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SDGs浸透のための冴えたアイデアとは

SDGsについて大枠の概念を理解している人は多いですが、17の目標をひとつずつ読み込むと、理解が深まり社会で実際に機能させるためのアイデアが浮かびやすくなります。

SDGsとは

SDGs「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」は2030年までに、国連加盟(193カ国)が先進国、途上国や、国、企業、NPO、個人問わずあらゆる垣根を越えて、協力し合い達成する国際社会共通の17の目標です。

具体的には3つにカテゴリ分けできます。

①経済活動
今後、経済成長を維持しつつ産業と技術の革新を起こし、働き方も変えていくにはどうすれば良いかが含まれています。

②社会課題
差別と格差による貧困や不均衡を無くし、健康な人を増やし、教育を行き渡らせ、平和な社会づくりを基本として考えられています。

③環境保護
ここ数年大きく取り上げられている気候変動や、エネルギーの使い方、生きる上で欠かせない水や食物、資源の作り方と利用と処理が関わっています。

SDGsはわかりにくい

「課題が広過ぎる」
「具体的に何をするべきかわからない」
「企業、個人としてどう行動したらいいのか」

このカラフルな17の目標をみてよく聞かれる言葉です。

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以前、こちらのnoteに書いたとおり

まずは、気になるテーマを選んで、外務省のこの詳細なPDF「指標」から読んで「ターゲット」に目を通してもらうと、少しテーマへの理解度が変わり、他のテーマも読んでもらうと関連性が見えてくるはず。
全ては相関しており
・人間
・社会
・環境
・経済

の軸でつながっていることがわかる。

SDGsの各ターゲットといわれる目標を読み込むと、今、世界や日本で起きていることを理解しやすく、どの課題であれ、既存構造を俯瞰してみて、構造を理解して分解してみると、新しいプロジェクトや新規事業のアイデアにつながる可能性が高いです。  

問題が大きく、自分の日常とかけ離れた遠い話に思えるかもしれませんが、なかには自分ごととして捉えられたり、自分が解決できることはないかと思えるものも出てきます。
SDGsに紐づいた事例もアイデアのヒントになるかもしれません。


目標:【1.貧困をなくそう】

あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる

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▼ターゲットと指標
SDGsの17の目標は全部で169の「ターゲット」があります。さらにターゲット(仮説)を裏付ける「指標」と一緒に読んでみることをおすすめします。

国連統計部に掲載されている指標を総務省が仮訳したものから抜粋しています。

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▼ターゲットと指標からわかること

・世界には貧困ラインで生活する人が数多くいる。(世界銀行調べでは7億人といわれている
・貧困は次世代に連鎖し続ける。
・災害など非常時に巻き込まれた人も新たな貧困層に陥ることがある。
・とくに途上国の子どもや女性は弱い立場として保護が必要な場合がある。

目標に沿った事例:【1.貧困をなくそう】

目標に沿った事例では、該当していると思ったプロジェクトやビジネスを紹介します。

▼おてらおやつクラブ
貧困問題を解決するお寺の取り組み。お寺の「供え物」を「仏様のおさがり」として、支援団体と連携し経済的に困難な家庭におすそ分けするプロジェクト。

・目的:貧困問題の解決。
・対象:経済的に困難な状況の家庭。
・コンセプト:お寺だからこそできる社会福祉活動。
・実行方法:国内での貧困によるニュースを機に、事務局を発足。ホームページを開設し、募金募集や支援団体マッチング。お菓子や日用品を「おそなえ」する応援提供者と「おすそ分け」する支援団体の体制を組み、子どもと保護者に届ける。


目標:【2.飢餓をゼロに】

飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する

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▼ターゲットと指標

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▼ターゲットと指標からわかること

・世界の飢餓人口は約8億人は十分な栄養をとれず命を落とす子どももいる。
・持続可能な農業により、飢餓を無くしつつ雇用を創出しする必要がある。
・食の生産性を増やすうえで、生態系の維持や気候変動による不確実性も考慮した農業の実践をしなければいけない。

