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【DX企業紹介17】ジョイフルサンアルファvol.2

人口減少、高齢化、気候変動、パンデミック、AIの台頭など人々を取り巻く環境が大きくかつ急激に変化する現代において、どの企業もDX(デジタル・トランスフォーメーション)は喫緊の課題となっています。
そんな中長崎県では、2021年度から「サービス産業経営体質強化事業」を実施しています。これはDXに挑戦する県内企業に外部専門家を派遣して伴走支援する事業で、事業2年目となる今年度は株式会社日本総合研究所の協力の元、県内企業14社のDXを推進しています。
2023年3月23日には代表企業に登壇いただき、2年間にわたるDX挑戦の成果を長崎県DXフォーラム(zoom)の中で発表することとなりました。

▼▽▼長崎県DXフォーラム応募フォームはこちら▼▽▼

フォーラム開催までに、昨年度に引き続き各企業がどのような「DXへの挑戦」をしているかご紹介していきます!


企業紹介17社目は、長崎県内に食品スーパー11店舗を出店する、株式会社ジョイフルサンアルファです。

DX推進の背景と方向性

ジョイフルサンアルファは1959年に第一号店を出店してから現在までの60年以上の歴史を持つスーパーマーケットです。スーパーでは業界の特性上、売上が店舗周辺人口に大きな影響を受けます。長崎県では、2040年までに最大30%の人口減少が見込まれており、利益の維持のためには来店頻度や単価の向上を目指す事が必要です。
ジョイフルサンアルファでは、このような背景を基に、DXの推進に一歩を踏み出しました。昨年度は、電子棚札や自動発注など、それぞれの既存店舗のコスト削減に主眼を当てたDXの取組が中心でしたが、今年度は売上の向上も目指し、使えるデジタルを多く活用して低コストで運用できる新店舗を新大工町にオープンしました。
今回は、この新店舗で使われている技術を中心に、取組の内容をご紹介していきます!

新大工町に新店舗がオープン!

新大工町の新店舗は、2022年11月にオープンし、いままでの店舗と異なり様々なデジタル技術を活用した低コストでの店舗運営を目指しています。店舗に入ると、まず目に入るのは通常のスーパーにはおいていない案内端末です。端末には店舗の地図が表示されており、お客さんが欲しい商品がどこに設置されているのか、また本日のおすすめ商品やセール商品を表示しています。さらに、端末はジョイフルサンアルファのSNSと連動しており、各棚をタッチすると、各棚の担当者から最新の商品情報を閲覧することができます。

入り口付近に設置されている案内端末

この情報を見て店内に進むと、次に目に入るのはスマホの置き場が設置された珍しいタイプのカートです。これは、ジョイフルサンの店舗で初めて導入されたShop&Goというシステムです。Shop&Goでは、通常の買い物と異なり、お客さんはスマートフォン上の専用アプリから商品のバーコードを読むことで、レジの代わりとすることができ、買い物をしながらスマホ上で会計前の画面まで進むことができます。そのため、レジに並んで店員さんに商品を読み込んでもらう必要がなく、お客さんにより良いお買い物体験を提供しています。

Shop&Go専用カート

最後に、会計をすました後には、大きなカメラ付きディスプレイが設置されています。この端末では、お客さんの顔の情報を登録することができ、会員のお客さんの来店回数を数えています。お客さんは来店回数により様々な特典を得ることができ、ジョイフルサン視点ではお客さんの来店回数を増加させる効果が狙えます。

今回は記事の都合上3つのデジタル技術の紹介にとどまりますが、新大工町の新店舗ではその他最新の量り売りマシンや電子棚札など、様々なデジタル技術を活用しています。皆さんも近くでお買い物されることがあれば、ぜひ最新の技術を体験してみてくださいね!

厳しい市場環境を打破する

「スーパーは、数年前まではコロナにより自宅での料理需要が増加したことに伴い、売上が大きく向上しました。しかし、現在はこの特需も落ち着き始め、さらに原価の大幅な上昇と電気代の高騰により、非常に厳しい市場環境にあります。」こう話すのは、ジョイフルサンアルファの経営企画部加納さんです。しかしながら、ジョイフルサンアルファでは、こうした逆境の中,
長期的な人口減少という大きな課題を打破し、”長崎県の食のインフラ"としての使命を全うし続けるために、新しい形での店舗運営にチャレンジしています。

ジョイフルサンアルファ 経営企画部 加納 憲二さん

長崎県DXフォーラム(zoom)開催!

日時:2023年3月23日(木)18:30~19:30
参加費:無料
参加方法:オンライン(zoom)
登壇者:長崎県内のDX推進事業者3社程度
ご参加対象者:DXに興味がある方、
中小企業のデジタル活用に興味がある方、
長崎の未来を盛り上げていきたい方

▼▽▼応募フォームはこちら▼▽▼
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文責:株式会社日本総合研究所 藤澤元太郎

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