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遠回りして28歳でベンチャーに新卒入社した私の経験を書いてみた


はじめまして、株式会社Azoopで、オークション出品車両の査定を担当している神野です。ITベンチャー企業で、車両検査員という立場で中古車査定を行っている、少し変わった経歴の人間です。手前味噌ですが、Azoopの多様性を知っていただくにはもってこいの経歴だと思っています。今回は、私が日々取り組んでいる査定業務の内容を紹介しつつ、私自身のこれまでについて書いてみます。

車両検査員とは

業務内容は以下です。

Azoopが運営するトラッカーズオークションに出品される車両の状態を、できる限り正確に把握し入札者様にお伝えする仕事です。いたってシンプル。ご理解いただきやすいと思います。

が、トラッカーズオークションはオンラインオークションです。入札者様に、車両検査員の書いた状態表や撮影した写真を確認して入札価格を決めていただきます。お届けする情報に嘘偽りがあってはなりません。

車両は動くものですから、事故や故障がつきものですよね。その都度、丁寧に整備するわけですが、一般に事故や故障を起こした車両は市場価値が低下するんです。私たち車両検査員が「見抜ければ」です。万一事故を見逃して、入札者様に高値で入札いただき、後で事故車だと判明したら。。。入札者様は安心して入札できなくなってしまいます。

まさに「縁の下の力持ち」にならないといけない立場だな、と感じながら日々業務にあたっています。

ちなみに「車両検査員には専門の資格は必要ですか?」と聞かれることがあります。実は資格は必要ありません(整備士や民間の査定員資格を持っている方も多いですが。私も査定員資格はもっています)。
ですので、車両検査員は未経験からでもスタートできる間口が広い仕事です(私も全くの素人スタートでした)。

それでも、トップクラスの検査員は、5mmにも満たない車両の歪みを見抜き、修復歴を判断出来たりもする、まさに職人技の世界です。

中古車売買市場は、永らく「騙しあい」という習慣が蔓延っていました。中古車だとバレなければ高く売れるわけですから、みんな必死に(?)騙しあうわけです。Azoopのトラッカーズでは、騙しあいを無くしたクリーンな市場を目指していますし、私たち検査員のスキルが、そうした世界を実現できるんだと、高い使命感をもって業務にあたっています。

入社までのいきさつ

私の現在の業務を書かせていただきました。

今は「高い使命感をもって業務にあたっています」とか言っていますが、ここにたどり着くまでにはいろいろな紆余曲折がありました。。。

ここからはその点を書いていきます。

私は今、年齢33歳ですが、社会人6年目です。Azoopには28歳の時に新卒入社しました。

それまで何をしていたかというと、10代後半から20代前半にかけては、モータースポーツにハマり、プロのレーシングドライバーになる事を夢見て大阪のレーシングスクールで学んでいました。とはいえ、その実力が花開くことは無く人生一度目の挫折。

卒業後はやりたいことが見つからず「とりあえず」大学に進学。大好きだったモータースポーツ業界に、いつかは恩返ししたいな、と思いながら何もせず、普通に大学生活を送り、気付けば4年生。

ここまでの人生は、やってみたい事に挑戦させてもらえる恵まれた家庭環境にいながら、どれも中途半端に諦めてきた人生でした。

そんな私が順調に就職活動を進められるわけもなく、卒業間近になっても内定をもらえませんでした。人生二度目の挫折。

そんな途方に暮れていたところに手を差し伸べてくれたのが、Azoopを立ち上げる前の、弊社代表の朴でした。当時は日光オートという中古車売買業の会社で東京支社の立ち上げに取り組んでいました。その日光オート東京支社に入社することになりました。

入社後の苦悩

入社1年目、営業に配属された私は兄(実際には鬼でしたね。。。)のように接してくれた朴の期待に応えようと無我夢中で働きました。

ですが、その後4年間、パッとした成績は出せませんでした。一体自分はここで何をしているんだと、自分自身情けなくなる一方でした。

当時の自分は「どうせこれまでだって、上手くいった事がないんだから、こんなもんか」とあきらめたり「他に行く所もないからここに居座るか」と開き直ったりしていました。それでも、まだまだ会社が小さな所帯でしたので、仕事をさぼることはできず、頑張ろうとするけれど結果がついてこない、そんなかんじでした。人生三度目の挫折。寄り道しまくりです。

いま振りかえってみると、私はどちらかというと内気な性格で、人とコミュニケーションを取ることを億劫に感じるところがありました。初対面のお客様から心無い言動を取られ、まるで人格否定でもされたかのような感覚に陥り、私にとって、営業活動は苦痛以外の何ものでもありませんでした。