目標に沿った事例:【2.飢餓をゼロに】

▼TABLE FOR TWO
飢餓の多い地域に、TABLE FOR TWOの活動に賛同した、日本の飲食店や企業の社員食堂で食事をすると、売り上げから20円寄付される。

・目的:約10億人が飢餓や栄養失調の問題で苦しむ一方で、20億人近くが食べ過ぎが原因で肥満状態という不均衡を解消する。
・対象:支援先=アフリカ、アジアの子どもの栄養失調の多い国。支援者=活動に賛同した日本の飲食店や企業。
・コンセプト:TABLE FOR TWO、直訳すると「二人の食卓」。先進国の私たちと開発途上国の子どもたちが、時間と空間を越え食事を分かち合う。
・実行方法:事務局のプログラムやイベントで参加すると生活習慣病予防メニューやプロジェクト参加権と寄付が可能となる。その他商品購入やイベントでもプロジェクトに参加可能。


目標:【3.すべての人に健康と福祉を】

あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する

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▼ターゲットと指標

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▼ターゲットと指標からわかること

・医療の機会不平等で、産まれてから5歳未満で亡くなる子どもが10人にひとりという国がある。
・途上国では本来なら予防や治療できたはずの病気が行き渡らず、命を落とす人が多い。
・途上国、先進国問わずタバコやアルコールや薬物乱用で健康を害する人がいる。
・家族計画に関わる性と生殖についての正しい知識を得るための教育が必要。

目標に沿った事例:【3.すべての人に健康と福祉を】

▼100万人の手洗いプロジェクト: SARAYA
サラヤの衛生商品で、アフリカでの感染症を防ぐプロジェクト。
感染症が多い地域に対し、日本ユニセフ協会と協力し、2010年よりウガンダで「100万人の手て洗あらいプロジェクト」をスタート。

・目的:感染症で多くの命が失われているアフリカに手の衛生習慣を。
・対象:病院、保護者、学校。
・コンセプト:サラヤの衛生商品で、世界の衛生環境の向上へ。
・実行方法:感染症を防ぐため「病院で手の消毒100%プロジェクト」からスタートし、保護者や学校にも啓蒙活動を実施。自分の国で生産・販売し、働く場所も創出。


目標:【4.質の高い教育をみんなに】

すべての人々への包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会
を促進する

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▼ターゲットと指標

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▼ターゲットと指標からわかること

・15歳以上でも読み書きのできない人が世界に7.5億人いるといわれ、そのうち2/3が女性。女性が学校に行かせてもらえないのが原因といわれている。
・女性、少数民族、障害のある人など教育にアクセスしにくい課題がある。
・読み書きだけではなく、自立のために持続可能な職業訓練、情報通信技術(ICT)、技術・工学・科学プログラムの質の高い教育も必要。

目標に沿った事例:【4.質の高い教育をみんなに】

▼グリーンスクール
世界から約400名の子どもたちが学びに来る学校。場所はバリ、ニュージーランド、アフリカの森林にある。
竹でできた教室があり、農業を学び、自給自足の生活をして、施設は太陽光や水力発電など再生可能エネルギーが使用されている。「持続可能」を体験しながら学ぶことができる。

・目的:自然環境でのコミュニティで持続可能な世界づくりを子どもの頃から学ぶ。受け身の教育ではなく自律、実践でリーダーシップを育む。
・対象:世界の3〜18歳の子ども。
・コンセプト:目的を持って繁栄する。
・実行方法:願書はオンラインから。学力で落とされることはないが英語のサポートは必要。


目標:【5.ジェンダー平等を実現しよう】

ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う

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▼ターゲットと指標

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▼ターゲットと指標からわかること

・女性の教育機械に不均衡があること。
・大人になる前に結婚を決められたり、人身売買など性暴力にあう女性、女児がいる。
・不均衡やジェンダーギャップは、社会制度や慣行に由来するため適正な政策や法整備が必要。
・女性に限らず、男性やLGBTQ、あらゆるジェンダーの権利も含まれる。

