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晴れの日も雨の日も#207 人生を形作る

還暦を過ぎ、子育ても終えると人生のかなりの部分が出来上がったような感覚にとらわれる。そういう「アガリ」感がイヤで、会社を辞めチャレンジを選択した。
というのはカッコよすぎで、正直言えば、不遇感がひとつのトリガーとなって組織をスピンアウトしたという方が、より実態に近い。🤣

組織の中にいるという堅牢さから、不確実でその分自由で全て自責の世界に身を移した事と、コーチング等での気付きや学びが掛け算となって、モノの見方がずいぶん変わってしまった。
還暦後の第二の人生という気楽さもある。餓死はしないだろうと楽観するようにして、朝から晩までガンガン働くゾという生活は卒業だ。ぼちぼちと余裕を持って、人生を楽しむ局面に入ってきたのだろう。
しかし、これがなかなか難しい。💦
元モーレツサラリーマン系の人間にとって、頑張るのではなく豊かで潤いのある心で人生を楽しむ、というのは、全く異なる境地だ。

「コーチングの技量を上げる」=「心を豊かに保つ」ではもちろんない。が、心に余白がなかったり自分が何かにとらわれていると人の話を真っ白な状態で聞くことは難しくなる。コーチングを軸にした今の自分の生き方は、自分自身がより上質な人生を送る道につながっている気がしている。
ま、あのまま会社にいても、早晩組織を卒業する日は来る。少し早めに練習を始めた、ととらえている。



人生は春夏秋冬に例えられることがしばしばある。
青春 朱夏 白秋 玄冬なんていう言葉もある。

青春時代という歌も昔あったし、一生青春だとおっしゃる方もいる。青春という言葉にはキラキラした感じや瑞々しい印象が強い。青い春というのは草木が伸びゆくことをイメージしているという。一生懸命自分を膨らませたり磨いたりして、あらゆる将来が望める時期なのだろう。

青春に比べると朱夏という言葉はあまり使われない。朱い夏。働き盛りでバリバリやってる感じだ。汗をブルブルかきながら顔を真っ赤にして社会の第一線で活動する。結婚したり家庭をもったりする時期でもある。青春時代に培ったものをどんどん開花させ、仕事や生活を実りあるものに拡大発展させていく。そしてそういう経験をたくさん積むことで、知恵を蓄え、自分を知っていくのだろう。

そういう激しさに裏打ちされた夏を過ぎると白い秋を迎える。仕事では現役から退くタイミングに当たる。子育てもぼちぼち終了する。秋の静けさのように落ち着き、これまで培った知恵や経験を次の世代に渡していけるといい。次に来る冬に備える時期でもある。

そして最後に来る玄い冬。玄というのは黒なのだが、真っ黒ではなく、赤みがかかった黒らしい。染め物で玄色を出すことは難しいことから、その道のプロ、優れた技量を持つ人のことを玄人と言うのだとか。そういう感じで最後の冬を迎えられるといいなあ。そして、一生かけて積み上げてきたものを次の世代に渡し、新しい佳き春を願う。いつまでもガキンチョのようにバタバタキャーキャーやるのではなく、どっしりと落ち着いた渋みを感じさせるのが玄冬なのだろう。

私の人生は、青春・朱夏がとうに過ぎ去り、今は白秋の真っ只中だ。絵に書いたようにスバラシイ白秋の日々を過ごしているわけではないが、まあまあ、そう悪くないだろう。だが、しっかり玄冬に移れるのか。その備えは大丈夫なのか。まだもう少し四苦八苦しながら人生を形作っていかなければいけないようだ。
客観的に見れば棺桶に片足を半分突っ込んだようなものだが、何となく、まだもう一舞台二舞台ありそうな予感がしている。その舞台が喜劇なのか悲劇なのかは、幕が上がってみないとわからないが。いや、その幕が閉じられて始めてわかるのかもしれないが🤣

9月29日中秋の名月。細君と缶ビール片手にお月見。3本も🤣

今日も最後までお付き合い頂き誠にありがとうございました♬ 長井 克之

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<予定(但し、臨時差し替え頻発😂)>
#208 【創作SS タケおじシリーズvol.4】たかいたか〜い
#209 野良
#210 【創作会話】心のヒダヒダとか一体感とか

(つづく)

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