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CS(顧客満足)・ES(社員満足)のキモは?

 業務の都合上、「CS(カスタマー・サティスファクション=顧客満足)・ES(エンプロイー・サティスファクション=社員満足)」の向上を図るための施策が求められており、その検討に資する目的で、種々の研修資材に当たっています。

 まず、こういう自分にとっての新規課題に対応するためには、まず、本屋に行って、入門書に当たるというのが定番ですので、大手の本屋である紀伊國屋書店に行き、店に置いてある検索機で、「顧客満足」や「社員満足」で検索をかけてみました。

 本はありましたが、いずれも20年くらい前の本で、その時期にブームが来ていたことが推察されました。

 ただ、どの本も、取扱いなしや、在庫なしで、購入できません。どうも、直近の辺りでは、書籍が出ていないようです。

 もしかすると、時代が一周回って、これから来るムーブメントなのかもしれません。

 それで、もしかしたらと思い、通信講座などはないかと考え、それも当たってみましたが、適当なものはヒットしません。

 で、職場で、書籍でいいものはなかったんだよね、と話すと、一連のDVD資材があると教えられました。

 どうもCS・ESは、単なる理論と言うより、一つ一つの職場に宿る個別の事例から、それを自社の職場に適用していく(まねていく)という少しアナログチックな対応が求められているようでした。

 そこで勧められたDVD資材を5~6本見て、その他に、内部で行ったリアルの研修会を複数、受講してみて、ちょっとずつ、CS・ESの向上の基礎概念が見えて来ました。

 CS・ESには、基本的な順番があって、ES(社員満足)を高めていくと、社員に気持ちの余裕ができ、社員間で助け合い・協働の精神が発生し、生産性が高まり、それにより、顧客へのサービス精神も高まり、結果として、CS(顧客満足)も高まっていくという流れになるようです。

 実は、これには重要な副産物があり、ES・CSが高まり、社員が、職場やお客様を「好き」になってくると、職場やお客様を裏切ることができなくなり、その結果、法令の遵守や倫理観の向上(いわゆるコンプライアンスのこと)につながり、社会全般からも認められるようになってくるというものです。

 つまり、「ES⇒CS⇒コンプライアンス」という流れになってくるのですね。

 この流れは、コンプライアンスが大事だから、「××してはいけない」一辺倒だったこの20年の社会の考え方の流れを、逆転させて考える発想です。

 コンプライアンスは大切ですが、「××してはいけない」一辺倒が、どれだけ社会や職場を萎縮させてきたか、改めて考える時機が来ているのかもしれません。

 よく「風通しの良い職場」と言いますが、これがES向上の一丁目一番地のようです。

 で、ある講師が言っていましたが、この「風通しの良い」の「風」って何よ?って、問いかけていました。

 端的に言って、それは、「コミュニケーション」であると指摘されていました。

 昨今の職場のデジタル化により、常にPCに向かい、指示・伝達はすべてメール、また、リアルな話し合いの場は激減し、コロナ禍もあいまって、直接に会う機会が減った…。

 リアルなコミュニケーションの復活こそが、職場の「風通し」を良くし、まずESを高め、そして、CSも高め、引いては、コンプライアンスの向上にもつながっていく、最大のカギになる…、この一・二週間の中で、気付いた論点です。

 そんなこんなも手伝ってなのでしょう。職場では、リアルな食事会が復活しつつあります。まずはES向上につながったらいいですね。

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