見出し画像

しつこい鼻トラブル「慢性上咽頭炎」を自分で治す方法


慢性上咽頭炎とは

皆さんは慢性上咽頭炎という病気をご存知でしょうか?

医学書には載っていない病気なので、お医者さんでもご存知ではない方が多い病気なのですが、潜在的にはかなりの人が罹患していると言われています。

しかも一度発症すると自然治癒するのが難しく且つ、症状がひどくなる傾向にあり、気がつかないうちに重症化するケースが多いそうです。

かくいう私も子供の頃から鼻のトラブルに悩まされ続け、数十年越しにようやく病名と治療法が判明し、現在も治療を続けている段階です。

完治してから記事にしようと考えていたのですが、改善傾向にあるため、ひとまずは振り返りの意味も込めてまとめようと筆を取りました。

この記事の内容は個人的に調べた情報や実体験を元にしていますので、その効果を医学的な見地からお約束するものではありませんし、完治することを確約するものでもありません。

病名も原因もわからずに悩んでいる方が多いのではないかと思い、少しでも参考になればという思いで綴っています。

その点は事前にご了承の上でご覧ください。

慢性上咽頭炎の具体的な症状とは

まず慢性上咽頭炎の具体的な症状からですが、かなり多岐に渡ります。これぞまさに万病の元と言っても良いくらい、あらゆる病気と相関性があります。

以下に挙げているのは、比較的表面に現れやすい症状の一例です。

 ・鼻のトラブル(鼻水、鼻詰まり、急性鼻炎、寒暖差アレルギー、花粉症)
 ・喉のトラブル(炎症、痛み)
 ・皮膚疾患(皮膚の発疹、肌荒れ、湿疹、かゆみ)
 ・頭痛めまい
 ・鬱無気力眠気ぼんやりする倦怠感集中できない
 ・自己免疫疾患系の病気

どうでしょうか?

「それってただの風邪だったり疲れによるものじゃない?」と感じられたものもあると思いますし、実際ただの風邪だったという可能性もあると思います。

後ほど罹患しているかどうか判別する方法もご紹介しますが、ひとまずはこれらの症状に心当たりのある方は、ぜひ続きも読んでみてください。

ちなみに私は季節の変わり目に体調を崩しやすく、突発的な鼻炎に悩まされていました。一度発症すると堰を切ったように鼻水が出始め、アレルギーの薬を飲まないと治りません。

また、夜になると鼻が詰まりはじめ、横になると完全にふさがってしまうようになり、口呼吸で眠らないといけない状態にまで陥っていました(乾燥で窒息しそうになりながらの睡眠でした・・・)

ここまでくると中程度もしくは重症と判断されるくらい進行しています。放っておけば大病につながる危険もありました。

小学生の頃からずっと耳鼻科に通い続け、それでも治らなかったのはなぜなのか、まずはその理由からご説明します。

慢性上咽頭炎は誤診されやすい

症状を見たときに「これって別の病気じゃないの」と思うくらい症状が多岐に渡っていたと思います。

加えて医学書には正式に載っていない「病名のない病気」なので、知識としてご存知のないお医者さんも結構います。

最近は本も出ていますので、ご存知の方も増えているかもしれませんが、勉強熱心な方でない限りたどり着くのは難しいようです。

そういった背景があるので、かなりの人が慢性上咽頭炎に罹患しているのにも関わらず、お医者さんでも診断できないケースがほとんどのようです。

今やよく見かける「花粉症」も、原因は慢性上咽頭炎ではないかと主張するお医者さんもいるほどです。

続いて慢性上咽頭炎はどういう状態のことを指しているのかを説明します。

慢性上咽頭炎はどこがどうなっているのか

具体的に体のどの部分がどのようになっているのか気になると思いますので解説します。

まず「上咽頭」がどこなのかですが、鼻の一番奥と喉の奥が交わるっている部分のことを指します。

鼻に長い綿棒を入れてぶつかったところ一帯ですね。

上咽頭は粘膜で保護されており、細菌の侵入を許さないよう免疫システムが働いているのですが、その機能が低下すると細菌の侵入を許し炎症を起こしてしまいます。

炎症が慢性的になると、その近くを通っている血管を圧迫し血流が悪くなります。

そうすると脳や首、肩まわりなどの血行が悪くなり、「頭痛、めまい、倦怠感や鬱の症状」などを引き起こす原因になります。

また症状が重篤化すると、上咽頭の炎症箇所から細菌が血管内に侵入するようになり、いわゆる「菌血症」という病気を引き起こします。

書いて字のごとく、血管の中に本来いないはずの菌が侵入してしまう状態のことです。

こうなると身体中あちこちで免疫システムが常時稼働することになり、激しい攻防を繰り返し、各部位で炎症が起こります。

特に皮膚の薄い箇所などは炎症や痒みを引き起こしやすいので、「皮膚疾患」を併発することになります。

ちなみに私は足がものすごくかゆくなる症状が出まして、かき過ぎて血だらけになってしまったことがあります(そのくらいの猛烈なかゆみです)。

また、足ムズムズ症候群(レストレスレッグス症候群)も併発して1ヶ月くらいまともになることができない時期がありました。こちらも一手間かけて治療しましたので改善しています。

