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【就活】016 「感情」に着目する理由

【就活】なべじゅんコーチの「みんな 自分らしく」 No.16

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** 自分らしく、自分の魅力を伝える就活へ**
** 第1章 理論背景編         **
**  6.「感情」に着目する理由    **
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就活学生さんを コーチングで支援している
”なべじゅん” コーチです。

前回は、自己分析において、無意識領域にある「体験」を取り出すことが大事との話をしました。その際に、引き出しを開けるカギとなるのが「感情」です。
今日は、「感情」に着目する理由 を、お話していきます。
 
<今日のまとめ>
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1.感情のピークは、自分の【ニーズ】が叶った時/叶わなかった時。
2.【ニーズ】がわかれば(言葉化できれば)、その先に自分が大切にしたい【価値観】が見えてくる。
3.【価値観】は人それぞれでいい。良いも悪いも、上下もない。
4.自分の【価値観】を満たすために、また体験したいからこそ、人生の中で何度となく、同じようなことを繰り返している。
5.将来、会社に入っても、その【価値観】を満たすために行動し(働きかけ)、周りの人に良い影響を及ぼすことを、面接でアピールしていきましょう。
★なので、<自己分析は、「感情」からアプローチしていく> ことが大事になるのです。
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6.「感情」に着目する理由

強い「感情」は、記憶の引き出しを開けるカギになるのです

1.記憶の引き出し の開け方

前回、みなさんが 生まれてから今日までに「体験」したことは、全て記憶として 脳に残っている。という話をしました。
とはいえ、全てのことは 思い出せないですよね。
思い出せるものと、思い出せないもの その違いは、その体験をした時の「感情の強さ」の違い なんです。

なので、「感情の強い」体験であれば、思い出すことができます。
みなさんも、これは 体感しやすいと思います。
みなさんに向けて、質問をしてみると、
 

(うれしかった事; プラスの感情)
Q1. この1年で、【一番 うれしかった!】と思うことを、教えてください。
Q2. 大学生活で、【とても、ワクワクした!】と思うことを、一つ教えてください。
という風に、<プラスの感情が 強く出た瞬間> を質問すると、みなさん、答えることができますよね。
これは、自分の体験は、その瞬間の感情と一緒に 保管されている ということなんです。
 

これ、逆にマイナスの強い感情でも、記憶の引き出しは、すぐに開くのです。
(悲しかった事; マイナスの感情)
Q3. この1年で、【一番 腹が立った!】ことを、教えてください。
Q4. 大学生活で、【とても 悲しかった!】と思うことを、一つ教えてください。
と、<マイナスの感情が 強く出た瞬間> を質問しても同様に、みなさん、答えることができますよね。
 

なので、
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★無意識領域にある 記憶の引き出しを開けるには、強い「感情」を利用すると、自然に思い出せる、ということなんです。
⇒これスゴイことなんですよ。無意識から意識領域へ、忘れていた記憶(体験)を移すことができたのですから。
すると、これを整理して・自分にとっての意味合い(大切さ)を理解していけば、相手に伝えられる、面接官へのアピールに使えるということになります。(5%しかなかった意識領域が、この分 増えたということ)

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2.「感情」から体験にアクセスすることのメリット

すなわち、プラス・マイナスどちらでもいいので、強い感情が起きていた瞬間を思い出してやれば、その体験を無意識の記憶から引き出すことができる、ということでしたね。
 
これって、就活の自己分析において、非常に大事な意味を持つのです
(※就活に限らず、自分の内面を内省する時に役立つ手法なので、これからの人生でずっと役立ちますよ、)
 
① うれしい、ワクワクする などの プラス感情
実は、うれしい!などの 強いプラス感情が出る時は、自分の【ニーズ】が 満たされた時>、なんです。

うれしい時に、自分がなぜうれしいと感じているのか、深く考えたことありますか?

【ニーズ】というのは、「私は、〇〇したい」という欲求にあたるものです。
例1)
例えば、友人のことを常に大切に考えて、その人のためになることをしてあげたい、と思っている人(Aさん)がいたとします。
Aさんの【ニーズ】は、
「私は、友人を大切にしたい」とか、「私は、友人のためになることをしてあげたい」という表現になりますね。
 

これが、「今、私は相手のために何かしてあげられたな」と思う瞬間や、または、その友人から、「Aさんは、いつも私のことを考えてくれているので、とてもうれしい」とのコメントをもらったとしたら、Aさんの気持ちとしても、すごくうれしい! って、なりますよね。
この瞬間、Aさんの【ニーズ】が満たされたから、うれしい!という、強 いプラス感情が生じたのです
 
② かなしい、腹が立つ などの マイナス感情
逆に、マイナス感情が強く出る時は、<自分の【ニーズ】が 満たされなかった時> なんです。

悲しい時に、自分は何を求めていたのか、深く考えたことはありますか?

