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ビジネスパーソンこそワールドトリガーを読むべき7つの理由

マンガをまったく読まない同僚にワールドトリガーを勧める

こんにちは。ワールドトリガー大好き人事のなべはるです。先日、会社で同僚と打合せをしてたときに、どういう流れか「ワールドトリガーはビジネスパーソンの必読書だよね」という話になり、その場の勢いで「じゃあ自分が会社の本棚に贈呈します」と言ってしまいました。

そのときの同僚氏のツィートが上記。ワートリ勢にこのツィートが補足され、500いいねを越えて引っ込みがつかなくなり本当に買うことに。

ただこの同僚氏、ワールドトリガーを読んだことないどころか、マンガ自体をまったく読まないタイプで、ちゃんと読んだマンガは『ドラえもん』くらいとのこと。
そんなマンガ初心者の同僚氏に最後までワールドトリガーを読んでもらうべく、ビジネスパーソンがワールドトリガーを読むべき7つの理由をまとめてみました。
ワールドトリガー未読の方・既読の方どちらにも読んでいただけると嬉しいです。
ストーリーの核心的なネタバレはありませんが、微バレ・設定バレはありますのでご注意ください。

おさらい:ワールドトリガーのあらすじ(読み飛ばし可)

ワールドトリガーは、2013年から週刊少年ジャンプで連載、2016年から2年の休載期間を経て、現在ではジャンプスクエアで連載されている SF漫画 です。

あらすじ人口28万人が暮らす都市・三門市に、ある日突然異次元への「門(ゲート)」が出現。門から襲いくる異世界の侵略者「近界民(ネイバー)」の手により、付近の街はたちまち戦火に巻き込まれてしまう。地球上の武器が通じず、人々が都市の壊滅を覚悟した…その時!謎の対抗組織・界境防衛機関「ボーダー」が突如として戦闘に介入。(中略)ボーダー訓練生で市内の学校に通う中学3年生・三雲修と、自ら「近界民」を名乗る謎の転校生・空閑遊真との運命的な出会いをきっかけに、物語は大きくうねりを始める。---公式HPより

緻密なストーリー展開・集団戦の面白さ・練りこまれた設定などに魅せられてハマる人多し。わたしもその一人です。
というわけで、大人がハマるこのマンガ、ワールドトリガーをビジネスパーソンが読むべき理由をまとめました!

1.すべての基本はあいさつから!礼儀とマナーの大切さを再確認

あいさつはビジネスパーソンの基本中の基本ですね。ワールドトリガーの登場人物の多くは10~20代の若者ですが、みんなしっかりあいさつします。
こんなにあいさつがしっかりできているマンガ、他にみたことありません。

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↑はじめましてのあいさつ。友だちの紹介もしっかり↑

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↑おつかれさまのあいさつは社会人っぽさあります↑

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↑所属も名のってしっかりあいさつ↑

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↑手土産にいいとこのどら焼きを持っていくことも↑

注目は最後の1枚「お世話になるからと手土産を持たせた宇佐美先輩」「"お茶淹れますか"と真っ先に動く時枝先輩」「それを見て"私が淹れます"と気を利かせるいちばん年下の木虎」が描かれていて、礼儀とマナー、気遣いの情報量めっちゃ多いです!ついでに言えばどら焼きを無邪気に喜ぶ綾辻さんかわいい。
礼儀とマナーの大事さを再認識させてくれるレアな漫画、それがワールドトリガーです。

2.成功するには準備が8割!ブリーフィング描写がアツい

ビジネスの現場で成果を出すには、準備8割本番2割と言われます。
ワールドトリガーでも事前に相手のことを調べ、戦力差を分析したうえで勝てる戦いにするよう事前に準備をしっかりしています。

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↑知識や経験則はすばやい判断の助けになる↑

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↑試合前には必ず作戦の確認↑

ポイントは2枚目の画像。ワールドトリガーでは、試合前に必ずこのようなブリーフィング(作戦会議)が行われます。
作戦はこれでいこう、相手がこうきたらこうしよう、こちらの作戦は対策されているだろうからその対策をしよう…と、ときには2話近くにわたってブリーフィングが行われるのです。
いくら実力があっても適当にやっていては勝てない…勝率の高いチームはやはり勝つべくして勝っているのが分かる、ビジネスパーソンが参考にしたいポイントです。

3.勝負に気持ちの強さは関係ない…けど

ワールドトリガーは少年漫画でお約束の気合いでパワーアップすることがありません。勝負を決めるのに気持ちの強さは関係なく、実力と戦術、そして運で決まると言い切っています。

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「気持ちの強さは関係ないでしょ」とぼんち揚げをボリボリしながら言い切るのは、味方サイドの組織「ボーダー」の戦闘員のなかで強さランキング1位の太刀川さん。実力者の言葉なので説得力があります。

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気持ちが強いほうが勝つとは限らない…裏を返せば、負けたからといって気持ちがショボいわけではない、と太刀川さんは言いたかったわけです。

