「なぜうまくいかないのだろう」と悩む前にやるべきこと
こんにちは、セーシン(@n_spirit2004)です。
「なぜうまくいかないのだろう?」
日々の生活の中で、物事が思ったとおりに進まないと、このように思ってしまうことも少なくないでしょう。
私も、コンサルや個人的な相談を通じて、「うまくいかないのはなぜだろう?」という話を伺うことがあります。
しかし、「なぜうまくいかないのだろう?」という問いかけには、たいていの場合根本的なところで間違いが起こっています。
この記事では、「なぜうまくいかないのだろう?」という悩みの背後にある根本的な間違いについて書いていきます。
問題解決の始まりは、あるべき姿と現状のギャップ
問題解決には、4つのプロセスがあります。
問題の設定、問題箇所の特定、原因の追求、解決策の立案の4つです。
(詳細は、以下の記事をご覧ください)
このプロセスからわかるように、冒頭の「なぜうまくいかないのだろう?」という問いかけは、問題解決のプロセスでいうと「原因の追求」をするための問いかけです。
では、もし問題自体を正しく設定できていないとしたら?
残念ながら「原因の追求」に関する問いを立てても、正しく答えることができません。
言い換えると、問題を正しく設定せずに「なんでうまくいかないのだろう??」と悩んでいても、答えにたどり着けないまま延々と悩むばかりになります。
しかし、実際には多くの人が問題を正しく認識できていないまま、「なぜ?」を考えてしまい、悶々となっているのです。
これが、記事の冒頭で書いた根本的な間違いの正体です。
まず考えるべきは、どのような状態にできるとよいのか?
「何をやってもうまくいかないんですよ」
こういう人に対して、最初に私が質問することは1つだけです。
「そもそも、どのような状態が実現できていると、あなた(みなさん)はハッピーなんですか?」
この質問をすることで「あるべき姿」を明確にでき、現状とのギャップである「真の問題」を定義できるようになります。
例えば、
「会社の中でなかなか昇格できない」
といった悩みから「全然うまくいっていない」と思っている人には、「あるべき姿」を明らかにするために次のような質問をします。
「会社の中でどういうポジションで居られれば、ハッピーですか?」
こうした「あるべき姿」に関する質問をすることで、本来考えなければならない「真の問題」を明らかにできます。
例えば、
「会社の中でどういうポジションで居られれば、ハッピーですか?」
と聞くと、
「自分は昇格したいのではなくて、スキルを生かして感謝されたいのかも」
とか
「昇格よりも大事なのは、給与を上げることだったかも」
のように、昇格以外の「あるべき姿」にたどり着くことがあります。
もし、「スキルを生かして感謝されたい」のであれば、自分のスキルを使ってどうやって人に感謝してもらうか?を考えるべきですし、人に感謝してもらえるスキルは何か?を特定して身につけるべきでしょう。
もし、「昇格よりも給与を上げることが大事」なのであれば、会社での昇格以外にも転職や副業という選択肢も(決して楽な道ではありませんが)見えてきます。
このように自分にとっての理想を正しく認識することで、現実とのギャップである「問題」を正しく認識できるようになります。
その上で、できていない理由や解決策を考えることで、初めて自分が満足する姿に近づけられるようになるのです。
世の中の多くのことは印象で良し悪しが語られている
実は、世の中には印象だけで良し悪しが語られていることが多くあります。
例えば「日本はオワコン」みたいなことを言う人はいます。
これを聞いたときに、「何となく、そうかもなしれないな」と反射的に思ってしまう場合は要注意です。
先ほどの例と同様に、「自分にとって日本はどうなっているのが理想なのか?」を明確に定義できていないと、「確かにオワコンだよな、よし海外に逃亡しよう!」みたいな短絡的な結論になってしまいます。
物事の良し悪し、オワコンかオワコンじゃないかは、何をあるべき姿に設定するかによって変わってきますし、当然ですが人によっても変わってきます。
それにも関わらず、漠然と状況がよくないと考えて「自分にとって理想の状況」を定義しないまま「○○はダメ」と考えたところで、その後に満足いく答えを見つけ出すのは極めて難しいでしょう。
まとめ
もし、「なぜうまくいかないのか?」と考えてしまうことがあったら、少し立ち止まってみて「そもそも自分(または組織)にとって、どういう状態が実現できればハッピーなのか?」と問いかけてみましょう。
問いかけながら、実現するための方法を考えていると、次第に「なぜうまくいかないのか?」という問いが頭の中から消えていき、「どうやったら自分の理想に近づけられるのか?」という問いが頭を占めるようになるでしょう。
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