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スマホを置いて孤独を楽しむ

1日にどれくらいスマホを使っているだろう。
そしてスマホを使う目的の多くは、SNSやLINEなどで他人とコミュニケーションを取ったり、他人の小さなニュースを受け取ることだと思います。
(少なくともわたしは9割以上そう)

その小さなニュースやちょっとしたコミュニケーションに、ストレスを感じてしまった経験は、おそらく誰にでもあると思います。

友達の幸せな様子が羨ましく感じてしまったり、誰かが過激な意見を発していたり。
でもスマホを手にしてチェックすることは、なかなか簡単にはやめられません。

スマホをだらだらと触って、小さなストレスをためる時間をも減らしたいなと思い、本を読んでみました。


「携帯をチェックするのは、〝さあ、当たりは出るかな〟と期待しながらスロットマシンのレバーを引くようなものだからです」

「まさに」と腑に落ちる表現でした。
当たりの感覚を期待し続けることは、中毒性が高いのです。

そして、その中毒性によって常にSNSをチェックしてしまうため、現代人は「孤独」が欠乏している、と言います。
この場合の「孤独」とは、自分の思考が他者の思考のインプットから切り離された意識の状態を指します。

現代人の多くは、常にスマホを手にし、常にSNSなどで誰かの思考とつながっているから、自分に向き合い内省する時間が足りない、ということです。

人間は、群れで暮らす社会的な動物。
だから言語が発達し、コミュニケーションの手法も発達してきました。

しかし、今のコミュニケーション量は、本来人間が持っているキャパシティを超えてストレスになりえます。人間はこれほど多くの人々と連絡を取り合うようにはできていないのです。
皮肉にも、コミュニケーションを発達させた結果、人と繋がりすぎていることが精神的なストレスになっているのです。

この本では、繋がりすぎている状況の解決策について「エクササイズ」という形で、具体的に示してくれています。
詳細は省きますが、要するに取捨選択してSNSと付き合っていくべきだということ。

この本で掲げられている「デジタルミニマリスト」は、デジタルなツールを批判して捨て去る人たちではなく、大事なものを効果的に使っていく人のことです。

とはいえ、結構デジタル(特にSNS)に対する批判的な表現は多かったので、デジタルを生業にしている人間としては耳が痛い気持ちにもなりました。。。

対して、生身の人と触れ合うことがSNSで簡単に繋がることよりも、簡単に親密度をあげられるよね、という話はその通りだと感じました。
今はなかなかたくさんの人と直接会うことはできないけれど、会うということの大事さ・長所をまた改めて感じさせる機会になっていると思います。






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