例2)
さきほどのAさんが、友人のことを大切にしたいのに、そんなことしなくてい! など、周りの人から否定されたり、自分でも大切にできなかった場面を体験してしまうなどすると、Aさんの【ニーズ】が満たされなかった瞬間なので、かなしい という、強いマイナス感情が生じるのです。
 
ということは、
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1.「感情」からアプローチすることで、過去の体験を引き出す(思い出す)ことができるだけでなく、
2.さらに、【ニーズ】が叶った瞬間/【ニーズ】が否定された瞬間 なので、★あなたの【ニーズ】が取り出せる = 言葉化できる
ということになります。
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3.【ニーズ】を言葉化する意味

普段生活する中で、私達は、この【ニーズ】をわざわざ <言葉化することは していない> のです
なので、なんとなく腹が立つとか、もやもやするとか、というレベルで認識するまでで、自分自身のこと(内面)をより深く理解すること=意識領域で言葉化することを 止めてしまっているのです。
逆に、「うれしい!」という感情の時もそうですよ。
 
Q. あなたは、あなたの【ニーズ】である、何が実現したから 今、うれしいのでしょう?
と質問するようにすると、【ニーズ】を言葉で認識するトレーニングになります。
 
*補足:ここで言う【ニーズ】とは、自分の 内面的なニーズ のことで、衣食住を揃えるような 物理的なニーズ のことではありません。
なので、「(お金を稼いで、)高級車に乗りたい」は物理的ニーズのことで、手段の位置づけになります。手段と目的は相互につながっていますので、その上位にある目的としてのニーズを考えるのが、ここでの【ニーズ】です。
高級車に乗ることで、どんな良いことを起こしたいのか? 自分が内面的に何を得たいのか? と考えると、
例えば、「周りの人から、頑張ったね、と褒めてもらいたい」(だから、その結果手に入れられる 高級車に乗りたい)という【ニーズ】に気づければ、実は、高級車という手段でなくてもいい、ということにも気づけるようになります。
だって、「あなたは、頑張ったね」と別の場面で言ってもらうことでも、あなたの【ニーズ】は満たされるのです。(※ニーズが実現したと自分が認知できる場面を増やすということにもなります。)
自分の【ニーズ】に気づけていないと、手段にとらわれて、その実現に余計なエネルギーを注いてしまうことも、起こるのです。
 

4.【ニーズ】から【価値観】へつなげていく

さて、【ニーズ】がわかると、その先にある【価値観】も言葉化していけるのです。
その手法、詳しくは、第2章 自己分析編 でやりますが、
 

①【ニーズ】とは、その具体的場面における 固有に発生するものです。
・「私は、〇〇したい」という欲求。
・その場面で、ニーズは満たされると、消えていきます。(成仏します)
(おなか空いていて、ごはんを食べると、「私は、ごはんが食べたい」というニーズは消えてしまいますよね。 ←これ物理的ニーズですが、)
 
【価値観】とは、その人が夢中になり、それがまた体感できるなら いくらでも時間・労力を注いでもいいと感じるもの。人生において、普遍的に持ち続けるもの。なので、ニーズのように消えることはないんです。
 

例)大学のサークル活動で、学園祭での準備・発表に注力し、みんなで成し遂げた時。
例えば、「うれしい!」と感じた理由は、人それぞれ違いますよね。
・Aさん; みんなと最後まで頑張り切れたことが、うれしい (協働)
・Bさん; 他の発表者に勝てたことが、うれしい (競争)
・Cさん; 計画通りに、物事を進めることができたから、うれしい(計画性)
・Dさん; 途中、議論が膠着した際に、自分の意見で壁を突破できたのが、うれしい (創造性)
・Eさん; リーダーとして、メンバーを引っ張れたことが、うれしい (リーダーシップ)
と、これはその人ごとに様々です。
 

★同じ場面を体験しても、人それぞれに感じる内容が違うとうのが、【価値観】の特徴なんです。
Aさんは、中学・高校の時も、過去から何度でも、「みんなと一緒に頑張ること」を(無意識に)求め、それを達成する度に、うれしい! と、この価値観が満たされた瞬間を味わっているのです。
なので、この価値観を止めることはできないですし、また実現したいと 潜在的に思っています。
*明確な言葉化をして【価値観】を自己認識していないので、無意識、潜在的な認識に留まっていると表記しています。
 

