「昭和史(上)」を読む4 ー牽制しあう各機関と内閣の権限の弱さー【1918年前後の日本の社会システム】

「序章 第一次世界大戦の衝撃」の続き。

1918前後の日本の社会体制について。346字

政治
明治憲法。さまざまな機関が直接天皇に結びつき、内閣の権限は今より遥かに弱い。特に大正天皇はカリスマ性がなく病弱で、政治上の統合力がなく、そのもとで憲法上の各機関がそれぞれの権限でもって内閣を牽制した。(明治憲法下では天皇陛下に力がないと各機関がまとまらなくなる)

軍部
統帥権を持つ軍部、特に陸軍は
・天皇に直属
・国防計画も政府から独立
・国防計画は天皇の裁可の後はじめて首相に内覧が許される
・それを満たすために政府が予算を作る
軍部は天皇の裁可の錦の御旗のもと軍事予算を要求し、日露戦争以降の歴代内閣は常に軍事費捻出に苦しんできた。

帝国議会
・衆議院は政党の支配下だった
・貴族院は官僚出身と華族は主力で政党内閣と対立した。


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