目標に沿った事例:【5.ジェンダー平等を実現しよう】

▼Spotlight Initiative
欧州連合(EU)と国連のグローバル施策として立ち上げた、ジェンダー平等と女性の支援のプロジェクト。社会慣習や貧困により女性が被害にあいやすい国や地域で活動を行っている。

・目的:ジェンダー平等のため、あらゆる形態の暴力排除(特に家庭内暴力、性暴力、有害な慣行、殺人、人身売買、に重点を置く)のグローバルパートナーシップ。
・対象:中央政府、地域機関。
・コンセプト:ジェンダー平等のため、あらゆる形態の暴力を排除する。
・実行方法:5億ユーロのシード資金を元に、データを収集しそれを元に省庁などに提言、暴力防止や自立支援のコミュニティ形成など。


目標:【6.安全な水とトイレを世界中に】

すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する

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▼ターゲットと指標

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▼ターゲットと指標からわかること

・安全な飲み水にすぐアクセスできる人が少ない。(世界中で10人に3人=約21億人
・途上国では下水設備が整っていなかったり、工場排水など汚染された水が生活にある。
・自然の生態系の保護と回復をする仕組みを整え、山地・森林、湿地、河川などをきれいな淡水を作り出すようにする必要がある。

目標に沿った事例:【6.安全な水とトイレを世界中に】

▼Warka Water
エチオピアの深刻な水不足の土地に、イタリアの建築家Arturo Vittori氏のチームによる、大気から飲料水(1日100リットル程度)を収穫できる大型給水塔。9メートルの高さで電力を必要としない設計になっている。

・目的:飲料水へのアクセスが困難エチオピアの孤立した村落。
・対象:エチオピアの孤立した村落の人々。
・コンセプト:困難な課題をビジョンと伝統の融合で解決。
・実行方法:空気中の水蒸気を電気を不使用で集める構造の大型給水塔を設計。持続可能なものとして、現地の材料で少人数(4名で1週間以内)で設営できる仕組みになっている。


目標:【7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに】

すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する

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▼ターゲットと指標

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▼ターゲットと指標からわかること

・世界では11億以上の人が電気のない生活をしているといわれているため、安価なエネルギーサービスをつくる必要がある。
・現在は再生可能エネルギーは約25%と低く、化石燃料や原子力が大半を占めているため再生可能エネルギーの増加や、エネルギー効率への投資が必要。
・使用するエネルギーは気候変動にも関連している。

目標に沿った事例:【7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに】

▼環境先進国デンマーク
2017年の段階で消費電力の43.4%が風力発電でまかなわれるデンマーク。過去のオイルショックの経験後、原子力に頼らない決断をして紆余曲折あって現代の風力立国に。
まだまだ再生可能エネルギーの割合が低い国ばかりのなかで、SDGsへの取り組みとして注目されている。

・目的:エネルギー自給率の低かったデンマークは、1970年代のオイルショックで新しいエネルギー計画を政府が実行。1996年からは風力発電が急激に増加。
・対象:デンマーク国民。
・目的:エネルギー自給率100%。
・実行方法:政府から電力会社に対し風力発電の増設要請。


目標:【8.働きがいも経済成長も】

包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と
働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する

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▼ターゲットと指標

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▼ターゲットと指標からわかること

・経済成長に比重を置く企業によって、働く人の安全や報酬がないがしろになっていることを解決しなければいけない。
・児童労働が
社会問題となっている
・立場の弱い若者、女性、障害者、移民の不利な労働環境の是正が必要。
・人身売買や児童兵士など深刻な緊急に解決すべき問題もこのターゲットに含まれる。

目標に沿った事例:【8.働きがいも経済成長も】

▼Small Business Saturday
ブラックフライデーとサイバーマンデーの間の土曜日で、アメリカン・エキスプレス社が2010年から開始。
「地元の小さなお店で買い物をする日」として地域経済活性。参加店にポスターやステッカーなど提供し、今やすっかり定着しているとのこと。

