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サッカーにおけるFIFAランキングについて

みなさんこんにちわ!

たくさんサッカーを観て、サッカーをして、サッカーについて考えたりしながら、気がついたことを書いていこうと思います。
どうぞよろしくお願いします。

今回は「サッカーにおけるFIFAランキングについて」というお話です。
よくスポーツニュースで「最新のFIFAランキングが発表され、日本代表は、●位でアジア最高位となりました」とかありますよね。「音楽のランキングと一緒で単なるランキングで、本当のランキングじゃないよね」と思う方もいらっしゃると思いますが、ただのランキングということでもなくなっているので、今回はそのお話をしたいと思います。

①FIFAランキングとは
②FIFAランキングルール
③FIFAランキングが関係するところ

①FIFAランキングとは

そもそも「FIFA」ってなんなんでしょう。なんの略??って感じがしますよね。日本語訳では「国際サッカー連盟」と呼ばれています。サッカーの国際連盟で、世界のサッカーの取りまとめ役をしています。FIFAなので、英語かと思いきや、フランス語の略です。 具体的に言うと「Federation Internationale de Football Association 」の略になります。

「FIFA」がわかったところで、「FIFAランキング」ってなんなんでしょう?文字どおりFIFAが決めているランキングなんですが、まず最新のランキングを見てみましょう。最新のランキングはこんな感じになります。

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このランキングは公式サイトでも確認ができます。

日本代表は2020年10月22日時点で27位になります。FIFAランキングは、過去の国際Aマッチ(年齢制限のない代表チーム同士の国際公式試合)の対戦成績から見たランキングになります。ですので、ある程度の目安にはなるという感じです。というのは、過去の試合で主力選手が試合に出てなくて負けていれば、ランキングは下がりますが、試合当日のメンバー構成やコンディションが最高の状態であればランキングと関係なく強いわけです。


②FIFAランキングルール

FIFAランキングですが、約1ヶ月に1度更新されます。1993年に始まって、27年の歴史があります。

⑴  1993年方式 第1世代

最初のルールは、シンプルです。
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■国際Aマッチで
・勝利すれば3ポイント
・引き分けで1ポイント
・負けたら0ポイント
でポイントを振って、累計で順位を決める。
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ポイントの振り方はワールドカップのグループリーグと同じですよね。
とにかく試合数をこなして勝利すればランキングが上がる方式でした。ですので、1998年フランスワールドカップにやっと初出場した日本代表が、1998年のアジア最終予選時にFIFAランキング9位になちゃっう珍事がありました。


⑵ 1999年方式 第2世代

1993年方式(第1世代)にはだいぶ問題がありましたので、やはりルールの変更が入ります。1993年方式(第1世代)からの変更点はこんな感じです。
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■過去96ヶ月間(8年間)の国際Aマッチを対象としました。
■試合重要度の係数を決めました。
 ・親善試合(フレンドリーマッチ)は1.0
 ・大陸選手権(アジアカップ等)予選、FIFAワールドカップ予選、
  FIFAコンフェデレーションカップは1.5
 ・大陸選手権本大会は1.75
 ・FIFAワールドカップ本大会は2.0
■地域間係数を決めました。
 ・ヨーロッパ(UEFA) 1.0
 ・南米(CONMEBOL) 1.0
 ・北中米カリブ海(CONCACAF) 0.86
 ・アジア(AFC) 0.90
 ・アフリカ(CAF) 0.86
 ・オセアニア(OFC) 0.84
■アウェーでの勝利や試合における得失点もポイントの要素に入りました。
 (詳細不明)
■96ヶ月を12ヶ月ずつ8分割して、12ヶ月毎ポイントの倍数を変えました。
 ・直近の12ヶ月に獲得したポイントを1.0倍
 ・過去13ヶ月〜24ヶ月に獲得したポイントを7/8倍
 ・過去25ヶ月〜36ヶ月に獲得したポイントを6/8倍
 ・過去37ヶ月〜48ヶ月に獲得したポイントを5/8倍
 ・過去49ヶ月〜60ヶ月に獲得したポイントを4/8倍
 ・過去61ヶ月〜72ヶ月に獲得したポイントを3/8倍
 ・過去73ヶ月〜84ヶ月に獲得したポイントを2/8倍
 ・過去85ヶ月〜96ヶ月に獲得したポイントを1/8倍
■そして、各12ヶ月間の中で高いポイントを稼いだ 7試合の数字を
 使用することにしました。
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試合によって「重要度や本気度が違いうよね」、「昔強くても、今強くないよね」というのがあるので、係数とか倍数とかを導入した感じです。それと高いポイントを稼いだ試合7試合をチョイスしているので、試合数をこなすだけではランキングが上がらなくなりました。

