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ROCK IN JAPAN FES 2022:Day1

2022年8月6日。3年ぶりにROCK IN JAPAN FESが帰ってきた。昨年は開催1か月前に突然の中止。20年続いた「ひたちなか海浜公園」から千葉県千葉市蘇我スポーツ公園に場所を移しての開催となった。
健忘録。

JR蘇我駅から徒歩圏内という好立地。入場時間を事前に指定。指定時間に行き、荷物検査、今回からリストバンドを廃止し、スマホでQRコードをかざし、事前に登録した顔認証と照合し入場。これは転売対策に対応するためとのこと。スムーズに入場できてよかった。ひたちなかの時は日の出前からゲートに並び、キャンプセット状態の荷物検査を受け、ひたすらお目当ての場所までちょっとしたマラソン大会をしていた。これから解放されるだけでありがたい。

なにより、この日の朝は涼しい。ロッキンと言えば暑さとの闘いもあるのにまさかの曇天。
ほぼ一直線にメインステージが2つ、サブステージが2つ作られていた。アプリで自分の位置が確認できて非常に便利だった。

初日、渋谷陽一社長からのあいさつ。


昨年は1か月前に突然の中止となった。こんなに大きなステージを作ったけれどお客さんが入るか心配だった。しかし今日は27万人の応募があり選ばれた45000人が入場する。
都市型フェスということでメインステージから大きな音を出すと住民からの苦情があるといけないとのことでいくつかのサブスピーカーを設置した。前方でも中央のうさぎさんあたりでも同じ100デシベルに設定した。時差が発生するのでここだけは前日、人力で調整した。
「音楽を止めるな」「フェスを止めるな」をここロッキンから始めます。

トップバッターはももクロ。アスリートと言ってもいい彼女たちです。
ももいろクローバーZ。

ももいろクローバーZ

今年のロッキンオープニングはももクロちゃん。
以前ある方が「ももクロちゃんを見ていると元気になるんだよね」と話していたが本当に実感する。
「ピュアな女の子が、幸せを運びたい」という思いを込めてつけられてグループ名「ももいろクローバーZ」、不思議な魅力の女の子、デビュー14年目の週末ヒロイン。声を出すことなくコールするモノノフたち。

緑黄色社会

今年新たに設定された「LOTUS STAGE」はグラスステージと対象に作られたステージ。オープニングは緑黄色社会。2019年はSOUND OF FORESTステージだったバンド。夏らしいさわやかな歌声。バンドの構成力はなかなか。初めての大きなステージにも負けないステージングだった。

Luchy Kilimanjaro

初の前方エリア体験。2019年はWING TENTで公演していた彼ら。裏はVaundy。それでも集まっていた。リズムセッションがツボな彼ら。踊れ~ってみんな笑顔で「音を楽しんいる」思い思いにフェスを楽しむ!これぞフェスって感じのバンド。さわやかな歌声にシンプルだけどしっかりしたバンドサウンド。

ORANGE RANGE

直前にYAMATOのコロナ感染が報告されてのライブ。とはいえさすがキャリア25年の実力者はいつも通りのステージ。「一番つらいのはYAMATOだから」本当にそうです。沖縄にいるYAMATOに届けと言わんばかりのステージ。安定のバンド力。ただ、この2日間で唯一、叫ぶ人、ノーマスクの人を複数見かけた。YAMATOが出られなくなった意味を感じてほしいと思った瞬間だった。

マカロニえんぴつ

2018年WING TENT、2019年SOUND OF FORESTステージだったマカロニえんぴつ。こちらも大きなステージへ。しっかりとこの3年ぶりのステージを飾るにふさわしい実力をつけてきた感じ。着実にファンを広げ、昨年夏公開された映画くれよんしんちゃんの主題歌で締め。

SUPER BEABER

初登場のSUPER BEAVER。自分たちはフェスに呼ばれない。2005年にデビューするもその後、インディーズへ。4人での活動時間が長かったこと。ここに立てるのは音楽が好きな人と音楽が好きな自分がいるから。多くの人に支えられて今ここに立てている。頭を下げてきてくださいって言わない、自分も頭を下げられてライブに行ったことはない。音を奏でる人、それを見る人がいることでライブ、フェスは成立する
ワクワクドキドキするのが音楽なんだよ!熱量が半端ない、素直にかっこいいと思えた。来年も是非呼んでください。