・目的:グローバルブランドやオンラインショッピングで足が遠のく地域の店舗への集客と購買促進。
・対象:全ての人々。
・コンセプト:お金を地域で循環させ持続可能な地域経済に貢献。
・実行方法:キャンペーンを定着させるPR施策を実施。参加店舗を拡大し、購買層にも文化として定着させる。


目標:【9.産業と技術革新の基盤をつくろう】

強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る

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▼ターゲットと指標

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▼ターゲットと指標からわかること

・自然災害に備え、道路、電力、水道など生活の基盤を早く復旧できる強靱(レジリエント)な構築がこれからの課題。
・格差や資源枯渇が深刻になっているため、金融やテクノロジーでは革新的な越境インフラが期待されている。
・スマートフォンは途上国でも流通しているので、インターネットアクセス領域を広げていく。

目標に沿った事例:【9.産業と技術革新の基盤をつくろう】

▼留職プログラム
日本企業の社員が、新興国に数ヶ月滞在し現地のNGOや企業とともに、新規事業創出や、グローバルな環境でのリーダー育成として、日本企業と新興国の受け入れ先の双方で価値交換できるプログラム。

・目的:グローバルリーダー育成、新規事業創出、新興国への知見共有
・対象:日本企業の社員、新興国のNGO
・コンセプト:枠を超える、未来を創る
・実行方法:要望に応じて企業と団体をマッチング、留職する社員とNPOのスタッフが新興国にて「留職」し、現地コミュニティと交流。


目標:【10.人や国の不平等をなくそう】

各国内及び各国間の不平等を是正する

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▼ターゲットと指標

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▼ターゲットと指標からわかること

・約78億人の世界人口で、富の分配は、世界で1%富裕層が世界全体の富の半分以上を所有しているといわれているため、過度な格差の是正が必要。
・先進国、途上国問わず、年齢や性別や人種や宗教などで起きる不平等の解決を促進。
・内政では解決できない事柄は、国家間で解決する仕組みをつくる。

目標に沿った事例:【10.人や国の不平等をなくそう】

▼ファッションレボリューション
バングラデシュで2013年に起きた、多くの衣料労働者が被害にあう事故を機に、世界中が過酷な環境での労働を強いられていたことがわかった。
この事件をきっかけに、ファッション業界のビジネスモデルや労働者の人権を見直すキャンペーン。

・目的:大量生産ファッションブランドを生産する現場の安全管理や働き手の人権を見直す。
・対象:ファッションブランド、消費者。
・コンセプト:ファッションの業界をもっとフェアで安全な環境を作るための世界最大のムーブメントに。
・実行方法:イギリスの本部から、全世界の支部でキャンペーンを実施。映画「THE TRUE COST」上映、啓蒙イベント、SNSでのキャンペーンなどで買い手の消費者にも訴求。


目標:【11.住み続けられるまちづくりを】

包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する

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▼ターゲットと指標

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▼ターゲットと指標からわかること

・世界人口の半分が都市に住んでいるが、これからも増加傾向にある。(一説には2050年には人口の2/3になるといわれている
・都市への人口集中による住宅不足や大気汚染、ゴミ問題などの環境課題がある。
・また都市の人口集中は、格差の拡大や犯罪など都市特有の問題を増幅するため都市計画や管理の仕組みづくりが必要。

目標に沿った事例:【11.住み続けられるまちづくりを】

▼環境モデル都市 岡山県西粟倉村
西粟倉村は面積約60㎢、人口1500人足らずの小さな村ではあるが、地方創生を一層推進していくため、SDGの手法を取り入れて戦略的に推進。
IターンやUターンを積極的に受け入れ、ローカルベンチャーの育成にも力を注ぎ、持続可能な経済社会づくりを行っており、地方自治体では初となる「地方創生ICO」も実施。

