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栄養院のDXについて考える

えいよう未来のながいかよです。前回の記事では、えいよう未来の事業について書きました。そこでも触れた栄養院®について、少し詳しく今考えていることをまとめたいと思います。

ここに書くのは今の想いを整理したいということと、もし偶然にもこの記事に出会っていただき同じ想いを持つ方や企業と共鳴できたら、もっとよりよい社会につながるのではと思って綴っています。ご一読いただけたら幸いです。


えいよう未来では、オンラインで栄養カウンセリングを受けていただける栄養院オンラインを運営しています。


今まで栄養カウンセリングは実際にお会いして行うものでした。企業の従業員の方の栄養指導、クリニックで患者様の栄養指導。また、監修先の保育園でママさん向けに栄養相談。それがコロナをきっかけに変わりました。


コロナのおかげで

コロナ感染防止対策による自粛生活の中で「何かしなければいけない」と感じました。クリニックには出勤するものの、不要不急の外出が制限され、手術を受ける患者さま以外はクリニックに来れない状況となり栄養指導も受けていただけなくなりました。

一方で、ずっと家にいることにより、子どもの生活が昼夜逆転、ママさんが食事作りにストレス、働き世代も朝昼兼用となり生活のリズムが乱れ、それが原因で体調不良や集中力低下、気分の浮き沈みが激しいなどお声をいただくことが増えました。

わたし自身も自粛生活の中で気分の浮き沈みが激しい時期がありました。2週間くらい原因不明の「起き上がれない」状況が続いたこともありました。

経営の不安、生活の不安。そんな中でオンラインサロンを始めてみなさんと繋がれた安心、姪っ子と毎日スカイプで通話する喜びも知りました。

そんな中で「オンラインで栄養院をやろう」という思いに至り、オンラインサロンの中でメンバーを募集しました。ありがたいことに5名の管理栄養士の方とスタートすることが出来ました。


・従業員の栄養指導

栄養院オンラインをスタートしたことをfacebookで発信したら、ある企業の健保さんが「特定保健指導でお願いできないか」とお話をいただきました。弊社は保健指導の指導機関ではないのですが「保健指導の一歩先として従業員の健康を守っていきたい」ということを伺い、健康経営という観点で実施させていただくことになりました。

こちらの加入事業所は国内で数か所拠点が離れていること、工場拠点もあるため交代制の勤務体系であることなど、今までの保健指導でも従業員の勤務拠点によって指導に違いが出ている状況でした。

さらにテレワークも加わり出社しない従業員もいるため、社内で集団・個別指導を行うのが日程を合わせづらいということもあり、オンラインで個別に栄養指導をするという同じ環境で指導を受けていただいています。


・妊娠期の栄養カウンセリングに

生涯の中でおそらく一番食事や栄養について悩みが多くなるのでは?と思う妊娠期・授乳期~子育て世代の方に向けて情報発信や栄養カウンセリングを行いたいとメンバーと相談して取り組んでいるのがインスタでの発信とコミュニティサロンの運営。

インスタでは、5人の管理栄養士が日替わりで平日毎日LIVE配信を行ってくれています。栄養学や旬の食材についての座学的なものや料理ライブに離乳食/幼児食のことなどそれぞれ個性のあるライブを届けてくださっています。

さらにコミュニティサロンでは、テキストでお悩み相談ができる掲示板も設置。こちらも5人の管理栄養士から定期的に妊娠期別のコラムを書いていただいています。まずはたくさんの方に知ってもらいたいと月額無料。誹謗中傷や心ないコメントを管理するためにメールアドレスを登録していただいているので安心して専門家や先輩ママさんに相談できる環境づくりを心掛けています。

もちろん、個別で相談したいと思ったらいつでもオンラインで自宅から相談ができるようにしていて、定期的に栄養カウンセリングを受けたい方用にコミュニティサロンのベーシックプラン・プレミアムプランも設けています。


・保育園などでの栄養相談に

こちらはまだ実現はできていないのですが、以前は訪問して行っていた食育や親御さんへの栄養相談会など施設と連携してできればいいなと思っています。この「まだ実現できていないけど実施したいこと」がDX化の種となっています。


まだまだ始まったばかりですが、2020年はこうして手探りで栄養院オンラインを運営してきました。


栄養院をプラットフォームにするということ

前置きがだいぶ長くなりましたがここからが本題。この栄養院をプラットフォームにしたいというのが、いまわたしの中で生まれたビジョンです。

今は5人の管理栄養士さんに曜日担当制で行っていただいていて、ホームページからweb会議ツールに繋いで栄養指導を行っている状態なのですが、私の周りにはもっとたくさんの「栄養サポートをしたい」という管理栄養士さんがいます。

