粉と水から生まれる多様なパスタ〜奥深いイタリアパスタのはなし〜
6月から始めたオンラインセミナーは「パスタシリーズ」と「郷土料理シリーズ」にわかれています。
パスタシリーズではその概要、歴史と続き、8月からは材料をテーマに「小麦と水」「小麦と全卵」「デューラム小麦と水」というように粉と水の組み合わせをテーマにしています。
テーマごとに調べれば調べるほど、知りたいことが多くなり、ワクワクとするのですが、「小麦粉と水」のパスタからは、とんでもないものが見えてきました。これはそれについて書いたエッセイです。
「粉と水のパスタの話」
イタリアでの不文律―週末には嫁に行った娘ファミリーも、別の家に住んでいる息子ファミリーも、マンマのいる実家に集まらなくてはいけない―これは憲法にもどこにも書いてないけれど義務なのだ。
皆が集まる日にはマンマは朝から腕によりをかけて「パスタ」を作る。肉料理でも魚料理でもなくそれは「パスタ」でなければならない。だって、肉や魚だったらお金を出せば買えるものだから、有り余るマンマの愛情を表現するにはちょっとばかり、レベルが落ちるのですよ。
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