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「女っぽい人間関係」が苦手な私が女子高に通っていたはなし

女子高に通っていました。
特に共学が嫌だったわけではなく、(私立は共学校を受けていたのですが)公立で自分の偏差値周辺の高校は大体女子高だったので、選択肢がそれしかなかっただけのことです。
それでもある一点において、女子高に行って良かったな、と思うことがあります。

入学してしばらくすると、ある違和感を覚えました。
「女の子っぽい」が、少ないのです。
集団でトイレに行ったり、学校帰りにプリクラを撮りに行ったり、一部の生徒はそういうのもあったと思うのですが、人数の比率から考えるとかなり少ないなと感じていました。
そして、これは絶対的に推しポイントなのですが「男に媚びる人がいない」のです。
当たり前ですよね、男子学生がいないんですから。
(男性教員はいたので、その人に媚びている人がいなかったかと言われるとそこまでは把握できていませんが)
おそらくこの子は男子に媚びるタイプだな、というレーダーははたらくのですが、いかんせん現場を目撃することが無いので、無駄にモヤモヤすることがありませんでした。

大人になってもそうなのですが、「女に嫌われる女」というのは、大体が男に媚びを売っているタイプです。
女に対しては”したたか”で、男に対しては従順(またはバカ)を演じられる、そんな女です。
そして、そういう媚を売る女は、女からは嫌われるのに男には好かれます。当たり前ですよね、好かれるように接しているのだから。
そしてそれが尚更周りの女の気持ちを逆なでして、益々嫌われる、そんな悪循環に陥ります。
もちろん、そこには「妬み」も含まれているわけですが、そんな風に思ってしまう自分の感情もひっくるめて”嫌い”なのですから仕方ありません。

正直なところ、今となっては「媚を売るってそんなに悪いことでもないのでは」と思っていますが。
(それについては田中みな実の写真集を見ながら書きたい内容ですね)
でもまあ、不快に思ってしまう人がいることは事実です。

話を戻すと、そんな「同性に嫌われる要素」を持った人でも、異性のいないところではその要素がないに等しいんです。
だから、「もしこの子と共学で同じクラスだったら、嫌いになっていたのかもしれないな……」という子も、普通に仲良くなることができました。

誰とでも仲良くしたほうがいい、という話ではありません。
むやみやたらに人を嫌う必要がなかったのが幸いだったという話です。
基本的に私は人を嫌いにならないように生きたいと思っています。
それは綺麗事でも何でもなくて、自分にとってその方が圧倒的に”生きやすい”からです。
あの人がいるんじゃ行くのやめとこう、とか、あの人と仲悪いっていうの他の人が知ったら気を使わせてしまうな、とか、そういう心配事がとても嫌なんです。
それに誰かを嫌う時に感じる自分の負のエネルギーが大きすぎて、(妬みとかそういうのを内包している自覚があるので)自己嫌悪に陥るのです。
さらに「私があの人を嫌っている、ということは、私も誰かに嫌われて然るべき!?」みたいな発想になって、引きこもりたくなります。
嫌われても、生きていけるけど、そう強く思えない時も、ありますから。
だから関わる人はできるだけ好きでいたいなと思うし、どうしてもそれができない人の場合は”嫌いと思わずにいられる距離”を取りたいと思っています。

私の通っていた女子高は、そんな距離を取らなくても”嫌いにならずにいられる環境”に恵まれていたのだと思います。

いやいや女子高だって男がらみでいろいろあるよ、なんて人もいるかもしれませんが、少なくとも授業中に二人で見つめあっているなんていうのを目撃せずにいられるだけでも、私にとっては救いでした。
(中学の時は、席が離れただけで「遠距離恋愛」と言っている人がいました)

異性に対する好きとか嫌いとかもそうだけど、人間関係で必要以上に悩まずに過ごせた3年間だった気がします。
勉強はしなかったけど。

今日CMで阿佐ヶ谷姉妹を見て(お姉さんが同じ高校の出身なので)ふと思い出したので。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!