社員インタビュー記事はつまらなくなりがち問題に向き合ってみた話
こんにちは、人事のなべはるです。キャスターのみほさんから 採用界隈 Advent Calendar のお誘いを受けて書くことになりました!
これからきっと、皆さんがステキな記事を出してくれると思うのでお楽しみに!
そんな 採用界隈 Advent Calendar 初日は、採用広報でよく見る社員インタビュー記事をテーマにしてみました。
ワンパターンになりがちな社員インタビュー記事
採用界隈のみなさん、採用広報の一環として社員インタビュー記事を書くことがあると思います。自社のこと・社員のことを社外の方に知ってもらって、応募増につなげたり入社後のミスマッチを防ぐ、重要な役割ですね。
でも……こう言ってはなんですが、社員インタビュー記事はワンパターンでつまらなくなってしまいがちだと思います。
有名人・著名人へのインタビューなら話は別ですが、ふつうの企業のふつうの人のインタビュー記事となると、読み手としてインタビュイーに興味を持てなかったり、構成がワンパターンで、なおかつ写真の構図も似がちなのでどこかで見た感が出てしまったり、と。
わたし自身、多くの社員インタビュー記事を読むうちに、正直“飽き”が出てしまい、「おもしろい。シェアしたい!」と思えることがほとんどなくなってしまっていました。
そんな中、2020年6月に自社公式noteの編集長を拝命しました。インタビュー記事を読む側から書く側になったのです。
(インタビュー記事への挑戦を宣言したツイート)
そんなわたしが、社員インタビュー記事はつまらなくなりがち問題に向き合ってみた話を書きます。
なお、「つまらなくなりがち」というのは構造上の問題で傾向としてそうなりがちという話であって、自社・他社含めて特定のインタビュー記事がつまらないという話ではありませんのでご留意ください。
自分が読みたいと思える、ストーリーのあるインタビュー記事を書くぞ!
つまらないと感じるインタビュー記事を思い返してみると、ただ淡々と一問一答でインタビューしているタイプのものが真っ先に思いつきます。
「これまでの経歴は?」「転職した理由は?」「いまの仕事内容は?」「仕事のやりがいは何ですか?」「最後にメッセージをどうぞ!」
みたいなやつです。
インタビュイーがよっぽどの有名人であればこの内容でもおもしろいかもしれませんが、ふつうの一般人が淡々と答えるだけのインタビュー記事は正直あまり読む気になれません。
(繰り返しですがそういう記事が悪いという話ではありません)
逆に言えば、その人ならではのストーリーが感じられるインタビュー記事であれば、インタビュイーが一般人であっても興味を持てる!と考えました。インタビューを通して、その人の価値観や仕事観、仕事っぷりがストーリーのように伝わってくる記事であればわたし自身が読みたいです。よし、ストーリーのあるインタビュー記事を書こう!
企画と事前準備が命!鋭い切り口を探せ
ストーリーのあるインタビュー記事を書くためには、事前準備が命です。インタビュイーの経歴や経験のうち、どこをどう切り取ると読者にとっておもしろい(かつ自社らしさを表現できる)か、を考えます。
事前準備段階での企画と切り口の鋭さが記事の面白さを左右するので、ここが非常に重要だと思っています。
インタビュー当日は、事前に決めた切り口についてひたすら掘り下げます。1時間~1.5時間ほど、1つの切り口で話を聞けばかなり濃いインタビューになるはずです。
例えば下記は、「プロダクトが損益分岐点をこえるまで」にフォーカスしたらおもしろそう!という切り口で企画した記事です。
この↑インタビュー記事、話の一つひとつは「バリューチェーンを整備する」「インサイドセールスの役割を明確にする」など、わりとふつうというか、本にも書いてあるような王道なことをやっています。言い方を変えれば、「売上アップのための驚きの奇策!」みたいな記事受けするような話題ではないのです。
でも、「ふつうのことを着実に積み重ねて損益分岐点をこえる」のはとてもいい話ですし、堅実にやり切ることを大事にしている自社らしさを表現できる良い切り口になったと思います(自画自賛)。
ときにはオフィスを飛び出して写真撮影!
社員インタビュー記事がつまらなくなりがち問題のもう1つの原因に、「いつも同じ写真の構図」があります。いつも同じが悪いわけではないけれど、記事で表現したいことを表すには他の手段もあるはずです。
そこで、インタビュイーらしさや記事の主題を表現できるロケーション・構図にこだわってみました。
社内だけではなく、上野恩賜公園や湯島天神などオフィス近くの撮影スポットへ行って撮影しています。
「さわやかさ・誠実さを伝えたい」「すごい勢いで成長していることを伝えたい」など、記事で伝えたいことやインタビュイーらしさを表現するためのロケーションです。伝わるといいな。
平均アクセス数・平均スキ数が3倍にカイゼン
このような工夫をしながら、わたしがnote編集長になってから6つの社員インタビュー記事を公開しました。記事はマガジン「フィードフォースな人々」で読めます。
結果として、工夫をする前のインタビュー記事と比較して、記事公開初月のアクセス・スキ数が約3倍になりました!うれしい…。
読者の評価から逃げずに向き合う
ここでもう1つ大事だと感じているのが、読者の評価から逃げないことです。noteは良い記事であれば読まれるメディアなので、アクセス・スキ数が伸びないのは何かしら理由があるはずです。
わたしが編集長になってからは、記事公開後一カ月間のアクセス数・スキ数に応じて、No Good・Good・Greatの三段階で評価を割り振ることにしました。公開一か月で、記事の評価が明確に出るわけです。
現場の社員にも協力してもらってせっかく書いた記事が「No Good」と言われるのは怖いしつらいですが、評価を受けないとカイゼンのしようがないので、涙をのんで評価をつけています。
(読者の評価から逃げないと決意を固めた日のツイート)
こうして、「自分が読んでおもしろいインタビュー記事を書き」「その記事が読者に受け入れられているかを測る」仕組みができました。やったー!
現在は、書いた記事が採用にどれだけ貢献しているか?を計測するチャレンジ中なのですがそれはまた次の機会ということで。最後までお読みいただきありがとうございました!