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1月は行く。2月は逃げる。3月は去る。

 事業年度末が3月末という組織は、日本中多いと思います。

 年度末・年度始にあわせて、人事異動を行う組織も多いと思いますので、年が明けて、1月ともなってくると、人事異動が気になって、何となく、落ち着かなくなってくる人もいるんじゃないかと思います。

 年度末・年度始に人事異動があることを前提にすると、今のメンバーで仕事をするのは、3月末までとなりますから、どうしても年度末までに仕上げないといけない仕事が多発してきます。

 人事異動も気になるし、年度末までの追い込みで忙しくなるし、年が明けると、何だか慌ただしくなる…、そう感じている人も多いんじゃないかと思いますよ。

 「1月は“行く”。2月は“逃げる”。3月は“去る”。」という言葉は、年が明けてからの年度末までの慌ただしさを指した言葉ですが、こんな感覚は、「そのとーり!!」と、肯定する人も多いと思いますよ。

 うちの組織は、年度末・年度始にかけて、大きな人事異動をかけることが多く、年度替わりに、勤務地の変更、すなわち、全国を股にかけた転勤となる人もいます。

 私の若い頃でも、勤務地の変更を嫌がる人がいたのは事実ですが、受け入れざるを得ない雰囲気があり、みんなイヤが応でも、転勤して行ったものです。

 令和の現在は、「転勤」の“内々示”(人事から、本当の“内示”前に、打診のメールが飛んでくるのです。)が出ると、非常に割り切りが早く、「退職」を選択してしまう人もいるのだとか。

 「退職」してしまう人が、かなりの数に上るので、それを補填する第二弾の人事異動の“内々示”もせざるを得なくなり、第一弾の“内々示”が早まってきているという話(うわさ?)も聞きますが、なんだか本当の話のような気もします。

 令和の現在は、「人材不足」を通り越して、「人材枯渇」の時代とさえ言われていますから、転職サイトに登録すれば、特に、若手であれば、いくらでも転職の誘いのメールが飛んでくるようで、そのような転職の誘いにふらふらと乗ってしまうというのは、ありそうな気がしますね。

 長い職業人生において、転職するのが、だんだんと当たり前になりつつありますが、転職を繰り返すと、一般的には、「上昇する転職」ではなく、「下降する転職」になりやすいのですね。

 つまり、言っちゃぁなんですが、どんどん格下の組織に転職して行くことが多くなるのです。

 「上昇する転職」は、特定の技能・スキルを持った限られた人だと思いますね。

 特に、「今の仕事がイヤだから、転職する」という“逃げ”の転職は、転職を繰り返す“クセ”につながりやすく、言っちゃぁなんですが、「人生、転落の前段階」と言えるのではないかと思いますよ。

 これを、おじさんの繰り言と思う人は、そう思っていただいて構いませんが、そういう人をこれまでたくさん見てきましたからね。

 ただし、過重労働やパワハラや諸法令違反が常態化している等のいわゆる“ブラック企業”に勤めているなど、「生命の危険を感じる」くらいのレベルならば、それは「サッサと逃げる」のは、充分“あり”だと思いますよ。大事な付言ですがね。

 特段の事情がない前提ですが、いわゆる「転勤」くらいの労働負荷で、退職を選択してしまうのは、あまりにも職業人生をなめていると思います。何でかって言うと、どんな職業でも、それくらいのレベルの労働負荷は避けて通れないからです。

 人事も「その人に悪かれ」と思って、“内々示”を出しているのではないのです。成長の過程でのひとつの試練なのですね。重大な人生の選択は軽々しく行わないようにね。

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