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ネット・ゲーム依存の治療って実際どんな感じ?

こんにちは、心理士のなべたです。

この記事では、「ゲーム障害再考」という本に掲載されている、精神科医のゲーム依存に関する記事を読んで、私が感じたことをまとめました。


ネット・ゲーム依存の難しさ

ゲーム障害の治療には、依存症の治療と児童分野の治療の両方を知る必要がある。どちらの治療法が優れているというわけでなく、2つの異なるアプローチを目の前の患児に合わせて最適化することが重要である。

精神科医 福田貴博(一部改変)

子供たちがゲームに依存する問題は、解決が難しいものです。
例えば、不登校で長時間ネットやゲーを利用している子どもがいたとします。その原因は何でしょうか。

発達障害などが原因で不登校となり、他にすることがなくなっているからゲームをしているのか、ADHDからくる過集中としてのゲームなのか、ゲーム障害になった結果、不登校になっているのか、はたまたこの状態がミックスしているのか、どれでしょうか。

治療法としては、ゲームを完全に断つことはできても、今後の生活でネットを完全に避けることは現実的ではありません。

そのため、ゲーム依存の対応は、他の依存症とは異なります。
ネットやゲームの利用を全く止めさせるのではなく、それらと上手く付き合っていく方法を探るべきなのです。

ネット・ゲーム依存の治療

ゲーム・ネットに触れる時間を記録し、視覚化すると「思ったよりも長い時間ゲームをしていたんだ」と本人自ら気づくことができたようです。

精神科医 福田貴博(一部改変)

子ども自身がどれだけゲームやインターネットを利用しているかを具体的に把握することは、大変有効です。

子どもたちは、自分がどれくらいの時間ネットやゲームを利用しているか、意外と気づいていないことが多いのです。親が「長すぎるよ」と注意しても、「そんなに長くない」と子ども自身は思っていることがよくあります。

しかし、治療の環境で自分が実際にどれだけゲームをしているかを知ると、それだけで「ちょっと時間を短縮しよう」と考えることもあります。
その後は、本人と一緒に、現実的に達成可能なネットやゲームの利用目標を設定します。例えば「動画視聴は何分まで」「ゲームは何分まで」「視聴は宿題を終えてから」といった感じです。

その後、立てた目標に沿って、実際に目標が達成できたからどうか確認していきます。
このようにネットやゲームのうまい付き合い方を身につけていくのです。


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