見出し画像

意識が高くても低くても、みんな無意識で生きている

今朝、どうやって歯を磨き、顔を洗ったでしょうか?
つい数時間前のことですが、わたしは全く覚えておらず答えられません。

おそらく、なにか普段と違うことがない限り、詳細に答えられる人は少ないと思います。
体で十分覚えている行動は、無意識に体を動かしているからです。

人間の意思や行動の95%は無意識によって決められているそうです。
頭で考え、意識的に判断して行うことは1割にも満たない、ということです。

ではなぜ、頭で考え判断せずに行動ができるのか。
それは、脳に記憶させてきた知識や経験を無意識にそのまま使っているから。

こうして文章を書いているのも、無意識の行動のかたまりなのです。
記憶した本の内容を取り出し、これまでの知識や経験と繋げて日本語にして、キーボードを打ち、画面上に表れた言葉を確認しています。

ほとんどどれも無意識的に行っていて、それは過去に習得した知識や経験のかたまりです。
小学校の授業で習ったキーボードの打ち方、ローマ字表記、漢字の読み方、これまで学校や仕事、人間関係で得た知識や経験…を繋ぎ合わせているのです。

職人の世界では、「経験と勘」が重視されますが、勘というのも、知識と経験を脳に記憶させて迅速に行動しているということ。

職人さんたちは見習い時代からたくさん手を動かしたり、親方や師匠に繰り返し指摘されたり…という経験と知識を積み重ねることによって、勘と呼ばれる無意識的な判断で、優れた技が生み出されるのだと思います。


また人間は、「ミラーニューロン」という脳の性質を無意識に使うことで、他人を真似し、文化を作ってきたといいます。
その性質で脳に、他人の知識や経験を記憶し、無意識に真似してどんどん同じ動きをするようになってきたのかもしれません。

人間の脳は表情や動作などを真似して共有するようにできているんですね。
人と人とがコミュニケーションを活発にすることこそが、動物として生き残る術だと体得して、体を進化させてきたのかもしれません。


…それにしても、脳科学は人間全員に共通するテーマなのでとても興味深いけど、なにしろ目に見えないのでなかなか納得するのが難しい。
「脳からこんな物質がでています」と言われても、汗が出るように見えるわけではないので、ついつい「本当かな…?」と疑ってしまう自分がいます。

そのため、脳科学研究の具体的なビジネス活用法よりも、なぜ無意識で行動ができるのか、という内容になんとなく目がいってしまいました。
本の中には具体的な方法や例がたくさんあるので、気になる方はぜひ読んでみてください!

この本のように、脳科学の専門外の人にも理解しやすい読み物がもっともっと増えると、世の中により浸透してAI等々の技術も活用が進みそうだと思います。





この記事が参加している募集