仕事をしていれば、うまくいくこともいかないこともあります。本気で取り組んだ仕事がうまくいかないときは、自分のことを全否定されたような気持ちになってしまうこともあるでしょう。
そんなとき、「気持ちの強さは関係ない」という言葉は救いになります。仕事がうまくいかないのは気持ちがショボかったわけではなく、実力か事前準備か、少しの運が足りなかっただけなのです。次にうまくいくようにするにはどうすればいいか?を冷静に考えて実行しましょう。

4.非力と無力は同じじゃない!今できることをやろう

「うまくいかないのは実力のせい」というのは厳しいことばに感じるかもしれません。
ですが、その厳しい現実から1ミリも目をそらさずにやるべきことをやっているのが主人公の1人、三雲 修です。

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この修が、とにかく弱いんです。作中に出てくる100人くらいの戦闘員のうち、たぶん下から5番以内に入るくらい弱い。才能もセンスも身体能力もない泣。
この弱い修が、自分の弱さに目を背けず、かといって卑屈になることもなく、ただやるべきことをやる姿勢にきっと勇気づけられることと思います。

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↑師匠に修行のお願いをする修↑

多くの少年漫画では主人公は特別な才能や能力を持っていますが、修の才能は凡人かそれ以下。だからこそわれわれ普通のビジネスパーソンが参考にできるところがあるあはずです。

5.勝つための施策をゼロベースで考える!隊長自らダイレクトリクルーティング

そうして努力を重ねた修ですが、現実は非情。修行の成果も実らずある試合にボロ負けしてしまいます。

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「自分の成長」を不確かな要素と言い切る少年漫画ってすごいな…(しみじみ)。
このアドバイスを受けて修が考えた「チームを勝たせるための具体性のある手立て」がこちら↓

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作中最強クラス、ジョーカー的存在の迅さんをチームにスカウトするのです。わたしがこれをリアルタイムで読んでるとき、「さすがにそれはズルいっしょ」とツッコミを入れてしまいました。
でも、チームを勝たせるためには?の解としてはこれ以上のものはありません。成功するためにはどうすればいいか?制約にとらわれずゼロベースで考えることの大事さを教えてくれます。

スカウトの結果どうなったか?はぜひ本編をお読みください。

6.目標をブラさない!努力は目標を達成するためのもの

主人公の努力による成長すら不確かな要素と言い切るシビアなワールドトリガー世界ですが、努力の方向性についてもシビアです。
作中最弱クラスで弱い修が努力して周囲に追いつこうとすることに対して、自分にも他人にも厳しい木虎が「無意味な努力」とバッサリと否定しています。

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↑修の努力の先の目標を確認する木虎↑

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いまのまま努力しても、修の目標である「今期の遠征部隊に入ること」は無理。にも関わらずその努力に時間を費やすのは単なる現実逃避であるとバッサリ。厳しいけど正論です。
ビジネスでも同じですね。いたずらな努力をする前に、目標は何か?その達成のために何が必要か?と目標達成から逆算して考える重要さを教えてくれます。

7.中間管理職の悲哀!上司の命令は守る、部下も守る

最後は修から離れて敵サイドのおはなし。中間管理職なら誰しも、上からの命令と現場との板ばさみになったことがあるでしょう。
ワールドトリガーでは、主人公の世界からみた敵側として中間管理職の苦しみを背負ったキャラが出てきます。

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↑アフトクラトルという親会社的存在から(無茶ぶりな)指令を受けた隊長↑

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↑指令を文字どおりに実行すると今度は自分たちが狙われてしまう板ばさみ↑

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↑命令違反はできない、自分たちのチームも守らなければならない(涙)↑

最後のコマの「………少し考える」とか、眉間を押さえてるあたりとか、中間管理職の悲哀がにじみ出ていますね。敵なのに応援したくなります。
こんな部下思いの中間管理職の心情が、味方ではなく敵サイドのキャラで描かれている点がワールドトリガーらしいですね。敵だって血の通った人間なのです。

職場の本棚にワールドトリガーを!

というわけで、ビジネスパーソンがワールドトリガーを読むべき7つの理由をまとめてみました。
冒頭のツィートを受け、既に職場の本棚には6巻まで置いてあります。

こうしてビジネス書にはさまれていると、ほんとうにビジネスパーソン必読の本に思えてきますね。

この記事を読んで、ワールドトリガーに興味を持ってくれた人が1人でもいるとすごく嬉しいです。また、すでにワールドトリガー大好きな方にとっては、魅力の再発見になっていればさらに嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました!

※文中の画像はすべてジャンプコミックス『ワールドトリガー』『ワールドトリガー オフィシャルデータブック BORDER BRIEFING FILE』から引用しています※

2020年9月追記)
「人材育成」のフォーカスをあてた考察記事も書きました。ぜひこちらもどうぞ。


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