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【読書コラム】まとめ

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読書コラムまとめ
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#本

【読書コラム】「三十代は人を別人にするからね」天才でも奇才でもなかったわたしたち…

 大学時代の友だちとやっている恒例のzoom読書会が今月もあった。先月、わたしは能登に行って…

綾野つづみ
43秒前

【読書コラム】スタール夫人はどうして自分の名前じゃなくて、スタールの嫁として呼ば…

 先日、トルストイの『戦争と平和』を読んだ。この人生では読まないだろうと思っていただけに…

綾野つづみ
4週間前
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【読書コラム】発展していく未来に自分の居場所を見出せないから、過去に希望を求め始…

 タイトルに惹かれて本を買うことが多い。最近だと、Xのタイムラインに流れてきた木澤佐登志…

綾野つづみ
1か月前
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【読書コラム】ラスト1行が衝撃過ぎて、思わず「あっ!」と声が漏れてしまった「忘れ…

 今度、日本の自然主義文学について話す機会があるので、いろいろと代表的な作品を読み込んで…

綾野つづみ
1か月前
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【読書コラム】愛する人になにをあげることができるのか? - 『おおきな木』シェル・…

 わたしは幼少期、読み聞かせをあまりしてもらわなかったし、そもそも字を読めるようになるの…

綾野つづみ
1か月前
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【読書コラム】沖縄の戦争と戦後を21歳が膨大な知識でポップに描く意欲作! - 『月ぬ…

 大学時代の友だちとやっている恒例のzoom読書会が今月もあった。課題図書は豊永浩平さんの『…

綾野つづみ
1か月前
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【読書コラム】矛盾しているようなタイトルって魅力的 - 『平熱のまま、この世界に熱狂したい』宮崎智之(著)

 普段、本を買うときって、好きなシリーズだったり、好きな著者だったり、話題になっているからだったり、なんらかの前評判に基づいている。でも、たまに、一目惚れするように惹かれてしまうことがある。いわゆるジャケ買いってやつである。  理屈で言えば、事前に情報を得ている方が自分の趣味に合致する確率は高くなるはず。だけど、ジャケ買いの方が往々にして幸せを感じやすい。意外な出会いに運命を感じてしまう習性が人間にはあるのだろう。  最近だと『平熱のまま、この世界に熱狂したい』というエッ

【読書コラム】この人生では読み切れないと思っていた『戦争と平和』をついに読み切っ…

 高校生の頃、授業を聞くのが退屈過ぎて、いつも電子辞書ばかり見ていた。スマホが普及する前…

綾野つづみ
2か月前
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【読書コラム】わたしは肉を食べているけれど、功利主義の立場から動物の権利を認めた…

 死ぬまでに読んでおかなきゃいけない本がいくつもある。時間がなかったり、気力がなかったり…

綾野つづみ
3か月前
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【読書コラム】誰も自分が差別をしているとは思っていないから - 『差別はたいてい悪…

 差別がいけないことであるとみんな知っている。なのに差別がなくならないのはなぜなのだろう…

綾野つづみ
3か月前
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【読書コラム】パパ活の匂い漂う年の差婚 - 『小林一茶 時代を詠んだ俳諧師』青木美智…

 最近、日本人と生き物の関係について調べている。先日は徳川綱吉の生類憐れみの令が本当に目…

綾野つづみ
3か月前
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【読書コラム】だからわたしは働いているとき本が読めなかったのか! - 『なぜ働いて…

 各所で話題になりまくっている『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』を読んだ。  こん…

綾野つづみ
3か月前
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【読書コラム】創作に必要なのは「えいやっ」という諦めである。こだわっていたら、永…

 電車には本の広告がよく貼ってある。大抵は自己啓発本だったり、ビジネス書だったり、占いだ…

綾野つづみ
4か月前
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【読書コラム】綱吉について調べていたら、ケンペル夫妻の昼ドラどろどろエピソードが出てきて、韓国ドラマみたいでめちゃくちゃ面白かったよ - 『ケンペルと徳川綱吉: ドイツ人医師と将軍との交流』B・M・ボダルト=ベイリー(著), 中直一(訳)

 最近、仕事の関係で徳川綱吉について調べている。  自分が戌年だったから、生類憐れみの令で犬に優しくするよう法律で定めたせいで、社会がおかしくなったと民衆の不満は爆発。犬公方と蔑称で呼ばれるなど、愚かな為政者というイメージが広がっている綱吉。  しかし、実際、生類憐れみの令の真意は違うところにあったと言われている。なんでも、犬に優しくすることだけが目的だったわけではなく、赤ん坊や病人、ひどい扱いをされている動物など、弱い立場に置かれた命を例外なく救うことを目指していたらし