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世界から猫が消えたなら

2023年に入りひっそり始めたことは、ひと月に1冊は本を読むこと。
今のところ目標どおりコツコツと読めています。
私は文字を書くのは好きだけど、本を読むのはすごく苦手です。
ですが、noteを始めてから他のクリエイターさんの記事を読むようになって、今なら本も読めるかも!と思い立ったわけです。
せっかくだから読んだ本も紹介していこうかなとパソコンに向かっています。

「世界から猫が消えたなら」

君の名は。などの人気映画のプロデューサーでもある川村元気著。
猫と暮らしながら郵便配達員をしている「僕」が、ある日脳腫瘍で余命わずかと宣告されたところに、アロハシャツを着た死神「アロハ」がやってきます。
彼が言うには、世界から何かひとつ消す代わりに、「僕」の寿命を1日延ばしてくれるらしい。
チョコレート、時計、電話…身近なものが朝目覚めると消えている代わりに、「僕」は生き延びますが、いよいよ、アロハは猫を消すと言ってきて…

というストーリーなのですが、1日ごとに章分けされているので、1日1章ずつ読めて読書初心者にはちょうどよかったです。
消されていくものに脈絡がなく、消えてしまったあとの世界の様子の描写もあまりないことや、冒頭は商品名等がでてきて現実味もあるのに、物語のクライマックスに近づくにつれ抽象的な表現が増えていく点は少し気になりましたが…。

でも、消されたものから主人公が過去を振り返ったり、余命を受け入れていったりする様子は切なく感じました。
日々当たり前に身の回りにあるモノたちはとても貴重なのに、なければないなりに過ぎてゆき、それなりに世界が回っていく様子が怖いとも思いました。

世界から◯◯が消えたなら

もし自分が余命あとわずかで、生き延びるためには世界から何かを消さなければいけないとしたら…?
臆病な私には、自分のたった1日の命のために何かを消す勇気はなく、そこで物語は終わってしまう気がします。笑

でも、もし世界から自分の大切な何かが消されてしまうとしたら…それはバイクなんだと思います。

SR400に乗りたいからという単純明快な理由で免許をとりに行った私は、納車したての頃はバイクに振り回されて「もう降りようかな」と思ったこともありました。
それから数年が経った今は、バイクに乗っていなかったら出会えなかった人や世界があるし、バイクに乗っているからこそできた経験もあり、なくてはならない存在です。

世界からバイクが消えたなら

生活の足がなくなる
趣味や息抜きが奪われてしまう
郵便やデリバリーサービスが不便になる

日常が不便になる人たちがいる一方で、バイクはうるさいもの、危険なものだと思っている人にとっては喜ばしいことなのかもしれません。

バイクが世界から消える日は近い将来訪れると思います。
カーボンニュートラルへの取り組みにより、2030年代前半を目処にガソリン車の新規販売をやめ、電動車に切り替えていくと言われているからです。
バイクもガソリンのみで走るものは無くなっていき、今販売されているバイクのパーツもだんだん手に入りにくくなって…。

少し前に電動バイクの展示会をやっているのを見かけましたが、近未来的な見た目がカッコよくて、これが広まればそれはそれで受け入れていくと思います。

けどやっぱり、ガソリンで動くエンジンの鼓動の心地よさを感じながら走る楽しさを知ってしまった今、ガソリンで走るバイクが今後なくなっていくかもしれないのは寂しくも感じます。

もちろん環境保全はいちばん大事。
これからもずっとガソリン車に乗りたいと思うのは、時代についてゆけない人間のエゴかもしれません。
それでも、1日でも長く愛車に跨っていろんなところへ行きたいと願わずにはいられません。

世界から猫が消えたなら、を読んで、思わぬ方向に思考が飛んでいってしまいましたが、久しぶりの読書は、ただ文字を追うだけじゃなく、自分の価値観と向き合い直すいい時間を与えてくれました。

次は何を読もうかな。
オススメがあればコメントで教えてください!

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