きっと朴から見るともどかしい感覚でみていたと思うんです。真面目にやっているのに結果が出ない自分をどうにか善導してくれようとしていました。でも結果はなかなか出ませんでした。

なぜ辞めなかったのか

そんな状況でなぜ辞めなかったのか、今回noteを書くことを機に、自分なりに考えてみました。結論は「仕事はうまくいっていなかったけど、いい職場だったから」です。

何が良かったのかを最後に書いていきたいと思います。

アドラー心理学的なAzoop論

アドラー心理学(アドラーしんりがく)、個人心理学(こじんしんりがく、英: individual psychology)とは、アルフレッド・アドラー(Alfred Adler)が創始し、後継者たちが発展させてきた心理学の体系である。個人心理学が正式な呼び方であるが、日本ではあまり使われていない。        (フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より

アドラー心理学という心理学の体系があります。繰り返し挫折を経験してきた私が、なぜAzoopでは活躍できるようになったのか(自分で言っていて恥ずかしいですが)を、わかりやすく説明できると思ったので、この学説に沿ってAzoopのことを説明させていただきます。

共同体感覚 

職場は人間たちの集合であり共同体です。

『共同体感覚』というのは、共同体を構成する他者を「仲間」としてとらえられ、仲間のために貢献しようと思える、そして貢献できることを幸福と感じられる感覚のことです。Azoopではこの共同体感覚を強く感じられます。

この共同体感覚を感じられるためには、共同体に以下の要素が必要だと言われています(他にもあるのですが代表的な要素をひとつご紹介します)。

自己受容(自己重要感)

自分のありのままを受け入れられること。組織に属しながら、自己受容が高い状態を保てる共同体では、共同体感覚を感じやすいと言われています。

仕事上でいうと苦手なことも得意なことも認められている状態。

営業で成果が上がらない時「こんなはずはない」と強く思い、焦り、「〇〇が悪いから」と自分以外が悪いのだと、責任を他者に求めたくなります。

そんな心理になるのは、自分の責任を認めてしまったら、評価が下がってしまう、とか、出世できなくなる、とか、平たく言うと「他者の評価が気になってしまう環境」も原因のひとつだと思います。

振り返ってみると、Azoopでは成果が上がらない時に、他者の評価を気にする必要はありませんでした。なぜなら、過去の評価よりも未来に何ができるのかを上長が一緒に考えてくれたからです。過去の評価を気にしているより、未来について深く考える時間をとる環境ですから、常に前向きに、今の自分を受け入れられます。

私の場合は、特に朴が、一緒に活躍できる場所を見つけてくれようとしました。Azoopでは朴と全社員が、月に1回必ず1on1でよもやま話をする機会が設けられているのですが、その機会で、私が一番活躍できるにはどうしたらいいのか、根気強く一緒に考えてくれました。

私は管理職ではないので、実際のところはわからないのですが、こうした「どこでなら活躍できるのか」という考え方、「苦手なことより得意なことをやらせよう」「頑張っているのに成果が出ないのは、会社の人員配置がうまくいっていないからだ」という考え方は、朴だけでなく、すべての管理職に共通している、Azoopらしい考え方のように感じます。

こうして、上長が未来について一緒に考えてくれる環境、自分の未来について期待してくれる環境だったからこそ、仕事がうまくいっていない中でも、自己受容できていたのだと思います。辞めようと考えるより、いつかは期待に応えて貢献したいなと思っていました。

その後私は、2019年度に査定ミスによるクレームが急増したことで、車両検査業務を独立させることになった際、専属車両検査員として選ばれました。営業時代に真面目に査定に取り組んできたことと、そもそも車を好きだったこともあって、私が車両検査を一手に引き受けるようになってからはクレームが激減しました。2020年度は1年間で軽微なクレームが3件という結果でした。

営業から車両検査員に異動し、やっと会社に貢献できていると感じられたし、これからも車両検査員として上を目指していきたいと思っています。

さいごに

塚本のnoteで、彼は入社後に4部署を異動して適職を見つけ、今では同僚の私から見ても楽しそうに活躍しています。

私自身も、遠回りな人生を過ごし、遅れて社会人デビューし、Azoop入社後も繰り返し躓きながら働いてきました。

今、何かに躓いていて、挽回するチャンスが欲しい人!!

Azoopにはそのチャンスがあると、私は信じています。

自分の可能性に賭けてみたい、何かに挑戦したいと思っている方は、是非一度Azoopに足を運んでみてください。良き出会いになることを切に願っております。

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