三島由紀夫と島田雅彦の比較評価について

昨日のTwitterから。

加藤 豪@_5925263769112·23時間
いや、それは自明ではないと私は思う。多くがそう言いたがるのだが。川端と比べたら、三島はどうなのか?ということを考えるべきだと思う。三島は実は「芸術」音痴だったという可能性が高い。川端は美術に関しても、おそらくそうではなかった。
引用ツイート

Satoshi Ikeuchi 池内恵@chutoislam·23時間
三島には作家としての価値はあるでしょう。

加藤 豪@_5925263769112·23時間
文章から分かるんですね。三島の文章は「デザイン」的な技巧で、比喩表現が巧みだが、私から見ると「平板」で「空間」が描けていないんですね。

加藤 豪@_5925263769112·22時間
三島自身が実は、自分を芸術音痴だと気づいていた可能性が高いと私は考える。自分自身を「正統」ではない「へんてこりんな小説家」と表現をしていた。そういう苦渋が実は中心にあったと、私は見る。
https://twitter.com/_5925263769112/status/1649203828607299585

加藤 豪@_5925263769112·22時間
それって、どういう大リーグなのか?と私は思う。ここを日本人は一度はシリアスにに考えた方が良いと思う。実は錯誤があるのではないか?と。他分野の人も「教養」という事を考えるなら。
引用ツイート

Satoshi Ikeuchi 池内恵@chutoislam·23時間
三島由紀夫と島田雅彦を同様に扱うのはあまりにも作品を読まなすぎでは。文学誌上の扱いが大リーグとリトルリーグぐらい違うことは自明なので、何言っているのか分からないレベルですよ。

加藤 豪@_5925263769112·22時間
=根本的な錯誤。

加藤 豪@_5925263769112·22時間
私の観点だと、むしろ内外でそう語られているからという事を根拠にし、自動的にそのような階層化するのではなくて、三島と島田を日本の文化人の(例えば私が言う)芸術音痴の同一平面上で、論じた方が私は真に生産的だと思うんですね。
https://twitter.com/_5925263769112/status/1649209117570129920

同じく昨日のTwitterから。

加藤 豪@_5925263769112·22時間
内海健『金閣を焼かねばならぬ 林養賢と三島由紀夫』(2020年)には、三島を論ずるに際して、精神科医としてのかなりのシリアスな踏み込みの印象を私は持った。三島の文章における諸々の描写が映画の書き割りのようで、奥行き感が欠如しているという点。

加藤 豪@_5925263769112·22時間
ここを書いただけでも、私は内海氏が帝京大から、東京芸大に意志を持って職場を移した意味があると思った。

加藤 豪@_5925263769112·22時間
この本を出す前に2度ほど、私は一度は芸大で、2度目は東大でのシンポジウムの懇親会で内海氏と話す機会があり、三島に関する本を書く予定だという話を具体的に聞いていた。出て読んでみると、最初に聞いたプランから内容的にかなりの変化があった。

加藤 豪@_5925263769112·21時間
出る前に個人的に聞いていた話で、私は正直内容にはそんなに期待していなかったのですね。ところが出て読んでみると、上記の踏み込みの部分が(私としては「核心」として)あり、私は驚いたんですね。ここを書いたかと。まあ、正直、三島も浮かばれるだろうと個人的な心情として思った。

加藤 豪@_5925263769112·21時間
最初の芸大での内海氏の話では、内海氏は三島を「まごうことなき天才」と文化人にありがちな手放しでナルシスティックな語り方に傾いているのが私は見えたので、以後私信も含めてちょっとちょっと、私はそこに異論を差し挟んでいたということがある。

加藤 豪@_5925263769112·21時間
内海氏の三島論を著するに際して見られる真摯さには、私が感じるに先人からの文脈がある。東大医学部の先達である精神科医・安永浩氏による、上記芸大での内海氏の講演(「金閣焼亡の記」)の冒頭で紹介された二つの三島論。

加藤 豪@_5925263769112·21時間
安永浩『三島由紀夫と葉隠』(1973年)。『ある意識宇宙の究極』(1983年)。

加藤 豪@_5925263769112·21時間
私は後に図書館で探し出してこれを読んだが、前者か後者かは忘れたが、安永氏が三島と自身がほぼ同世代に属し、ああいう死に方も他人事とは思えないという個人の心情的な話と、具体的には「コンクリートの海原に生卵を放り投げたような死」という書き方が、私にはとてもリアルに感じられた。

加藤 豪@_5925263769112·21時間
そこには単なる医師としての対象の客観視と描写ではなく、同世代に属し他人事とは思えないという前述の心情が、そこには含まれているように私には感じられた。
https://twitter.com/_5925263769112/status/1649215465284333568

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