ワールドトリガー 閉鎖環境試験に学ぶ新入社員の心得
この記事は、フィードフォースグループ Advent Calendar 2023 の19日目の記事です。テーマの縛りは特になく、社員が自発的に自由に書いているものです。
昨日は堤健一郎さんの、年間 50 冊以上の本を読むアマチュア読書家がオススメする「おもしろい本に出合う方法」でした。
そして19日目の今日は、ジャンプSQ.で連載中の『ワールドトリガー』から学ぶ新入社員の心得がテーマです。ワールドトリガーは漫画史上屈指の「ビジネスに効く」漫画ですので、ぜひ最後までご笑覧ください。
なお、『ワールドトリガー』2023年12月時点最新話までのネタバレを含みますのでご容赦ください。では早速、いってみましょう!
おさらい:遠征選抜試験編とは(読み飛ばし可)
ワールドトリガーを知らない方のために、ざっくりとだけ遠征選抜試験の概要を紹介します。「知ってるよ」という方は次の段落まで読み飛ばしてください。
こうして始まった遠征選抜試験。試験は遠征艇の中にいることが想定され、閉鎖された空間で行われています。ボーダー隊員たちは閉鎖環境のなかで、ペーパーテストや戦闘シミュレーションを行い、幹部がその様子をみて遠征への適性を採点しています。
そんな遠征選抜試験が、新入社員向けのビジネス研修の教材にピッタリと思ったので書いてみました!若手ビジネスパーソンはもちろん、部下を持つマネジャーの方にも参考になりますので、ぜひ最後までお読みください。
報告・連絡・相談は社会人の基本。早め早めに相談しよう
適切な報告・連絡・相談は、新入社員がいのいちばんに学ぶべきことであり、ビジネスパーソンとしてとても重要なスキルです。
特に新入社員のうちは、自分ひとりで解決できないことが多くあるでしょうし、ミスだってするでしょう。そんなときは早め早めに周囲に相談することが大事です。
試験期間中の臨時隊長を務める二宮さんも、「自分の手に余ると感じたら早めに誰かの手を借りるべきだ。事態が決定的に悪化する前に」と諭しています。
指導を受けている雨取 千佳ちゃんは、この場面よりも前に何度か「問題はないか」と聞かれていたのですが、困っていることを言い出せずに「大丈夫です」と答えてしまっていました。その結果、チームの試験成績が落ち込んでしまったのです。
本当は困っているのに、「大丈夫です」と答えられてしまっては周囲も助けようがありませんから、事態が悪くなる前に助けを求めることが重要だと教えてくれるエピソードですね。
やりたい仕事は積極的に手を挙げ、周囲に助言を求めよう
もしやりたい仕事があったら、どんどん手を挙げましょう。新入社員だからといって遠慮する必要はありません。先輩社員からすれば、意欲を見せてくれるのは嬉しいものなのです。
遠征選抜試験では、チーム内でも年少で経験の浅い虎太郎が、「この課題やってみたいです」と自ら手を挙げています。
また、そうして課題を任された虎太郎の次のアクションが素晴らしい。
「今のうちに何かアドバイスとかありますか?」と、自ら周囲に助言を求めているのです。これができる新入社員は成長します。間違いない。
仕事を任されたからといって、何も自分ひとりだけでやる必要はないのです。自分よりも経験のある周囲のメンバーにアドバイスをもらって取り組んだ方が仕事の成功確率も上がるでしょう。実際にこの課題では、経験の浅さの割に高い得点を出しています。
そしてさらに、課題を終えた後の提出物にもフィードバックを求めています。仕事をやりっぱなしにせず、貪欲にフィードバックを求める姿勢が素晴らしいですね。
仕事を任されなくてもふてくされない
やりたい仕事は積極的に手を挙げようと書きましたが、手を挙げたからといって100%その仕事を任されるわけではありません。別の人にアサインされる可能性はおおいにあります。
しかし、仕事を任されなかったからといってふてくされたり落ち込んでしまうのはよくありません。仕事をアサインする上司は、何も意地悪であなたを外しているわけではないのです。その仕事に必要なスキルや経験、相性やタイミングの問題で、たまたまあなた以外の適任がいた、それだけのことです。
遠征選抜試験では、課題に手を挙げたものの任されなかった太一が、周囲の目から見ても明らかにネガティブなオーラを出してしまっています。これは良くない。
