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自立支援医療と精神障害者保健福祉手帳、障害年金のお話


【自立支援医療の受給者証と精神障害者保健福祉手帳の申請】

 病気になってからある程度回復したとき、私はようやく自立支援医療と精神障害者保健福祉手帳の申請をした。レキサルティは新薬のため、とても高価で支払いを続けるのは厳しかった。実家にいるとはいえ無職で貯金を切り崩して生活していたからだ。ある程度、回復していたこともあり、手帳の等級は軽かった。これまでの闘病過程というより、申請時の状態で判断されるからだ。病気になり、障害者手帳を申請できるようになったらすぐに申請することをおすすめする。申請時、家族は「そんなものは必要ない、どこが障害者なんだ」だとか「親に何の相談もなしに医師に手帳の相談をするなどけしからん」とかなり揉めたが、金銭面で助かることが本当に大きく私の判断で勝手に申請した。障害者手帳の等級によっては自治体にもよるが、交通費が半額になったり、医療費も軽減される場合がある。取得するのは障害者本人であり、家族が代わってくれる訳ではない。障害者というレッテルを貼られることに抵抗がある方もいるだろうが、利用できるものは利用するべきだ。制度としては後に書く障害年金もある。

【自立支援医療】

 自立支援医療には何種類かあり、特に精神通院医療は、精神疾患の治療に掛かる医療費を軽減する公的な制度。この制度は指定の医療機関、薬局で利用可能で通常は3割負担の医療費が1割負担に軽減される。また世帯所得や治療内容に応じて月当たりの自己負担額に上限が定められ、その上限を超える分の医療費は負担しなくて良いことになっている。
 ちなみに私の月の自己負担額は2,500円。統合失調症の薬は基本的に飲み続けなければならず、非常に負担になるためこの制度は本当に助かっている。自立支援医療を受ける前は2週間に1度の通院で、薬代も合わせると確か4,000円以上、ひと月で8,000円以上かかっていたと思う。精神疾患になってしまった場合、この制度は必ず利用した方が良い。

【精神障害者保健福祉手帳】

 精神障害者保健福祉手帳は、一定程度の精神障害の状態にあることを認定するものだ。2年に1度更新が必要で、写真付きだと身分証明者にもなる。また、手帳を取得しているといろいろなサービスが受けられたり、障害者雇用で就職できたりする。等級や自治体によって受けられるサービスは変わるため詳しくは調べて欲しい。私の等級は3級、個人的に助かっているのは一部の公共交通機関が割引になることだ。田舎故に公共交通機関が高いため、助かっている。あとはテーマパークに出かけたときにも割引があったりするところだ。ちなみにこの記事を書いている2020年7月現在だと、USJでも障害者割引があったりする。


【障害年金】

 病気や怪我で障害が生じた場合に支給されるお金である。障害の度合いが重いほど、等級が重くなり、支払われる金額も大きくなる。私は回復してきた頃にその制度を知ったため、医師からは障害年金の受給者には当たらないと言われてしまい、申請していない(申請自体はできるのだろうが)。だが、不幸にも病気や怪我で障害が生じた場合には、申請することをおすすめする。障害者雇用を選択した場合のほとんどはフルタイムで働いてもかなり安く、生活が苦しくなるからだ。申請にはかなり手間と労力がかかるため社会保険労務士などの専門家に依頼するのも一つの手だ。また、障害年金に理解のある医師の病院に転院する人もいる。

【最後にこのnoteを書いたきっかけ】

 自分が統合失調症だとわかったとき、他の統合失調症の人がどうやって過ごしているのか、どうやって社会復帰していくのか、といった情報が不足していました。未知の病気になり、将来が不安で仕方なかったのです。今も不安は消えたわけではありません。私の体験談、過程が少しでも誰かの支えになればという思いで今回、noteを書いてみました。

今回はこの辺りで終わりにします。ここまでお読みくださった皆さん、ありがとうございました。このnoteが少しでも励みになれば幸いです。次回は統合失調症になってからチャレンジしたこと、どのように過ごしていたかなどを書いていこうと思います。

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