見出し画像

入学式のちょっとした出来事

中学校の入学式での祝辞を終えました。これで9年もの間続けてきたPTA会長の任務は終了です。

祝辞の内容については、シャレでAI(chatGPT)に作らせてみよう案もありましたが、結局のところちゃんと自分で書きました。その方が早いし面白くなりそうだったので。

毎度入学式や卒業式でお話をするときは、アイツならきっと面白い話をするだろうとか、歌うんですか?とか、周囲からは必ずそんな期待を寄せられます。だけど期待通りのことをするのもなんだかな~と思って、PTA会長の挨拶ではいつも一切笑いは取らず、いわゆる「定型」を少しだけ崩した、少しだけジュワっとするような内容を話すようにしてきました。

今回は最後の祝辞ということもあるので、これまでとは少し違う、軽く笑えるネタを差し込んでみようと思いました。それはまさに中学時代の生徒会長の挨拶みたいに。ただあの頃のように「笑いを取りに行く」のではなく、「軽く笑えるネタを置いてみる」程度にしてみました。だからウケてもウケなくてもサラリと流せるような、みんなに優しい内容に仕上げました。私も大人になったものです。

そして私の出番になって話し始めたところ、どうやら一番前の女の子のツボに見事に入ったらしく、必死に笑いをこらえているのがステージの上からハッキリわかるのです。会場は全員マスクをしていたので表情はわからなかったのですが(マスクをしてないのは見事に私一人でした)、やはり式典なので静まり返っていました。そんなところで一人だけ笑い声をあげるわけにはいきません。必死に笑いをこらえ声を殺す彼女。だけどどうしても声が漏れてしまいます。周囲の友達もそれに気付いて彼女の肩をトントンと叩いてあげたり、「頑張れ!」と言わんばかりの視線を送っているのが見えます。私はあまりに気の毒になってしまい、祝辞を読み上げている途中ではありますが「笑ってもいいんですよ」と声を掛けて、彼女を解放してあげました。会場の緊張が緩んでドッと笑い声が上がり、柔らかな空気になりました。

あ~、これ中学時代と同じ感じだな~、と思いました。別にそんなに面白いことを話してるわけでもないんですが、雰囲気というか、ツボに入る人って時々いるんですよね。そして一旦ツボに入ってしまうと、あとは何をしても、何もしなくても面白くなっちゃうようです。ただ動いただけで面白いみたいな。

こんな感じで、PTA会長最後の祝辞はほっこりとした気持ちで終わることが出来ました。

めでたしめでたし。

追伸:
驚いたことに、この記事をYouTube講演家の鴨頭嘉人さんがVoicyで取り上げてお話して下さいました。めちゃくちゃ光栄です!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?