・目的:都市との交流拡大と多様なステークホルダーとの連携による低炭素社会の普及拡大へ寄与。
・対象:村民、都市や企業。
・コンセプト:百年の森林構想。
・実行方法:村のみで独立して森林保全をし、木材産業の売り上げを大幅にアップ。移住者を積極受け入れし、ローカルベンチャーが育つ文化を醸成。


目標:【12.つくる責任 つかう責任】

持続可能な生産消費形態を確保する

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▼ターゲットと指標

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▼ターゲットと指標からわかること

・企業には持続可能な方法で生産する責任がある。
・消費者には3R(スリーアール)として、ゴミを減らすことと、繰り返し使い、リサイクルをして廃棄物を減らす責任がある。
・大量生産、大量消費を控え、生産の際に有害な化学物質を使わない努力が必要。

目標に沿った事例:【12.つくる責任 つかう責任】

▼RICCI EVERYDAY
ファッションで社会課題の解決を目指すし、カラフルなアフリカン・プリントの製品をウガンダの直営工房で製造し、店舗やオンラインで販売。ウガンダのシングルマザーたちが活躍するブランド。

・目的:ブランドの「作り手」を通じて自分の感性を信じ、自らの選択への自信をもつきっかけを提供。
・対象:作り手=シングルマザーや元子ども兵といった、社会的に疎外された人々。買い手=エシカル消費やブランドのストーリーに共感する人。
・コンセプト:世界中の女性が自らのポテンシャルに気づき、意志と誇りをもって生きる世界を実現することを目指す。
・実行方法:ウガンダの女性たちが誇りを持って働ける職場提供と、ハンドメイドでの才能の開花、現地調達の持続可能なものづくり、デザイン的に優れたアフリカンプリントの製品を販売。


目標:【13.気候変動に具体的な対策を】

気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる

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▼ターゲットと指標

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▼ターゲットと指標からわかること

・地球温暖化によるさまざまな災害(干ばつ、大洪水、海面上昇など)による貧困や飢餓への対策が必要。
・温暖化を促進した先進国だけでは無く途上国ともに、気候変動への具体的な施策を実行していかなければならない。
・緩和行動(化石燃料を控え温暖化を抑える)とすでに起こっている気候変動による災害対策では各国が途上国を支援をすること。


目標に沿った事例:【13.気候変動に具体的な対策を】

▼音楽と気候変動対策
気候変動への対策を文化である音楽から啓蒙する動きが出ている。
音楽鑑賞で必要なストリーミングの問題視、ヴァイナル(レコード)人気再燃での二酸化炭素排出への批判、フェスティバルでのプラスティックの使用禁止、航空利用そのものを避けるDJなど。


目標:【14.海の豊かさを守ろう】

持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する

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▼ターゲットと指標

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▼ターゲットと指標からわかること

・地球面積の7割が海でできているが、人のゴミや排水で汚染されている。
・汚染だけでなく、漁業の乱獲で絶滅危機にある魚種資源も増えている。
・海洋資源保全に対し、持続可能な漁業と環境保護の両方が必要。

目標に沿った事例:【14.海の豊かさを守ろう】

▼南三陸戸倉っこかき
東日本大震災後、海を守り経済的にも持続可能な水産業を実現するため、養殖方法を量より質に転換し、良質なカキ養殖ブランドに。

・目的:自然に負荷をかけない方法で収穫量が減っても持続可能な経済活動と自然保全を実現。
・対象:水産業界、自然環境、消費者
・コンセプト:「おいしくて」「責任のある」食べ物
・実行方法:湾内の環境や生態系に負荷かけない高栄養で低ストレスな環境で牡蠣を養殖。質の良いものを消費者に届ける。


目標:【15.陸の豊かさも守ろう】

陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、
砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する

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▼ターゲットと指標

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▼ターゲットと指標からわかること

・生物多様性を守る陸の自然環境の保全が必要。
・酸素や水を生み出す森林の環境破壊を防ぐ必要がある。
・絶滅の危機にある野生動物が増加している(175万種中約2万6000種)。