5.「価値観」に良い悪いも、上下もない。

【価値観】は人それぞれです。自由に好きなものを持っていて構わないものです。
と同時に、Aさんの価値観の方が上で、Bさんは下、ということもないですし、この価値観は 悪い価値観でダメ、ということもないのです。
<すなわち、相手から評価されるものではない>
 
極論言うと、自己中な価値観(私のために、周りは尽くせよ)や、周りに悪影響を及ぼす価値観(相手を非難、攻撃する)を持っていたとしても、それは、そのまま「あなたの価値観は、そういうものなんですね、」と認識することが必要になります。(※その人の存在として、その人を責めてはいけない)
 

*もちろん、犯罪につながるような価値観や、相手の人権を否定するような価値観は、社会的なルールとして処罰されますよね。
そこまで処罰されないものであっても、人間は集団の中に所属して生きていますので、その集団を「共同体」と言いますが、集団に属する以上、その集団にとって良いことを起こす人でなければ、その集団に所属する意味はない、ということになりますので、「共同体のために、私は何ができるだろうか」と考え行動することが大事になります
 
※どんな価値観を持つかは その人の自由だが、共同体の一員として生活する上で、どうあるかを考えていきましょう、ということ。
なので、就活においても、
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① 自分は「優秀なんです」とだけアピールするのは、「私は、」という自分主語です。
それだけでは足りず、
② 「私は、周りの人に、こんな良いことを起こせます。」という集団(会社という共同体)への貢献、良い働きかけをアピールすることが、同時に必要になるのです。
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6.「価値観」が言葉化できれば、自分の大切な根幹が理解でき、面接でアピールしていける

自分の根幹にある大切なものを「価値観」として語ることができるようになりました。
これが、第9回でお伝えした

過去体験談から、自分が本当に大切にしたいこと=価値観をエッセンスとして取り出すことが大事。それが明確にわかる話し方(まとめ方)をしていますか?

過去の体験(エピソード)から、エッセンスである【価値観】を取り出す(言葉化する)こと。【価値観】が語れれば、未来、会社に入って、その【価値観】をまた味わうために、自分が周囲の人へ どのような働きかけをしていくか、ということの説明につながっていくのです。

7.自分の【価値観】を知っていることのメリット(就活を越え、人生において)

【価値観】が満たされることは、自分にとって、大きなエネルギー源となりますが、それを抽象的に感じるよりも、「私の価値観は〇〇で、今、この瞬間、それが満たされたんだな~」と具体的に感じとる方が、得られるエネルギーは当然ながら高くなります
 

人間は、自分の価値観の実現を追い求め続ける者ですので、なんども体験するのであれば、自分の意識領域で実感する方がいいです。
さらに言うと、より能動的に、その【価値観】が満たされる行動を選び、行っていくようになりますので、もっと「自分らしく」いられる、ということにもつながっていくのです
<自分軸 ということですよね>
 

*多くの人が、「本当にやりたいこと」に気づけていません。(言葉化していないので、)
役割であったり、義務といったものを背負い、自分の価値観と離れたところでストレスを感じている時代です。
・学生とは、こうあらねばならない、
・親とは、子供にこう接するべき、
・男性らしさ、女性らしさとは、こうである、
など、その一例の考え方ですね。
<〇〇すべき(ベキ論) というのも、気を付ける必要があります>
 
自分の本質、「価値観」に気づき、その実現に向かって行動を選べるようになる人生は、単なる 楽しかった!うれしかった! というレベルではなく、さらに上位の充足感や、自己幸福感を得ることができるようになっていきます。
 

*なので、人生という長い目で見ると、「自分らしく」生きる、幸福を感じながら生きる ということも、この【価値観】の自己理解から始まるのです。
 

長くなりましたが、
今日は、ここまで。
  
<今日のまとめ>
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1.感情のピークは、自分の【ニーズ】が叶った時/叶わなかった時。
2.【ニーズ】がわかれば(言葉化できれば)、その先に自分が大切にしたい【価値観】が見えてくる。
3.【価値観】は人それぞれでいい。良いも悪いも、上下もない。
4.自分の【価値観】を満たすために、また体験したいからこそ、人生の中で何度となく、同じようなことを繰り返している。
5.将来、会社に入っても、その【価値観】を満たすために行動し(働きかけ)、周りの人に良い影響を及ぼすことを、面接でアピールしていきましょう。
★なので、<自己分析は、「感情」からアプローチしていく> ことが大事になるのです。
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次回は、世の中にある「自己分析」手法の注意点 について、話していきましょう。
お楽しみに♪
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■ Finding Mine 代表  なべじゅんコーチ
 感情に着目した自己分析から「自分らしさ」を引き出す 寄り添いコーチ





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