「遠くから来ました」白鳥一ー読書メモ#18
「遠くから来ました」白鳥一 群像2024年6月号 純文学度:65
なんだか不思議な読書体験したなーって感覚だった。
漫然と流れている日常でも、異郷の地の観測者を置くことで、何か特別なものになるみたいな。
うーん、このなんかそれっぽいこと言ってるようで何も言ってないような微妙な感想笑
でも、感覚的には日常アニメを見終わったときのような穏やかさなんだよな。
似たような読後感を覚えた小説だと、『三の隣は五号室』があるね。
なんというか、本当にあるがままを書いているような小説だから、特別な意味だとか高尚な教えみたいなものを、見出そうと思えば見出せるんだろうけど、別にそんなのいらないじゃん、て言われているような感覚にもなる。
ほんと、原義の意味に近い小説って感じ。
とはいえ、1つだけアイデアを思いついたのでここに残しとくんだけど、それは観測者っていう概念について。
さっき、観測者がいるだけで日常が特別なものになる気がするって書いたんだけど、これは実際有り得ることなんじゃないかなって。
観測者って言葉を聞くと、二重スリット実験みたいな物理学のイメージが思い浮かぶので、そっちの領域に踏み込んでみたいという気持ちと、もうちょっと自分の理解が及ぶ範囲で考察してみた方がいいんじゃないかという気持ちが半々。
といっても、この小説のテーマの1つに観測が含まれることは間違いないかなという感じなので、今後何かしらのインスピレーションを受けることを願って、今日は寝ようと思います。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?