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047:散歩|千住

・先日、大学時代の仲良い後輩と千住を歩いた。
・落ち合って開口一番に「なんか老けましたね」と言われた。余計なお世話だ。

・江戸時代、日光街道の初宿として栄えたと言われる千住。
・その昔見送りや出迎えの場として利用され賑わった千住を訪れたのは、松尾芭蕉の俳文紀行「奥の細道」旅立ちの地として石碑が立っているというので、それを見るためだ。

・というのは後付けの理由で、まぁ用がない限りあまり行かないところを散歩するか、というのが千住へ行こうと思ったきっかけだった。

***

・北千住駅を降りると、最初に目に入ったのは大きな商業施設。地方の大きな駅みたいな感覚だった。
・ただ少し歩いてみると酒屋が立ち並んでおり、昼過ぎにもかかわらずお酒を飲みに来る人で賑わっていて、早い時間から活発な街であることがわかった。

・アルコールはあまり得意ではないが、せっかくなのでクラフトビールが有名なお店でビールを嗜んだ。美味しかった。

・ほろ酔い気分で南千住へ向かって足を運び始めた。
・少し迷いながらもなんとか奥の細道旅たちの石碑を見つけることができた。

・案内板というか説明文みたいなものが載っている看板によると、松尾芭蕉は深川から舟で千住までたどり着き、初の句を詠みながら奥州へと向かったのだそう。
・Google mapを開いてみると案の定日本橋から川がつながっており、二人でおもれーなどと言いながら盛り上がった。
・その様子を短い言葉で綴った松尾芭蕉もすげー。

・その後は南千住にある改栄湯という銭湯に入り、疲れを癒した。
・昔からあるのであろうその銭湯はサウナにかなり力を入れており、とても心地よかった。

・銭湯に入ったあとはファミレスで他愛もない話をしながら食事を摂り、また会いましょうねと言いながら解散。

***

・良い日だった。自分のような人間を慕ってくれる後輩がいるというのは、嬉しいものだ。

・あるいは舐められているのか。そうだったとしても嬉しい。

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