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晴れの日も雨の日も#204 【創作SS たけオジシリーズvol.2】仲直り

知る人ぞ知る(?)「タケシくんとおじいちゃん」シリーズ第2弾。

「タケシお帰り。なんか難しい顔しとるなあ。
 学校で何かあったんか」
「うん、友達とケンカしてしもてん」
「ケンカか。そりゃ気も晴れんのう」
「だって、ジロウくんたらひどいねんで。
 突然ボクの頭たたいてくんねん」
「ほう。突然叩いてきたか。そりゃいかんなあ」
「せやろ。だからボク「やめて」って言うてん」
「よしよし。よう言うた。ほんでどうなった?」
「ジロウくん、それでもやめんと、
 今度は背中たたいてきてん」
「今度は背中か。ほんでタケシはどないしてん」
「さすがにボクも頭にきてな、
 何やねん言うてたたきかえしてやってん」
「ほう、そうか。タケシもたたき返したか」
「そっからは二人で取っ組み合いや」
「ほうほう。そりゃえらいこっちゃなあ」
「結局、先生も来て怒られるし、
 もうサイアクや」
「サイアクか。で、そのジロウくんっちゅう子は
 普段はどんな子なんや」
「そんなことする子とちゃうねん。
 普段はボクら仲良しなんやで」
「お?そうなんか。ほんなら今日はジロウくん、
 なんかあったんかな?」
「そうかもしれんけど、あんなやつ、
 もう絶交や」
「そうか。タケシはそこまで頭に来てるんか」
「だって、自分からたたいてきといて
 謝りもせえへんし」
「そうか。
 ほんならおまえたちはまだケンカしたままで
 仲直りできてないんか」
「ボク、ジロウくんがごめんって言うまで、
 口もきいたらへんねん」
「それでタケシは気が済むんかな?」
「だって、ボクから謝る話とちゃうもん」
「うんうん。先に手ぇ出した方から謝るべきやろ
 という話やな。
 それはまあそうかもしれんけど、
 じいちゃんが聞いてんのは、
 タケシの気持ちや」
「ボクの気持ちってどういう意味?」
「まず、今はどんな気持ちや」
「そら、ムカムカしとる」
「そのムカムカした気持ちを
 ずっと持ち続けたいか?」
「そりゃ、そんなんイヤやけど。。。」
「ほんでも、このままやったら、
 ジロウくんが謝ってくるまでずっとその気持を
 引きずることになるで。おまけにジロウくんが
 いつ謝ってくるかわからんで?
 その間ずっとタケシの心の中には
 そのムカムカがトゲのように刺さった
 まんまやで」
「そうかもしれんけど。。。
 ほんならどうせいってじいちゃんは言うの?」
「それはおまえが考えることじゃ。
 せやけど、全部向こうが悪いというのは
 ホンマにそうなんかな?」
「だって向こうが先にたたいてきてんで」
「でも、おまえも叩き返したんじゃろ。
 ジロウくんも痛い思いしたんと違うか?」
「たしかになあ・・・」
「ジロウくんはおまえにとってどのぐらい
 大切な友達なんや?」
「さっきは頭にきて絶交やと思ったけど、
 やっぱりこのままケンカ別れはイヤやなあ」
「そうか。ほんならどうする?」
「明日の朝、学校行く時にジロウくんの家まで
 迎えに行ってみる。ほんで、おはようって
 言う。
 昨日は叩いてごめんなって言うて、
 なんで叩いてきたん?って聞いてみる」
「そうかそうか。
 うまいこと仲直りできるとええのう」
「うん、おじいちゃんに話ししてだいぶ気が
 楽になったわ」
「タケシがちゃんと「仲直りしたい」っていう
 気持ちを素直に出せたら、きっと仲直りできる
 と思うぞ」
「うん、ありがとう、おじいちゃん」

というふうに現実はいかんかもしれんけど。。。😂

まっすぐに伸びる飛行機雲。だからどうやねん、なのですが😂

今日も最後までお付き合い頂き誠にありがとうございました♬ 長井 克之

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<予定(但し、臨時差し替え頻発😂)>
#205 【実録会話😂】新しい職場
#206 【創作SS タケおじシリーズvol.3】トンボとしあわせ
#207 人生を形作る

(つづく)

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