こんな態度をとられてしまっては周囲も気をつかってやりづらいでしょうし、チームのパフォーマンスが落ちてしまいます。
ひとつの仕事を任されなかったからといってあなた自身が否定されているわけではなく、単に適材適所の問題です。ふてくされたり落ち込んだりせず、自分ができる仕事に集中しましょう。
他部署にも遠慮せず助けを求めよう
会社で仕事をしていると、他部署の社員に協力してもらったほうがいい場面が必ずあります。仕事の特性に合わせてより詳しい人の力を借りましょう。
「他部署の人に迷惑をかけるなんて」と遠慮してしまう人もいるかもしれませんが、新入社員の今だからこそ、積極的に助けを借りるべきです。真剣に聞けば、きっと答えてくれるはずです。
遠征選抜試験では、課題の点数に納得いかない木虎に対して奥寺が、「じゃあ 東さんに訊いてみよーぜ」と促しています。
東さんは、遠征選抜試験に参加しているメンバーのうち最年長で、経験も知識も豊富。課題の助言を訊く相手としては最適でしょう。
こうして、他チームの先輩である東さんに助言を求めたことで、木虎は成長のきっかけを掴むことができました。「迷惑かな?」などと気にせず、他部署にも助けを求めることが大事と教えてくれるエピソードですね。
上司の命令に納得いかないときは…どうする?
会社員として勤める以上、上司の命令にしたがうのは当たり前です。ただ、ときには上司の命令に納得できないこともありますよね。
遠征選抜試験でも、水上隊長の突然の方針変更に納得できず、説明を求めたシーンがありました。
この照屋の言動は評価の分かれるところです。上司の指示にすぐしたがわず、チームの仕事を止めたという点では、褒められるふるまいではありません。
作中でも採点担当の真木理佐が、「動こうとしてるチームを止めるのはNG」とマイナス評価をつけています。
ただ、だからといって納得できないまま仕事をしようとしても、照屋の性格的に良いパフォーマンスは出ないでしょうから、説明を求めることが完全に悪いとも言いきれません。
そんな評価のしにくい言動をした照屋ですが、落としどころを自ら見出す、見事なふるまいを見せます。
「『頼む』って言われたほうが……燃えるんです」と、自分がどうしたらやる気になるかを開示したのです。
結果的には、この発言が良い方向に転がりました。これで照屋本人も納得し、チームにも団結力が生まれたようです。
上司の命令に納得できないときどうするか?の問いは非常に難しいものですが、ときには照屋のように素直に自己開示することも大事かもしれませんね。
焦らず、いまできることに目を向けよう
仕事をしていると、思ったように成果が出なかったり周囲と比べて自分の力不足が目についたりして、焦ってしまうこともあるでしょう。
しかし、今できないことに目を向けて焦ってもいいことはありません。焦らず、いまできることに目を向けることが大事です。
遠征選抜試験でも、他チームの新戦術を目の当たりにした小荒井が焦りを見せています。
そんな小荒井に対して先輩である弓場が「ガタついてんじゃねェーぞコラァ!(中略)そこ以外で評価捥ぎ取りゃいいんだよ!」と、(多少語気強めですが)諭しています。
焦って他チームのマネをしようとしてもうまくいかないでしょうから、今自分たちができることに目を向けようとしているのですね。
その後、同じチームの来馬さんや穂刈も焦る小荒井をフォローしています。
「真正面からでも結果を出せばちゃんと評価してもらえる」
「『裏技』だけじゃ組織は回らない」
「後から訊いて成長に活かせばいい」
と、成果に焦る新入社員に刺さるアドバイスだらけです。無理に高い成果や成長を追い求めず、いまできることを着実に行う大事さを教えてくれるエピソードですね。
以上、ワールドトリガー 閉鎖環境試験に学ぶ新入社員の心得をお送りしました。ビジネスパーソンとワ民の参考になったのなら嬉しいです。
明日のフィードフォースグループ Advent Calendar は、SPN_Yさんの「クリスマスに降誕された「イエス」のこと、ちゃんと知ってますか?」です。お楽しみに!
おまけ〜ワートリはビジネスに効く〜
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