以上で上咽頭の場所と、なぜ炎症を起こすと全身に広がるような症状が現れるのかはご理解いただけたかと思います。

それでは続いて、上咽頭の免疫システムがトラブルを起こす原因についてご説明します。

慢性上咽頭炎を引き起こす原因とは

本来は免疫システムが正常に稼働しているので、細菌の侵入を許すはずもない上咽頭ですが、ある条件が重なると免疫力が低下し、次第に侵入者に負けてしまう状態になります。

その主な原因を挙げると以下です。

・大気汚染
・ストレス
・冷え
・乾燥
・栄養不足

まず大気汚染とはそのままのことで、空気中に漂う有害物質を吸引し、それが上咽頭に接触することで、悪影響を及ぼしてしまうものです。

排気ガスに始まり、室内の場合だとカビ類の胞子などもダメージを与えてしまいます。当然タバコの煙もここに含まれます。

ストレスとは心理的なものはもちろん、物理的なストレスも含まれます。ストレス過剰であったり長期間続くような場合は、免疫力を低下させてしまいます。

冷えは特に冬場などに起こりがちですが、体温が低下することで血行不良が起こり、体の機能が全体的にダウンします。

乾燥も同じく冬の時期に多く見られ、鼻や喉の粘膜が乾燥してしまい、上手に保護機能が働かなくなります。

なお、慢性上咽頭炎の症状が悪化しやすい時期は夏と冬です。

夏場は冷房を入れるため、人為的な冷えと乾燥によって症状が悪化し、冬場は自然による冷えと乾燥で同じような状況が発生します。

1年の間で悪化する季節が半分以上あるというのは、なかなか辛いものがありますね。

それでは続いて、自分が慢性上咽頭炎なのかどうかを診断する方法をご紹介します。

慢性上咽頭炎の診断と治療の方法

方法は「病院で調べる方法」「自分で調べる方法」の2つがあります。

ただどちらも方法は一緒なので、あとは誰がそれを行うのかの違いだけになります。まずは診断方法から説明します。

必要なものは鼻の奥まで届く「細くて長い綿棒」です。

そこに適切な薬剤や潤滑剤などを塗布し、鼻の中に入れ、ぶつかった箇所(つまり上咽頭)やその周辺を擦過します(激しく擦るということです)。

擦過したことで綿棒に血が付くようなら、残念ながら上咽頭炎という診断になります。あとは血の量や範囲によって、軽症なのか重症なのかが変わってきます。

もし病院で診断してもらいたい場合は、専門知識を持っている病院でないと診断してもらえません。なんせ医学書に載っていないわけですから。

キーワードは「Bスポット治療」もしくは「EAT」でして、先ほどの綿棒を使って擦過する治療法の名称です。

これらを行なっている病院であれば、診断と治療を両方とも行なっていただけるので、ネットで調べてみてください。

ただし、この治療法はお医者さんの腕が試される治療法でして、力加減が弱いと十分な診断や治療効果が望めません。

何せかなりの痛みを伴う治療ですので、患者さんの痛みに気を使っていると治るものも治りません。

ちなみに私が通院していて病院では、点鼻式の麻酔をした上で、容赦無くゴリゴリされました。初回は両方の鼻とも真っ赤な血がベットリとついていました。

もし通院できる距離に治療を行なっている病院がない場合は、やむを得ませんのでご自分で診断と治療を行うことになります。

「自分でやるのはちょっと・・・」と尻込みされるお気持ちはわかりますが、病院によっては治療法をレクチャーして自分で行なってもらっている病院もありますので、お医者さんだろうが自分だろうが治療はできます。

ただ、最初のうちは通院された方が安心できると思いますし、どこをどの程度擦過すれば良いのか判断基準を知ることもできます。

さて、もし自分が慢性上咽頭炎だったとして治療にどのくらいの時間が必要なのか気になると思いますのでご説明します。

慢性上咽頭炎はどのくらいで治るのか

慢性上咽頭炎だった場合ですが、完治までに数ヶ月から1年以上はかかるとお考えください。

ちなみに私は重度の一歩手前くらいまで進行していたので、症状が軽減されるまでにまず1年はかかりました。

完治までにはまだ至っていませんので、あと数ヶ月か1年くらいはかかると見ていますので、治療を始めてから2年〜3年での完治を見込んでいます。

なぜそんなに時間がかかるのかというと、上咽頭は常に外気と接触する部分であり、絶え間ない侵入者との激戦区だからです。

仮に擦過した時に血がほとんど付かなくなっても、数日すると出血が振り返すこともよくあります。

このBスポット治療、EATは根治療法ではあるのですが、もとを辿ると上咽頭の免疫力を低下させてしまった何かが引き金を引いています。

仮に治療で完治しても、大元になった悪い生活習慣や環境がそのままであれば、また同じような状況に陥ることになります。

そうならないためにも、治療と併せてご自身の習慣や環境を改めてみてください。そうすることで改善するスピードも早まると思います。


以上、ここまでが「慢性上咽頭炎とは何か?」そしてそれを「改善するまでにはどうすれば良いのか」のご説明でした。

ここから先は有料となり、私が具体的にどのように治療を行なったのか実体験も含めてご紹介していきます。

治療に必要な道具とその使い方や、擦過や洗浄のコツなどをご紹介しています。

なお、有料であっても改善をお約束するものではありませんので、予めご了承の上でご覧ください。


ここから先は

7,170字 / 1画像

¥ 500

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?