思考を止める、依存から脱却する
こんにちは、心理士のなべたです。
この記事では、僕が参加しているギャンブル依存プログラムのある日の内容をご紹介します。
今回のテーマは、「思考ストップ法(認知行動療法)」と「依存症と認めたとき(ミーティング)」です。
依存症を抱える人は自分の体験と照らし合わせてみてください。
そして、依存症と接点のない人は、依存症の世界を知る一つの読み物としてふれていただけたらと思います。
思考を止める
考えたくないのに考えてしまうことってありますよね。
例えば、ダイエット中に「あのお菓子が食べたい」と思うこと。
そんなとき、思考を一時的に止めてみる方法が役立つことがあります。
ギャンブル依存のグループでは、思考を止める方法として、
「音楽を聴く」
「将棋などの頭を使うゲームをする」
「スマホを置いて出かける」
といったことが挙げられました。
思考ストップを上手く行なうには2つのポイントがあります。
まずは、手間と時間がかからないこと。
考えたくないことはふとしたタイミングで突然湧いてきます。
なので、思考に気づいたらなるべく時間を空けずに行なうことが肝心です。
もうひとつは、思考ストップをした後に「考えたくないこととは別のこと」をイメージすること。
思考停止時間はたかが数秒です。
何もしなければ数秒後にはまた考えたくないことが浮かんできてしまいます。
そのため、「別のことをイメージする」というステップを加えることが重要です。
イメージする内容としては、楽しかった記憶や好きなアニメやドラマのシーンなど、簡単に想起できるものがお勧めです。
「依存を認めたとき」を語る
依存症は「否認の病」と言われています。
これは、自らが依存症であると認めることが、自分の弱さを認めてしまい、自分を全否定につながると感じるからです。
しかし、依存症という暗いトンネルに迷い込んだ人たちにとって、その存在を認めることは一筋の光にもなります。
僕たちのグループでは、依存症であることを認めた瞬間について、「底つきを感じたとき」「ギャンブルから強制的に離されたとき」などの経験が共有されました。
そして「今も依存症かどうか認める闘いをしている」という人もいました。
依存症からの克服の過程では、「依存に対して無力を認めること」が大切とされています。
つまり、自分の意思だけでは行動をコントロールできないこと、また一人で克服することはできないと受け入れるということです。
人は自分の弱さを認めたくないもの。
しかし、自分の弱さを受け入れることができたとき、幸せで生きがいのある人生が見つかるのかもしれません。
まとめ
今回は、「思考ストップ法(認知行動療法)」と「依存症と認めたとき(ミーティング)」をお送りしました。
ぜひ、考えたくない思考についてストップすることを試してみてください。
そして、幸せな人生を送るために、自分の弱さについて受け入れる覚悟をしてみましょう。
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