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ストレスオフ県鳥取で見つめ直した、心地のいい過ごし方 ~Tottori Re:treat~

フリーランス2年目の最近の悩み。
「休みってどうやってとるんだっけ」

働く時間も場所も自由だけれど、裏を返せばいつでもどこでも仕事ができるということ。
仕事とプライベートの境界があいまいなので(むしろ公私混同が推奨されているので)休みでも返せるメッセージは返したりしてしまいます。(ですよね?お仕事人間の皆さん。。。)

自分なりに「夜にはMTGを入れない」「急用をのぞき朝になってから連絡を返す」「休日は仕事のメールは開かない」と少しずつルールを決めているけれど仕事のことが頭に引っかかり、なかなか完全な休息を取りにくいのが目下の悩み。
そして仕事に限らず、目の前のことだけに集中しにくかったり、マルチタスクや情報の渦で焦ったり。(ですよね?お仕事中毒の皆さん。。。)

これじゃいかん、ちゃんと休みたい。そして目の前のことを味わいたい。
いつもの仕事が楽しかろうと、休息は必要なのじゃ。

ワーケーションとリトリート


私のような二拠点ワーカーにとっては、ワーケーションはもはや日常といっても過言では無く、本当に観光や現地を楽しみたいなら仕事は家に置いていくべきだと思っています。(だけどなかなかそうもいかない、そうなんです、わかる)

そんな中、今年5月に「仕事で」郡上にワーケーションをしに行きました。

これがまぁ気持ちのいい森でして。

日がな一日焚き火をしたり、川縁でテントサウナをして源流の冷たい川でととのったり、のんびり田植えをしたり、地元の飾らないけれど贅沢な山菜やジビエ、郷土料理を食べたりと、ワーケーションと言いながらも時間を気にせずかなりリトリートに近い過ごし方でした。

もはや森と一体化していた。スマホなんて放り出していたので、写真が全然ない。心のフィルム現像してみたのがコチラ。

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<郡上の源流・みぞれの森>
かろうじて仕事をしたのは、外せなかった夜のオンラインMTGと最終日のグループワークの5~6時間。なんならグループワークも仕事っぽくはなかったので、実質3日間のうち2時間くらい。

これも仕事の一環だからと割り切って存分にデジタルデトックスをし、森に体を馴染ませて溶かしていくような、今までのなかでも一番といえるくらいのリトリート体験でした。

自然の中でワーケーションするなんてもったいない


このときに参加者と話していたのが、「こんなにいい森に来たのなら、仕事をするほうが間違っているよね」

ほんとに、Vacant(空っぽにする)のためのワーケーションなら、仕事しないのが一番なんですよね。
ワーケーションばかりもてはやされるけど、私含め休むのが下手な人多いのでリトリート的過ごし方が必要な人のほうがこれから多くなると思うんです。ちょっとくらい仕事を忘れて目の前の世界を味わうことをしたほうがいい、したい。だって一人だったらご飯食べながら、お風呂に入りながら、Slackとメッセンジャー対応しちゃう、非常に由々しき事態なんである。

でも、ある意味ここまで仕事を気にせず過ごせたのは、このワーケーションが「仕事」だから。
大いなる矛盾のようだけど、正当な理由が無いと休めない悲しい性。
典型的休むの下手くそ人間。
休むの下手くそ選手権があるとしたら山陰代表狙えると思います、人口少ないし。



リトリートが必要だ


自然と食に惚れて通い詰めている鳥取でリトリートをやろう。
ふとそう思ったのは今年の夏。

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<初夏の鳥取。最高のロケーションなのに、よく見たら全然Twitterしてる>

ちょっと燃え尽きて生活もガラッと変わったタイミングで、心も体も休ませる最高のリトリートがほしいけど、自分でつくるしかないなと。

鳥取は1年前から拠点のひとつとして遊び場から大切な暮らしの場になってしまった心情的に、友人を誰でも彼でも自分自身の生活圏に招くのはむずかしくなってしまって。

だけど自然が好きでリトリートのようなゆったりした過ごし方をしたい人なら、生活圏を抜けて森で一緒に数日の余暇を過ごせるんじゃないか。

人を呼べるようになったときのために、提案できる企画を作っておこう。
自分も一応企画という面では仕事だけど遊びだし、ほかのワークは入れずに過ごすことにするとしよう!

というわけで完全に自分のためだけれど、忙しく日々を過ごす友人たちにも響くであろう企画をつくることに。

Tottori Re:treat

鳥取の友人たちと、自分たちのためのリトリートを構想。
鳥取と自然が好きで、感性の近いメンバーだったので、妄想を膨らませている間も自分たちの好きな過ごし方や五感の話をして、企画中もとても楽しい時間でした。

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<鳥取リトリートのしおり>

実は、女性のストレスオフ県として4年連続1位に輝いている鳥取。
過去には鳥取の観光課が鳥取リトリートという雑誌を出しているくらい。ストレスが少ない要因としては、おしゃべりが多い環境などいくつか理由があるそう。
鳥取とリトリートの語感もよくて気に入っています。

今回は、焚き火ができる宿泊施設と森を軸に鳥取東部へ。
デジタルデバイスを封印したい、写真もあまり撮りたくないけど記録はしたいという葛藤により、数枚だけ。
世界を味わうことにおいては、写真を撮り続けるのは無粋かもしれないね。

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<朝の森。熊が出るので歌いながら>

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<水しぶきが飛んでくる滝。地域にとっても大切な場所>

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<どうして人は火に惹かれるんだろう。>

リトリートにふさわしい山の恵みをふんだんに使ったランチを森の中で食べて、そこの方々のおもてなしに感動したり。(ここが一番みんなの心を鷲づかんでいた。私もここの話ばかりしているけどいいところって絶対気に入りそうな人にしか教えたくないよね。こっそり聞いてください)

宿のオーナーと満月のしたで焚き火をしながらおしゃべりしたり、燃えた木のゆくえや地球の循環に想いをはせたり。

朝は、対話やニーズのワークをすることでお互いの考えていることを知ったり、テラスで健康的な朝ご飯をいただいて芝生で自由に過ごす。

海や夕日で輝く砂丘でそれぞれの時間を過ごして。

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Tottori Re:treatで大切にしたこと

思うままに過ごす
タイムテーブルはあってないようなもの。天候や自分たちの気持ちに素直に、お昼寝がしたければお昼寝を優先する。時間が来てもまだ居たければそこにとどまるし、満足したら終わらせる。
デジタルデバイスから距離を置く
思考回路の方法まで規定しているアプリや、いつでもつながることを錯覚させる装置、やっていることを中断させる通知。思考の寄り道を防ぐためにアプリは見ないようにしてみたり、すぐに調べずにメモしたり。
◆目の前にあることを味わう、楽しむ
世界を構成しているものをつぶさに観察してみる。咲いている草花、落ちて流れる水、燃える炎、月の満ち欠け。自分のやりたいこと、体が求めていることも少しずつ分かり始める。


「自分の心に耳を傾ける」ってありふれた言い回しを実践するのは、意外にむずかしくて、やらなければいけないタスクや、日々の生活を乗り越えて、こういう時間を定期的にとりたい。

今回企画をしてみて、次回やってみたいことやこうしたほうが更によくなりそうなことも見えてきたので、また次回。ほぼ鳥取県民なのに満足度が高かったのもうれしかったことのひとつ。
好きな場所がまた増えたなぁ。



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