他人との競争に興味を持てない自分の特性がついにわかったという話

ずっと前から気づいていた自分の性格上のコンプレックスというものがあった。

それは他人との競争に興味を持てないということだ。



これって一見優しそうなんて思われたりするのだが、自分では最大の弱点だと思っている。
小さい頃から野球をしていた。兄二人の影響で三歳の頃からバットを持っていた。そういうわけで小学三年生になりスポ少に入団した当初はひとつ上の学年の人より上手かった。ボールを遠くまで投げることもできた。これはちょっとした英才教育のたまものだ。しかし、これが小学を卒業する頃になると同学年の中でも肩は弱い方で、技術的にも劣っていた。つまり小三から小六にいたるまでの間で僕は同学年の連中に抜かれたということである。その間に危機感を持っていればよかったのだけれど、他人に抜かれることにあまり悔しさを感じれなかった。


これは遊びに関してもそうだ。
友人と集まってゲームをしたりする。それはスポーツゲームであったり、レースゲームであったりだ。ぼくはこの手のゲームが得意ではない。嫌いではないのだけれど得意ではない。負けてもあまり悔しくないし、なんなら自分が勝った時、相手の落ち込みようを見てなんだが気まずくなったりする。勝った時のリアクションてどれが正解なんだっけな?みたいな感覚だ。ゲームに関してもハイスコアや勝敗にあまり興味が持てない


このように他人との競争に興味が持てないということは自分の能力を伸ばすことができないということに通じるものがある。他にもギターを始めた時も、あいつに負けないようにといった負けず嫌い根性があればもっと上手くなっていたと思う。
バンドをしていた時も、動員数をもっと伸ばすといった数字的なことにもっとこだわっていれば違う結果が待っていたかもしれない。
自分の満足するところは数字や記録、競争といったところではない。もっと他のところにあるとは思っていたけれどその正体がイマイチわからなかった。






しかし先日、ある記事を目にして自分の中でガッテンがいった。
けんすうさんの記事だ。けんすうさんは物腰が柔らかくて、落ちこぼれの僕にも優しく語りかけてくれるような言葉選びが素敵でついつい目で追ってしまう。

遊びを仕事にすると言われている昨今。若者の中には「遊びを仕事に落とし込めている人ばかりではないのではないか?」という問いに優しく説明してくれている。

インタビュアーが「成功者は他の人との競争が仕事の原動力になっている人がいるのではないか」という反駁にけんすうさんが答えた遊びの4類型というのが大変興味深かった。

以下、記事より抜粋。

人間がする遊びの1つ目が「アゴン(競争)」。創業時に「世界一の起業家になる」と豪語した孫正義さんのような、ビジネスにおける「競争」そのものを楽しめるひとはこの属性に入りそうです。業績が上がりつづけることがうれしかったり、時価総額があがることを楽しめる人もここかもしれません。2つ目が「アレア(偶然)」。これは、ギャンブルに代表されるような、一定のルールがあったうえでの「偶然」を楽しめる人のこと。ビジネスにおいても組織や市場の「不確実性」を楽しんでいる人はいますよね。「こうなったらどうなるんだろう」と実験思考でチャレンジできる僕や、2ちゃんねる創始者のひろゆきさんは、このタイプに当てはまりそうですね。
3つ目が「ミミクリー(模擬)」演劇やごっこ遊びを指す言葉です。面白そうなことをとりあえずなんでも体験してみる堀江貴文さんは、このタイプに当てはまるのではないでしょうか。
4つ目が「イリンクス(めまい)」。これは特殊なのですが、お酒を飲んだりドラッグをキメてクラクラになることで、一種の朦朧状態やパニック状態などを楽しむ行為です。起業した人が、一度社長をやめてゆっくりしててもまたやりたくなったりするのは、ドキドキ感やスリル、刺激を求めてしまうということで、これかもしれません。


遊びには4つのタイプがあり、競争に興味を持つ人もいれば実験に興味を持つ人もいるということである。
こういう風に考えると、とても腑に落ちるものがあった。僕は競争には興味を持っていない代わりに、ミミクリーと言われる模擬に興味がある。思えば、ゲームをあまりしない僕だが、最近もっともハマったゲームが「Life is strange」だった。

youtubeでKazbougamesの配信を見てついはじめてしまったゲームだ。このゲームは17歳の女の子が主人公の選択型のシュミレーションゲームだ。
まさに模擬である。僕はこうやって何かに憑依することに快感を得ているのだ。

他にもこうしてエッセイを書いているのもエッセイストというエッセイストごっこをすることに楽しみを得ている。他にもLINEスタンプの制作によるデザイナーごっこである。


このごっこというのはチープなものに聞こえるかもしれないが、これが僕の特性であればしょうがない。
この特性を活かして飛躍するにはこのごっこをさらに深掘りすることだ。
バンドであればプロのミュージシャンはどういう振る舞いをするか、デザイナーであればプロのデザイナーになりきるにはどのようなアプローチをすればいいかこれが模擬の突き詰め型ではないかと思う。

この記事が同じように「ごっこ」という特性にコンプレックスを抱いている人に伝わればいいなと思う。


さてあなたは何型?

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