宮本浩次

神席降臨♪まさかです。前方当選だけでもすごいのに。
やはり出てきただけでオーラが違う。宮本のステージには「魂」「生」を感じる。合唱団で培った美声、楽曲の表現力はあっという間に宮本の世界へと引き込まれる。ステージを所狭しと縦横無尽に歩き回り、観客一人一人に語り掛けるように歌う姿は圧巻。しっかり年齢を重ねている大人のカッコよさ、男の色気。「かわいい」「愛してる」を連呼する宮本。さっきまで曇天だった空がぱっと晴れ渡ったのはさすがロッキンをこよなく愛する宮本の魂を神が祝福するような瞬間だった。
SUPER BEABERを待っているときに後ろにいた男の子たちが「今日一番見たいのは宮本なんだよね。間に合うかな?」と話していた。この世代の子たちが宮本を見てどう思うのか聞きたかった。

Mrs.GREEN APPLE

宮本の余韻に浸りながらぼーっとグラスステージへ戻った。いつのまにかロッキンの顔ともいえる彼らになったなと。しっかりとしたパフォーマンス。

クリープハイプ

尾崎世界観の「まだ明るいうちに危険な遊びがしたい」から始まったステージ。少し斜めにも感じるこの言葉こそ尾崎のコトバ。あっという間にクリープハイプの空間へ。「セトリがいつも一緒だとかいうけど、いつどこで誰とやるかが大事なんだよ」フェスだからこそのセトリもあるだろうし、時間帯もある。何よりフェスはアウェイのお客もいる。だからこそ自分たちをどう魅せるかを考えてのセトリであることは間違いない。エゴサで見つけた「クリープハイプの時は休憩」。なんだよと辿ったら、その人は仕事の休憩だったと。この人はきっと見たかったんだろうな。

[ALEXANDROS]

初日のグラスステージのトリは[ALEXANDROS]。やはり、ひたちなか時代からグラスを飾り続けたドロスだからこそ、初日のトリはグラスだったのだろう。がっつり前に詰めるのかと思ったら、一瞬前に進んだものの、ソーシャルディスタンス。おかげでもみくしゃにされることも埋もれて見えないという状況もなく快適。飛び跳ねた時に肩から掛けていたスマホがはずれたけどすぐに拾えました。初めて見る人が圧倒的に多かったのはこのフェスに来ることが始めたなのだろう。洋平が「28歳です」といったけどどれだけの人が信じるのだろう。嘘はいけないよ。でもそこは検索してくれる人を予想してではとも。明るい時間から日が落ちていく一番野外を感じる時間に演奏できるのはミュージシャンとして幸せだろう。作りこまれた映像もさすが。マイクの返りを気にしていたのはどうしたものだろうか。最後は「ワタリドリ」で締める余裕のステージ。

YOASOBI

フジロックがキャンセルになり初フェス登場にしてトリを飾ったYOASOBI。コロナ禍で「小説を音楽にするユニット」としてデビューし初ライブは武道館という異例のアーティスト。完全に夕暮れを過ぎたステージであることからかステージを作り変えていた。LEDやスクリーンが設置され、1段上がったステージを作り上げていた。初フェスというのに楽しんでいる余裕を感じる。お客も初ステージという人が大半のはずどうなるかと思ったけれど、そこはキャッチーな曲に完全に助けられていた。初登場なのでAyaseが時折、観客を誘導。スマホの明かりをつけ一斉に降っていたのは圧巻だった。しかしこれだけの大きなステージを体験して彼らはこれからどうするのか老婆心ながら心配でもある。少し楽曲をやりすぎたのではないかとも。

PAシステムについて


初日を終えて

3年ぶりに夏が帰ってきた。やはりロッキンがなければ夏は来ない。多くの苦労があってここまでたどり着いてくれた渋谷社長、スタッフのみなさんに本当に感謝です。ありがとうございます。
何より、ミュージシャンたちのここに立てる幸せそうな顔。ライブだけではなくフェスが再開してくれた喜びに満ち溢れていた。会場にいるだけで幸せな時間を感じられるロッキンは至福の時。
客層は一気に変わったけれど、これは新しいフェス好きが集ったということ。この時代だからこそのソーシャルディスタンス、それぞれの楽しみ方。フェスがあるのが当たり前であった時代から、場所まで変わってのロッキンの新しい時代の初日を体験できたことに感謝しかない。
今年も自分の音楽経験のブラッシュアップできたことをうれしく思う。


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