栄養院の構想をお話した時にだいたいの管理栄養士さんは共感してくださっているというのも、わたしが栄養院をあきらめない原動力にもなっています。

・管理栄養士の働き方をもっと自由に豊かに

わたし自身、会社員時代に「仕事へのやりがいは十分感じているけど、会社に縛られるのは窮屈」と思っていたことがあり、わたしはその選択の末起業ということを決めました。自分のやりたいことを、経済的にも成り立たせながらやるということはとても大変なこと。さらに、わたしの周りにいる管理栄養士さんは主婦の方、ママさんも多いので家庭を大切にしながら自分のスキルを磨いて仕事にやりがいを感じたい。という方が多い。家にいながら自分のペースで人の役に立つ仕事がしたいと願う方が多いので、弊社では雇用ではなく業務委託でお仕事をお願いしてきました。

まあ、クオリティーの高いこと。そしてベースが「人を健康にしたい」という思いがあるので誠実なのです。

管理栄養士の資格を持ってはいるけど家庭に入ったっきり使っていないという方も多くいると聞き、そういった人たちも自宅でやりがいのある仕事ができたらいいなと思っています。


・栄養サポートしたい管理栄養士さんたちとできる限りタッグを組みたい

管理栄養士さんの中にもスポーツ栄養、介護分野、臨床・疾病別、メタボ等々それぞれの専門があります。サポートできる管理栄養士さんと相談したい人をうまくマッチングできるといいなあと思っていまして、これはオンラインだからできることだと考えています。スポーツをしている方、闘病中や予防したい方、またご家族の食事について相談したいという方がぴったりの管理栄養士を見つけられて、悩んだときにすぐに相談できる仕組みを作りたい。それが栄養院プラットフォームです。

・体と地球にやさしい食のプロダクトをリコメンドしたい

ここからは本当にこれからの挑戦となるのですが、栄養指導の時って「こういう食事にするといいですよ」という提案をするわけですよね。

その時に本当にお勧めしたい食材をお勧めできたらすごくいいなあと思っていまして。私自身も調味料やお米、食製品をオーガニックや無添加などで作られているものを選びたい。SDGsの観点からもこれからはみんなでそういったものを選んでいく時代。

だから栄養院のプラットフォームの中で「こういう食品を選ぶといいよ」からさらに購入までできるようないわば「こだわり食材が買えるAmazon」のような仕組みが出来たらいいなと思っています。実際に運営しているECサイトと連携を図るのもいいかもしれません。もしいいアイディアがあれば教えていただきたいです・・・


・給食の食材調達や子どもの食育に

上記と並行してやっていきたい分野です。

例えば弊社で献立を作成している保育園の多くは小規模で食材調達が難しいことがあります。運よく納品会社さんが見つかればいいのですが、数の問題で配達してもらえないこともあり、調理の方や時には園長先生が近くのスーパーなどに買い出しに行っている場合もあります。

また、保育に熱い思いをもって経営されていて、食育に力を入れたい園が多いので、その保育園のある近隣の農家さんや食品会社さんから食材の調達ができ、つながりを持つことで例えば子供たちが畑に行く、みそづくりなどを食育として行うなど地産地消、地域活性に貢献出来たらと考えています。


・社員食堂/働く人の健康に

健康経営の観点から、従業員の方の栄養指導を行っています。その時にいつも話題になるのが「社員食堂の存在」です。中小企業の多くは自社で社員食堂を持っていないため、弁当を注文するか、近隣の飲食店を利用しています。社員それぞれに選択を任せています。

社員食堂を作りましょうというのは、テレワークも浸透してきた今、現実的ではありません。会社や点在する社員の自宅にそれぞれ近い飲食店で社員ランチが食べられる(もしくは届く?)ウーバーイーツの定期購買のような?それもその日の業務内容によって栄養バランスが変わるようなセミオーダー弁当のような?

コロナ禍で働く人の食事が乱れたという話を多く聞いたので、生活リズムを整えられるような仕組みができたらいいなと考えています。


栄養院DXの未来

単に栄養指導をオンラインで行うだけのサービスではない。人々の健康はもとより地球環境にも配慮したサービス連携が出来たらいいなと構想しています。


SDGsの視点

3.すべての人に健康と福祉を
5.ジェンダー平等を実現しよう
8.働きがいも経済成長も
17.パートナーシップで目標を達成しよう

それに加えてSDGsの観点から生産されている食品を推奨することで

12.つくる責任 つかう責任
14. 海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさも守ろう


を宣言し、持続可能な経営をおこなっていきたいと思っています。



参照:

拙著では、わたしが独立するまでのストーリーを綴っています。



インスタグラムでは毎日5人の管理栄養士が日替わりでライブ配信を行っています。


栄養院コミュ二ティサロンでは登録無料のオンラインサロン。お悩みフォーラムで専門家と先輩ママさんと繋がれます。栄養カウンセリングを定期的に受けたい方向けのプランもあります。




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