でも、方法も「強いチームが上にランキングされてこないよね」という問題が解決されなかったんです。。

⑶ 2006年方式 第3世代

「強いチームが上にランキングされてこないよね」問題は、
 ・各12ヶ月間の中で高いポイントを稼いだ 7試合の数字を使用する
 ・大陸間をまたいだ試合が思っていたより少なかった
ことに原因があったんです。日本はアジア以外の地域と試合していますが、ヨーロッパなんかはヨーロッパ同士で厳しいを試合をしますもんね。1999年方式(第2世代)からの変更点はこんな感じです。
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■過去48ヶ月(4年間)の全国際Aマッチを対象としました。
■(A)国際Aマッチで
 ・勝利すれば3ポイント
 ・引き分けで1ポイント
 ・負けたら0ポイント
 にするが、PK戦の場合は
 ・勝利しても2ポイント
 ・負けても1ポイント
 入る事にしました。
■(B)試合重要度の係数を変更しました。
 ・親善試合(フレンドリーマッチ)は1.0
 ・大陸選手権(アジアカップ等)予選、FIFAワールドカップ予選、
  FIFAコンフェデレーションカップは2.5
 ・大陸選手権本大会は3.0
 ・FIFAワールドカップ本大会は4.0
■(C)対戦国間の強さ係数を導入しました。
最新のFIFAランキングから、1位は2.0、2位〜149位までは、(200-(対戦相手国のFIFAランキング)/100)・・・
■(D)大陸間連盟間の強さ係数を導入しました。(下の数字は2014年ワールドカップ以降)
 ・ヨーロッパ(UEFA) 0.99
 ・南米(CONMEBOL) 1.0
 ・北中米カリブ海(CONCACAF) 0.85
 ・アジア(AFC) 0.85
 ・アフリカ(CAF) 0.85
 ・オセアニア(OFC) 0.85
上記定数を基に 『(対戦国の整数の合計)/2』を大陸連盟間の強さ関係を表す係数とされました。。
■さらに(A)×(B)×(C)×(D)×100でランキングポイントを算出
→12ヶ月毎に区切ってポイントを算出し平均をとる
→直近12ヶ月毎のポイントについて、近い順に100%、50%、30%、20%として、各平均値に掛け算して、合計
→ランキングポイントとして加算される
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もはや、色々決めている係数があっているのかよくわからない状態ですが、色々変えていることは、わかっていただけたでしょうか。。

このルール変更によって、ランキング上位国間はなんとなくランキングがあってきたのかな〜という感じがあります。弱いチームは強いチームと戦えないのでどんどんランキングがさがちゃう事になります。

⑶ 2018年方式 第4世代

2006年方式(第3世代)からの変更点ははこんな感じです。
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■イロレーティング方式を導入しました。
 数学的裏付けのある最も有名レーティング方式だそうで、数式を見ると頭が痛くなるので、こちらは割愛します。
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「FIFAランキングはイロレーティング方式で計算されてるんだぜ」というのを知っていただければいいと思います。チェス、将棋、囲碁でも使われいる方式です。


③FIFAランキングが関係するところ

FIFAランキングは最初は信用ならないランキングという感じでしたが、今はこんなところで使われています。日本代表にも影響はかなりあるんです。

・FIFAワールドカップの各地域予選のシードチームを決める振り分けに利用
・FIFAワールドカップの本大会のグループリーグの振り分けに利用
・プレミアリーグでは、サッカー選手の労働許可証取得条件として、選手の該当国の過去2年間のFIFAランキングが平均70位以上と設定

サッカーのトップリーグに所属したいとなったときは、FIFAランキングが関係してきます。日本人選手は現状問題ありませんが、ワールドカップに関しては、ランキングによっては苦手な対戦相手と同じグループになる可能性がありますので、注意はしないといけないですね。今回は「サッカーにおけるFIFAランキングについて」というお話でした。

P.S.
FIFAランキングは、ルール変更があって結構実態に近いランキングになっています。数学の統計学の力ですが、今にAIの力でゲームの「FIFA」と同じ選手一人一人の能力値とチームの能力値が、正確に反映される日も近いかもしれません。

では、また

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