目標に沿った事例:【15.陸の豊かさも守ろう】

▼熱帯林早期警戒システム(JJ-FAST)
熱帯雨林の違法な森林伐採を衛星「だいち2号」を用いてモニタリング。実際に森林減少を検知した場所で違法伐採を取り押さえることも成功している。

・目的:開発途上国の森林破壊と世界的な気候変動を衛星を用いて防ぐ。
・対象:環境保護。
・コンセプト:Forest can change the world
・実行方法:JICAとJAXAは、2015年にパリのUNFCCC COP 21で森林ガバナンスイニシアチブを開始。


目標:【16.平和と公正をすべての人に】

持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法
へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する

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▼ターゲットと指標

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▼ターゲットと指標からわかること

・紛争のある国で最も被害を受けるのは子どもが多い(ユニセフによると約2億5000万人にのぼる)
・生まれても出生届を出されない子どもは、教育や医療など公的なサービスを受けられないため、平等なアクセスができる方法が必要。
・性別、障害の有無、人種問わず、誰もが政治参加できるようグローバルガバナンスを整備しなければいけない。

目標に沿った事例:【16.平和と公正をすべての人に】

▼#YouthWagingPeace
ユネスコのMGIEPが発足。過去に暴力過激主義の影響下にあった人々の声をもとに、若者向けのプロジェクト。#YouthWagingPeaceでさまざまなコミュニケーションを行っている。

・目的:暴力的過激主義の防止。
・対象:世界の若者、教育者、宗教関係者。
・コンセプト:教育を通じて暴力的過激主義を防止。
・実行方法:ガイドブック配布、ネットでの情報発信、SNSでのインタビュー動画配信、イベントなどを実施。


目標:【17.パートナーシップで目標を達成しよう】

持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する

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▼ターゲットと指標

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▼ターゲットと指標からわかること

・目標1〜16を達成するに、国連加盟(193カ国)が2030年までに各国が政策に取り入れること。
・SDGs達成を定性的に見られるよう、各国はあらゆるデータや統計を収集すること。
・各国が目標達成のため国家予算を確保すること。
・政策や法律にSDGsから外れたものを策定してはいけない。


世界中の人々を誰も置き去りにしない」

世界の共通言語となったSDGsは全体のテーマとして世界中の人々を誰も置き去りにしない」ことがあげられています。

例えば、ひとつの目標からアイデアが浮かぶと、このように各目標が連携していることにも気づく瞬間があるかもしれません。

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全ての目標は、単独ではなく冒頭であげた ①経済活動、②社会課題、③環境保護で連鎖しているからです。

課題がマクロで「自分ごと化」が難しいと思われがちなSDGsですが、日本の低成長や、災害の多い国であることを考えると、自分と遠くない話だと思っています。

他の人とSDGsについて話し合いたい場合、大人向けのカードゲームで学ぶワークショップは、気軽なSDGsを知る入り口としておすすめです。


企業にとっては、経済発展(DX)と社会的課題(SDGs)の解決を両立するため、内閣府が旗を立てたSociety 5.0に協力し、企業だからこそ現在の課題拡大に加担せず、2030年まで何らかの解決策を提示、実践する必要があります。
ESG投資への関心も高まり、CSR(Corporate Social Responsibility)よりも、社会課題を自社の強みで解決するCSV (Creating Shared Value)にシフトしている流れもあることから、はやめに取り組むことで先行者になることができます。

あと10年ほど先の話ですが、取り組みの内容次第では達成できない場合があります。SDGsの前身の2001年からはじまったミレニアム開発目標(MDGs)は達成できないことが多くSDGsが採択された経緯があります。

ビジネス、社会、自然環境、ときには政治と、課題に関わるテーマの場合、カーネギーメロン大学が実践している「Transition Design」の設計の仕方は、社会でアイデアを機能させたい場合の参考になります。

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また個人としては、課題を知って解決が難しいと思っても、自分が日々できることは何かを考えるだけでも意味はあると思います。


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