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採用広報の目標設定どうしてる問題に向き合っているお話

活動と成果までの距離が遠く、適切な目標設定が難しい採用広報の目標設定に向き合っている話を書きました。採用広報の目標設定難しくね?と感じている方はぜひお読みください!

【筆者紹介】
人事・採用広報のなべはる
株式会社フィードフォースの人事・採用広報担当。会社公式Twtitternoteの運用を行う。好きな焼き鳥はせせり。

活動と成果までの距離が遠く、目標設定の難易度が高い

採用広報担当者のよくある悩みとして、「目標設定どうしてる?」問題がありますよね。日々の広報活動と成果がなかなか直接的に結びつかず、目標設定に苦労されている方も多いと思います。

多くの場合、採用広報のゴールは「採用成功」でしょう。そして、そのために行う日々の活動は「noteを書く」「Twitterで発信する」などの情報発信。
これらの、日々の活動とゴールまでの距離が遠いことが、採用広報の目標設計が難しい一因です。

例えば同じ「採用成功」をゴールにしている採用担当が日々行う活動は、「求人を出す」「スカウトを送る」など。これらは活動とゴールまでの距離が比較的短く、目標設計がしやすいです。
求人を出し、スカウトを送れば応募が増え、その応募から内定者が出てゴールの「採用成功」に寄与します。これらは、活動とゴールとの距離が短く、因果関係が明確なので、活動の手応えを感じやすく目標設計も比較的しやすいと言えるでしょう。

しかし採用広報では、活動から成果までの距離が遠く、一見すると成果に直結しないように見えます。note記事を1本書いたからといってすぐに応募が増えるわけではないからです。

まずは、なんのための採用広報か?を明確にした

そんな、活動と成果との間に距離がある採用広報だからこそ、「何のためにやっているのか?」を明確にしました。

当社の採用広報の位置づけは、転職潜在層の「なんか知ってる感」を醸成すること。
知人からの誘いやSNS等、転職サイト以外の転職手段が当たり前になりつつあるいま、「なんか知ってる」会社でないと転職先検討の土俵にすら上がらない。この仮説のもと、noteやTwitterによる情報発信を継続的に行うことで「なんか知ってる感」を醸成することを目的としています。

暫定版 採用広報の位置づけ

なお、この位置づけは一度決めたら終わりではなく、必要に応じて修正・調整していくものだととらえています。

良質な記事を出せているかの指標として、あえて記事ごとのビューとスキを目標も設定した

採用広報の目的と位置づけを明確にしたら、次はいよいよ日々の活動の目標設定です。「日々の活動が採用広報の目的達成に近づいているか」を測る指標を設けたのです。

この目標設定が、多くの会社で苦戦しているポイントかと思います。
前述のとおり、採用広報は活動と成果までに距離があります。記事を1本書いたからといってすぐに応募が増えるわけではないので、記事1本単位で明確な指標を設けるのは難しいものです。

他社事例をみると、記事1本ごとのビューやスキ数の目標は設けず、「記事公開数」などのアクション数を指標にする会社のほうが多いようですね。

しかし、わたしはあえて、記事1本1本にビューとスキ数目標を設けました。「公開初月のビュー500・スキ30以上」を勝ち記事と定義して、「月4本以上勝ち記事を出す」ことを目標にしたのです。

この目標を立てるためにまず考えたことは、採用広報で目指すべき「なんか知ってる感」を醸成するには、良質な記事を発信し続ける必要がある、ということでした。
ここでのポイントは、「良質な」です。質の良くない記事をいくら数多く発信しても意味がないと考えたのです。

となると次に考えるのは、「良質な記事を発信できているか」を測る指標が必要なこと。そこで、「良質な記事であれば一定以上の人に読まれるだろう」という仮説のもと、上述の勝ち記事の定義を設けたのです。

こうして、わたしなりの活動指標と数値目標を設けられました。
「良質な記事を出せているか」を具体的な指標にすることで、日々の活動が目標である「採用成功」に近づいているかを結びつけられたのです。

【記事ごとにビュー目標を設定した理由】
・採用広報の目的である「なんか知ってる感」を醸成するためには、良質な記事を出し続けることが大事
・良質な記事であれば一定以上読まれるはず
・公開初月ビュー500以上スキ30以上を勝ち記事と定義し、月4本以上勝ち記事を出すことを目標にした

目標はこわいけど、ないとふりかえりができない

最後に。
自分で目標設定しておいてなんですが、記事ごとにビュー・スキ数目標を立てるのはめちゃくちゃこわいです。

記事が読まれるかどうかは、公開してみないとわかりません。自分としてはおもしろいと思って世に出した記事が全然読まれなかったとき、自分自身を全否定された気持ちになってしまいます。また、執筆に協力してくれた社員にも申し訳ない気持ちでいっぱいになります。目標が明確だからこそ、目標に達しないことへの言い訳ができないんですよね。

しかし、そういったこわさやつらさから逃げずに向き合おう、と覚悟して設定したのが、上述の目標設定でした。

これはわたしの持論ですが、記事ごとに数値目標を定めておかないと、「うまくいってないとき」のふりかえりができず、カイゼンにつながりづらいと思うのです。

noteは、おもしろい記事であれば読まれるメディアだとわたしは思っています。であれば、一定以上読まれなかったのであればそれは「おもしろくなかった」という読者の評価です。
記事ごとのビュー・スキ数目標を明確にすることは、すなわち読者の評価から逃げずに向き合うことです。読者の評価と向き合うことで、勝ったときは採用広報の成功に一歩近づいたと喜び、負けたときはカイゼンのきっかけにできるようになりました。

(覚悟を決めたときのツイート)

以上、最後までお読みいただきありがとうございます。
ここに書いたことはあくまで現時点の暫定的な目標設定に対する考えです。この目標設定が完ぺきとはまったく思っておらず、「今のところこう考えている」程度のものであることをご留意ください。

採用広報に携わる方にとって、少しでも参考になればうれしいです。

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