新たな読者と仕事の可能性:句集制作を通じて

普段「本を作る側」の私。
なので、今回、句集『柔き棘』で再度「著者」になって、改めて他人様の本を制作する重みを感じました。

著者から原稿を頂いて編集するのと、
自分で内容を構成・執筆するのは全然違う。
「おのれの仕事がどういうものなのか」
そのことを再確認するよい機会となりました。

そして、何よりありがたく、また「気持ちが同じだ」と今回強く感じたのが、同業の編集者の方々。
まず「多様な好奇心」。
「自分の知らない世界を見たい、そこから次の企画へつなげたい」という気持ちが強いのが編集者。
だから、進んで未知の俳句というジャンルを読んでみたいという方が多かった。
また「本を作る行程」をすべて知っていて
本づくりを「商売にする」ということがどういうことなのか。
知っている者同士だからこその、意見(特に装丁)は心強かった。

「ずっと俳句やってみたかったの。
『柔き棘』読んで勉強するから、
コロナ収まったら句会ひらいてよ」
「帯の句、背中がゾゾゾってした! 表1のインパクト大きいね!」
購入してくださった編集兼読者たちの言葉に
新しい俳句と仕事の明日が見えた気がしました。


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