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武蔵野線、次は、終点、東所沢。

今日の帰り、ずいぶん車内が空いているなと思ったら、うっかり東所沢止まりの電車に乗っていたようでした。
仕事後の疲労と空腹で、いつもなら電車を間違えるとちょっとやるせない気持ちになってしまうのですが、今の私は東所沢で降ろされても悲しくはない、むしろ嬉しいのです。
なぜなら。

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アニメーター・すしおさんの壁画をずっと見たいと思っていたから!

タイトルは「星に願いを」
2020年11月6日より公開されました。
幅28メートル、高さ3メートルというとんでもない大きさの絵が、改札内の通路を彩っています。
通路もあまり広くないので写真1枚ではとても収まりません。

「自然と共存しながら星を集める人たち」をコンセプトとしたこの絵は、ある歌をイメージしながら描かれたとのことです。

その歌とは、CARRY LOOSEの「When we wish upon a star」

CARRY LOOSEは、BiSHと同じ事務所に所属していた4人組のアイドルグループです。
なぜ過去形なのかというと、去年の10月に解散してしまったから。

コロナ禍でアーティストはみんな苦しいとは思いますが、その中でも影響を顕著に受けてしまったグループなのではないかと思っています。
これからどんどん売り出すようなフェーズだったのもあり、いまだに解散を惜しむ声はかなり多いです。

そもそもCARRY LOOSEとは

CARRY LOOSEの紹介をかるーくしておきます。
あんまり興味なかったらさささっと読み飛ばしてもらって大丈夫です。

CARRY LOOSEは2019年9月に結成されました。
所属事務所はWACK。BiSHや豆柴の大群と同じ所属です。
メンバーは以下の4人。

・パン・ルナリーフィ
・YUiNA EMPiRE
・ウルウ・ル
・ユメカ・ナウカナ?

この4人、なんと全員アイドル歴ありです。
パン・ルナリーフィとYUiNA EMPiREは元BiS(同事務所)、ウルウ・ルはWAggという同事務所の研究生グループ、ユメカ・ナウカナ?はアイドルネッサンスというグループで活動していました。
それぞれいろんな経緯がありCARRY LOOSEというグループに参加しました。
そして約1年の活動ののち、去年の10月に解散しました。

CARRY LOOSEの素敵なところ

アイドル界も様々な事務所が乱立し、多様を極める時代となっています。
しかしいまだにアイドルという言葉にはステレオタイプが染み付いてしまっていて、それだけでなんとなく遠ざけてしまう人も多いんじゃないかなと思います。

彼女たちはいわゆる「キュート系」「清純派」アイドルではありません。いやみんな可愛いんですけど。それは置いといて。

まず、歌う曲の傾向は、疾走感溢れるバンドサウンド
グループとしての特徴は、メンバーそれぞれの個性的で力強い声です
CLはバンドではありませんが、ねごととか赤い公園のような、ちょっと前に出た(2010年前半ぐらいの)ガールズバンドが好きだった人ならハマる音なんじゃないかなーと思います。

特にウルウ・ルのハスキーかつ優しい声は何者にも代え難い宝だったと思うのですが、解散後に事務所を辞めてしまったんですよね…ううっ。
彼女が作詞して、歌い出し部分を担当する「23:59」は必聴です。
アイドルと聞いて可愛いものを想像してる人がいたら引っ叩かれたような気分になると思います。
個人的にこのグループで一番好きな曲です。

BiSHと同じ事務所ですが、当然ながら全く違う雰囲気のグループで、活動期間は短かったですが唯一無二の輝きがあったと思います。あ〜なんで解散…ううっ。
(解散について語ると長くなってしまうので、気になったら調べてみてください)

東所沢は聖地になりました

そんなわけで、活動期間も短かった(しかもそのうち半分以上はコロナでライブもろくにできていない!)彼女たちは、あまり多くの人の目に触れる機会もないまま、静かに忘れられてゆくさだめかと思われました。

いや、そうなるのはきっと間違い無いです。解散したらアーティストは終わり。

しかし、この壁画が、何かを繋ぎ止めてくれるんじゃないかと思ったのです。
別に、CARRY LOOSEの絵というわけではありません。
でも、彼女たちをイメージして出来上がったという事実があって、それがふと見るひとの心に一欠片の輝きを落としてくれるなら、いまだに未練があるファン(私)の心も救われるなあと思うのです。

ありがとうすしおさん…また見に来ます。
東所沢終点の電車に乗ってしまうほど疲れた日に。
皆さんも東所沢にお立ち寄りの際には、ぜひ見てみてください。
CARRY LOOSEの名前をちょっとでも思い出してくれたら嬉しいですが、それを抜きにしても、迫力のあるとっても素敵な絵ですよ〜。

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