てまり
詩のようなものを書いているので、それをまとめる場所として作りました。
三日前に入った会社を辞めた ストッキングとブラジャーを捨てた LINEのアプリを消した テレビを捨てた スマートフォンを解約した スーツを捨てた パンプスを捨てた いろんなものを捨てた 髪を短く切った なんという空しさ なんという悦び 失うとは得ること 空しさこそ至上の悦び
わたしのなかをどんどん掘っていくと なかからはどんなものが ハックツされるのでしょう たぶんそれは おとうさんの自転車の後ろに乗って聞いたギコギコとか おかあさんが歌っていた蛙の笛とか 好きだった男の子の手のちょっとべたついたカンショクとか おまえなんかひとに好かれないっていうだれかのおそろしい声とか ドビュッシーのアラベスクとか さっき食べたアップルパイとか わたしのなかにはいったいなにが埋まっていて なにがわたしをシアワセな気分にしたり なにがわた
ぐっと冷え込みが強くなってきたので、今年もマフラーを使い始めた。 今使っているのは、4年前にパートナーからプレゼントで頂いた、カシミアでピンクと白のチェック柄のものだ。 亡くなった母は、父によく手編みのマフラーを編んでいた。 編み物の先生だった母は、編み機を使ってセーターやマフラー・手袋といった小物をささっと編んでいた。わたしも幼い頃から母に手編みを教わって小物をよく編んでいたので、毎年寒くなってくると何か作りたくてうずうずしてくる。 中学生の時は、好きだったテニス部の
あっちにこっちにと 走り回るこどもたちみたいに生い茂っていた植物たちが刈り取られ 地面の上いちめんにイチョウの葉の絨毯が敷かれ そんな日はわたしも秋の色になりたくて 紅葉色のマフラーを引っ張り出しました ぽかぽかとおひさまを見ていたはずが ふと振り向いたらそこにはもう夜のひんやりが迫って来ていて それはそれはさみしくなってしまったのだけど ただじっとうずくまっているわたしを ただじっと横たわっているわたしを まるごと肯定してくれるような冬が もうすぐそこ
やさしいそよ風に吹かれて 色とりどりの花たちに勇気づけられ 足取り軽く歩き始めた春はどこへ行った 焼けつくような日差しに目を細め 日陰でうとうと昼寝をし 日が暮れるまで笑っていた夏はどこへ行った 少し冷えた夜気に包まれ 虫の歌声を聴きながら 長い夜に本を読んだ秋はどこへ行った かじかむ手にふうっと息を吹きかけて マフラーに顔をうずめながら 霜柱を踏んで歩いた冬はどこへ行った やさしかったあの人はどこへ行った 大嫌いだったあの人はどこへ行った 愛したものはどこへ行った 憎んだも
道端に咲く野の花の 坂道を吹き降ろす南風の 夕方光る一番星の 家族の笑顔がそろう部屋の そのそばに いつもあなたはいるのだろう 春のほっとするぬくもりの 夏の暴力的な熱風の 秋のひんやりした夜気の 冬の氷点下の冷たさの そのそばに いつもあなたはいるのだろう 哀しい気持ちの 嬉しい気持ちの 悔しい気持ちの 楽しい気持ちの そのそばに いつもあなたはいるのだろう この目に見えなくなっているとしても ずっとあなたはいるのだろう
どこを歩いてきたのか 振り返っても道はない どこに行けばいいのか 前を見ても道はない それならわたしは 空を飛びたい 道なんかなくても まっすぐじゃなくても 同じところをぐるぐる回りながら めちゃくちゃな軌跡を描きながら 空を飛びたい
さびしいさびしいと言うわたしに あなたは今日もかなしそうな顔をする そうだよねあなたがいるのに 梅の花も咲いているのに 若草色のカーディガンも買ったのに こころの中に出来てしまった空洞が わたしのからだを流れる血を いつもひんやりと冷やしてしまうんだ それでもあなたの頬に触れた指先から ちゃんと春は伝わってくるよ いっしょに歩いてくれるなら この春の中をいっしょに歩いてくれるなら
もうほんとにあたし自分が好きじゃなくて 消えてなくなってしまいたくて でもそれも出来なくて それなら誰もあたしを知る人のいない場所に行って そうしたら 新しいきれいな自分に生まれ変われるかもって けどそれも出来なくて そんなあたしんとこに 今夜もあなたはたいやきをお土産に持って 帰ってくるの なんでだよばかな人だなって あたし思ってるんだよ ばかなあなたがだいじょぶそうなんだから あたしもまあいいかって 思っちゃうんだよ もうばかばかばか
悲しくてしかたないときいつも あなたが差し出してくれる あったかい紅茶とかあったかいワインとか あったかいコーンスープとか あなたのあったかい手が いつまでもいつまでも わたしのそばにありますよう そしていつかわたしも あなたのあったかいになれますよう
一年でいちばん寒い時期 つかれたなあと思ったら とびきり贅沢なバスタイム あったかあいお湯と 甘い香りのバスソルト 手足を伸ばして ふわっと力をぬいて 心もからだもほっこほこ 明日もがんばれるわたしへ
今年もあじさいの花が 咲きました 曇り空や 雨の下でこそ 美しくみえる この花が 毎年なんとも 愛おしいのです わたしたちのくらしも 晴れの日ばかりではありませんが この花を見ていると 雨降りの日もまた良しと 過ごしてゆける そんな気がします おひさまの光も いいですが もうしばらく あじさいと雨と 寄り添っていたいと そんな気がしています
あなたがわたしに なにかを望むとき わたしはそれを どうにも上手くは 出来なくて あなたの望むわたしには なかなかどうして なれないのだけど あなたがずっとそのままいて そのそのまんまのあなたの背中を わたしはただ 見続けていたいのだ いつもそばに 立ち続けながら
あなたが送ってくれた やわらかな あったかいコトバ わたしのこごえたきもちを ふんわりくるんでくれる わたしのながしたなみだも おひさまみたいな光で かわかしてくれる ありがとう マリーゴールドの花のような わたしのともだち
今日『るろうに剣心最終章The Beginning』を 観てきました。 これまでのシリーズも全部観ていて、 いつか全部の感想も書きたいと思っているのですが、 わたしはこの『The Beginning』がいちばん好みでした。 これまでの作品中、所々でちらちら登場していた 「抜刀斎」の過去の物語を とっても楽しみにしていました。 (原作、アニメ共に拝見していないので知らなかったのだよ!) 今回「抜刀斎」が持つ刀は、逆刃刀ではないので・・・ 当たり前ですが斬れま