見出し画像

【子育て】ヨシタケシンスケさんの本3冊【読み聞かせ】

「ねぇ、輪ゴムちょうだい?」
本を読みながらコーヒーを飲んでいたら、配偶者に輪ゴムがほしいと交渉している末っ子の声が。

何とはないやり取りなので、気に留めずに本に目を落とそうとしたら、今度はこちらへやってきて、満面の笑みで「いいでしょ~。」「のびるんだよ~。」と見せびらかしに。

いや、ゴムですから、そりゃ伸びるでしょ

と心の中で思いながら「いいねぇ。どうするの、それ」と返してみるも、その声には反応せずに、しばらくビヨンビヨンさせながら私の周りを回っていました。

何周目かのぐるぐるを経て、持ってきましたヨシタケシンスケさんの本。

このわごむはわたしがもらったの。
わたしのものなの。
わたしがすきにしていいのよ。
すごくない?

なぞは全て解けました。

ゴミ箱の横に落ちていたものと交渉してもらったものとの違いはありますが、末っ子にとってその瞬間、絵本と同じように輪ゴムは宝物になっていたのでしょう。

笑いながら読み聞かせをしていると、脱衣所で洗濯物を干していた配偶者のくすくす笑う声。
きっと先に読み聞かせをしていたのでしょう。末っ子の行動の理由を知っていたようです。

1冊では満足してくれず、さらに2冊おかわりを。

長女(猫)がよくお昼寝している長座布団。
末っ子が体にくるりと巻いて「これな~んだ。」

「えっ?てるてる坊主?」「ブー、おにぎりでした~。」

なつみがなにかのマネをして、それをおかあさんがあてるゲーム。
わが家では本を見て、それをまねる末っ子の姿を見て、それを私があてるゲーム。

末っ子を媒介にして、作家の想像力に挑戦するゲームに。

完敗でした。ヨシタケ シンスケ恐るべし。

末っ子の真似が下手なわけではなく、作家さんの子どもを観察する目と行動や心理描写がすばらしく、「ああ、確かにそう見える。」と思うものばかりでした。

もうここまできたら、自分の本は閉じてしまい、調子に乗ってさらに次の絵本へ。

くやしい。ボクはくやしい。

気持ちは痛いほどよくわかります。

パックジュースのストローの袋。
缶ジュースのプルタブ。
オロ○ミンCの蓋

なかなか開かない扉を必死に開けて、私たちは大人になってきたんです。
大丈夫。ちゃんとできるようになるから。
この本を読みながら心の中でそっと声をかけました。


この記事が参加している募集

休日のすごし方

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?