見出し画像

林光《流れ》(1973)まわりみち解説(わきみちα)動画を公開しました(貴重音源あり)

林光の1973年前後の作品を2曲演奏し、YouTubeにアップロードしました。

林光:大河ドラマ主題曲「花神」(作曲者自身によるピアノ編曲版)〔世界初録音?〕

林光(1931-2012):大河ドラマ主題曲「花神」(作曲者自身によるピアノ編曲版)
Hikaru Hayashi(1931-2012): "Kashin" (Piano Arrangement by the Composer Himself) [World Premiere Recording?]

林光は三つの大河ドラマで主題曲を担当している。『国盗り物語』(1973)、『花神』(1977)、『山河燃ゆ』(1984)である。いずれも根強い人気を誇るが、とりわけ「花神」の評価は高い。一作品のテーマ曲にとどまらず、まさに「大河ドラマ」そのもののテーマ曲のように感じられる、そんな雄大さがある。

今回お聴きいただくのは、作曲者自身によるピアノ編曲版である。未出版であり(ただし寺西千秋によるピアノ編曲版は出版されている)、演奏記録もなく、おそらく世界初録音になるのではないかと思う(情報のある方は教えてください)。作曲年は、国立国会図書館の「林光コレクション」の資料には1975年とあるが、これは誤りと思われる。「花神」の放送が1977年なので、この編曲版は1976~77年ごろと考えるべきだろう。

林光:シンコペーションで(1972)『ピアノの本』より 

林光:シンコペーションで(1972)『ピアノの本』より 
Hikaru Hayashi: With Syncopation (from "Piano Book")

『ピアノの本』(1976)は林光(1931-2012)が武満徹の娘、真樹さんのレッスンのために書いた作品をまとめたもの。手稿譜に1972年8月31日との記載がある。当時真樹さんは10歳。『ピアノ通信』(カワイ楽譜)と『わたしたちの音楽』第55号(全日本ピアノ指導者協会)にも掲載されている。

『わたしたちの音楽』の「作曲者のことば」にはこのように書かれている。

 シンコペーションと、片手による3度音程の連続の練習。そして、ブルー・ノートのエチュードが、この曲の主要な要素である。
 こんどの6曲(西垣註:『わたしたちの音楽』に掲載されているのはほかに「4分の3で」「メロディ」「ユニゾンと5度で」「小ロンド」「二匹の仔猫」)のうちでは、おそらく、いちばん演奏がむずかしい。

『わたしたちの音楽』第55号(全日本ピアノ指導者協会)

(演奏、文責:西垣龍一)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?