ムカデ油をつくる
6月の深夜、茶の間で寝そべって本を読んでいると、頭上の棚から「ペリペリペリペリ…」と不気味な音がする。
とっさに起き上がって確認。巨大なムカデだ。ゆうに20cmはある。
そう、この「ペリペリペリペリ…」は、大ムカデが這う音。ここ何年もエンカウントしていなかったけれど、ついに来たかッッ!
……腰が引けながら、対処。
そののち「ムカデは捕獲してゴマ油に漬けておくと薬になる」という情報を得た。
なるほど~~。
生薬、イイネ。
そこから空きビン(ジャムが入ってたやつ)と、火バサミを常備。さぁいつでも来い!大ムカデを迎え撃つ準備は万端だ。
それから数日後………
出た出た出た!!
こないだぐらい巨大なやつ!!
さっそく捕獲。しばらく漬けておくと、ムカデの体液とゴマ油が混ざって薬になるらしい。漢方では重宝されるとか。うーん秘薬。
それから机の上に置いて毎日毎日ながめていたのだが、1週間経ち2週間経ち、気になって仕方なくなってきた。
そろそろどうかな?ちょっと開けてみようかな?
ソロリソロリと蓋を開けてみると
フガッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!
臭い!!!!!!!!!!!!!!
尋常じゃない。
開けたら最後、you can't stop 部屋中がムカデオイルの臭いになる。
たまらなく臭い。
あらためて調べてみると、捕獲の際に身体を傷つけてしまうと、その傷が原因で腐敗してしまうのだとか。あぁ確かに腐敗臭に近かったような。。。
しかし懲りない。
そこから我が家では、火バサミの横にさいばしをセット。傷つけずに大ムカデをゲットする手筈を整えた。
さぁ、いつでも来い。
こちとらワクワクまっているぞー!
<了>
text by 中島 光信(僧侶・ファシリテーター)
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