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夢がないと嘆く君たちへ「先生はどうだったの?」

「先生はどうだったの?」

前回の記事で大口を叩いておいて、「先生はどうなんだ」という声が聞こえそうです。今回の記事は、「私」についてです。自己紹介にもなると思います。私自身が歩んできたキャリアを今段階まで振り返ります。みなさんの進路づくりのヒントなりますように。(興味がなかったらスルーしてください。)

「なんとなく先生?かなあ」

まず謝っておきます。ごめんなさい。明確な夢は今決めなくてもいいと言っていましたが、中学校の将来を考える時間の時からずっと「教員」になりたいと思っていました。
ただ、それは、強い思いなんかなく。「父親が教員だから私も流れ的に先生になるのかなー。」ぐらいです。今思えばなんと浅はかな。
でもまだ中学生でした。私自身も君たちと同じで、職業を決めてからじゃあ学部は?大学は?という選択肢になるものと思い過ごしていました。

「先生以外だったら何やりたいかな」

しかし、高校に上がり、大学受験をする上で、「どんな教員に?」ということと、「本当に教員でいいの?」ということにぶち当たります。教員なんてなれるとは思うけど、自分は教壇に立った時に生徒になる子たちに何を教える力を持ってるんだろう。ただ、英語が得意なだけではなれないような。そうなったら、先生で本当にいいの?
そこで、「夢」や「選択肢」を広げる上で、一旦教員という選択肢をなしに考えてみました。

が、何も出てきませんでした。ないというより分からなかった。だからこそ、大学で本気で他の選択肢を探しに行こうと思ったのです。人とお話しするのは好きだし、英語や英文法の法則性を誰かと共有する瞬間が何よりも楽しかったし。それがなぜ楽しいのか、もっと深くできるのか。

あえて「先生」になることから離れたところへ

だから、私は、合格をもらっていた教育分野に強い大学を蹴って、最後の最後でセンター後期で一般的な大学へと進みました。そこで教育に縛られず、他も見てみる。選択肢を広げてみてやっぱり教員が良ければ納得して先生できるとうコンパスを追い求めて。東京のとある大学の門をくぐりました。

大学に入り、英語学という興味のあるものを幅広く見て、それをどのように活かせるのかを考え、いろんな人と出会い、いろんな経験をして。それでもやっぱり「教育」という学問の持つ可能性と面白さに惹かれて、納得をした上で「先生になりたい」と強く思うことができました。
そして、選択肢をあえて広げ、そして狭めていくという過程の中で、「私」とはどのように社会に活かせる力を持っているのか。どういうことをしている時が心から楽しいのか。を思うことが増えました。

進路づくりに必要な「コンパス」

この職に就き、初年度は他大学受験クラスを担任させていただきました。
だからこそ、進路に対しての指導が最初からありました。まだ大学を卒業してばかりの私が生徒に対してどのような指導が効果的なのか。常に頭を抱えながら大学のパンフを取り寄せ掲示してみたり、面談の頻度を上げたり…。それでももやもやした霧の中を生徒とともに迷っているよいうような感覚でした。
その中で、体系的に・俯瞰的に進路に対して考えることができたきっかけが、倉部史記先生の研修と1冊の本でした。

世はVUCA時代。「安定」も「当たり前」も「誰かが用意した進路」もなく、変化の中で「自分」という軸を揺るぐことなく、その激しい波に強くたくましく生き抜くことが求められている時代へ。
職業も今ない仕事が台頭してくることは前回の記事で考察させていただきました。だからこその「自分」というものを大事にしてほしいということを先生はこの本で綴っていたのだと思います。

そのことに気づいたとき。私はどうなんだろう。と考えました。

私が自分のキャリアを築く上で必要な「コンパス」はスターバックスでのアルバイト時代で見つけました。
ぼんやりと生きていた私ですが、ある時パートナー仲間(スタバでは従業員のことをパートナーと呼びます。)に

「ハツミがお店に入ってくるだけで、カウンター内やお店の空気が2、3度上がるね!」
この言葉の持つ影響力は私に取って計り知れないものでした。確かに人と関わることや話すことは好きですが、私という存在がその場において意味のあるものだったと。少しでも私から笑顔や温かい居心地の良い雰囲気が溢れるようになるのであれば、とても幸せな生き方でしょう。
彼女のその一言が、今でも私のなりたい姿です。もう7年も追い求めています。

このなりたい姿は、スタバでも、教育現場でも、それ以外の環境になったとしても、達成したい姿だとも思いました。
当時は大学2年生。まだ自分の進路が明確に決まっている時期ではなかったからこそ、自分のなりたい姿との出会いが先にあり、このような考えに至ったのだと思います。

だからね、君たちにしてほしいことは

今ある選択肢だけを見るのではなくて、他の分野もあえてみてみる。
そして、その過程で、どんな環境・職業にあろうとも「なりたい姿」という進路づくりのコンパスを見つける。

このことを君たちに伝え続けていきたいと思う。
一緒に今までの人生や、自分や、そして不安定な未来へ目を向け探していこうね。

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