大切な言葉ほど

分かった気になる事は簡単である。

今ではTwitterやSNS、本や音楽を通して沢山の言葉や、沢山の面白い考え方を触れられる機会が沢山ある。その中には自分の気持ちと相まって首がもげそうになるほど感心できるものから、自分とはまた違う角度からの目線で捉えられた考えにハッと驚かされるものもある。

言葉を沢山触れられる世の中であるが故に、僕は少し人の考えや言葉を分かった風で終わらせてしまっているのではないか?と思う事がある。

僕たちは当たり前だが、生き方や境遇が似ていても全く同じ人はこの世には存在しない。だからこそ、その人の発言に本当の意味で「分かる」事はないのだ。その発言を本当に分かるのは発言した本人しか居ない。

だから人は自分の過去や、考えをその言葉に絡めながら想像し理解しようとする。その人の気持ちを汲み取る作業をする。それでもやはり本当に近い考えなのかどうかは分からない。本人と緻密に会話をし、気持ちの交換をしないと言葉だけで分かるのはほんの少しだけなのだ。

だからこそ、僕は分かった気になる前にもっとその言葉と向き合うべきである。心に響いた言葉なら尚更、もっと慎重に受け取らなければならない。

僕は音楽が好きである。今までに沢山の音楽、歌詞に救われてきた1人である。特に10-FEETの言葉には沢山救われた経験がある。そんな中、歌詞の言葉の意味を本当に理解できているのだろうか?分かった気になっているのではないだろうか?と思う。

改めて音楽としてではなく、言葉としてみた時にやはり僕はまだまだ理解出来ていない部分も沢山ある事に気付かされる。分かった気になっていたのだ。

好きなものである程に分かっていたいと思うのが人である。でも大切なものだからこそ分かった気にならずに考え続け、その時々で自分なりの気持ちを更新し続ける事が大事なんじゃないだろうか。


僕はこれからも言葉と向き合い続けていきたい。



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