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【読了】『学校って何だろう』



この本を読んでみての感想はまず、「え?執筆されたの1998年?!」
書いてあったことが、どれも「そうね!そうそう、学校ってそう思われていて…」と今の教育の現状を想像しながら読めていたからです。
ただ、最後のあとがきを読んで、この1998という数字をみて衝撃を受けました。私の生まれた年と同じぐらいの年です。その間、教育という物の見方・考え方や世間一般からの捉え方がおそらく変わっていない。ということ。
正解がこの本には乗っていないからこそ、教育に携わる者として、「学校」という意味を考え続けていかなくてはならないと思うことができました。それが20年という月日が経っても変わらない大切なことだと気付かされました。

また、この著書は学校にまつわることを批判的思考で考えることを手助けしてくれています。私たちの周りには「当たり前」や「常識」、「そういう物だから」という無意識的な思想になっているものが多くあります。特に中学生は、自分たちが1番関わりのある学校に対してはなんとなくそういうものだという意識で過ごしているのではないでしょうか。私自身の中学校生活もそうだったと思います。誰かに教えられたのかも定かではない、誰かが用意していたルールや規則に対して疑問も抱かず従っていたのでは、、。
ただ、あえてそういう物事に対して「本当に?」と思ってみる。批判精神を持つことで、新たな知見や考えを見つけることや、その物事の「本質」が見えてくることがある。
この姿勢を身につけることが持続可能な社会の創り手となることにつながるのではないでしょうか。

世の中は急速に変化しています。今の「当たり前」が気づいたら崩れていることが今は起きています。新型コロナにおける社会の混乱や変化、IT化、AIの登場における社会システムの変化。グローバル化に伴う価値観の多様化。

「当たり前」のことになんの疑問も抱かず、ただ過ごしているだけだと、これらの変化に飲み込まれ、自分を見失ってしまう。そうではなくて、自分自身で社会を考え、そしてより良い方向にしていくためには何ができるのか、何をしていくのか。様々なことを「我がごと」として捉え、そして行動していく可能性を教師として、今最大限に引き出せるように。私自身も「教育」や「学校」への「本当に?」という批判精神や課題発見・解決力を持ちながら過ごしていきたいと思います。

改めて「教育」の本質とは何か。考えるきっかけとなる本に出会いました。お貸しくださりありがとうございました。

私もこういう連載、やってみたいなあ。

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