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結婚を人生のゴールにしていた24歳のわたしへ。「綺麗売り」婚活への反論

真剣に再婚しようと考え始め、前回の結婚生活を振り返っている。
「前回は何がダメだったのか」、「相手のどこが合わなかったのか」、「どうすればそれらを繰り返さないか」、「どうすれば今のパートナーと問題解決や関係悪化の予防ができるのか」を考える中で、前回の反省点を書いておきたい。
一言で言うと、「綺麗売り」をしすぎたということだ。

合コンでKPI設定し、PDCAを回した成果

わたしは24歳でプロポーズしてもらい、25歳で結婚した。
交際期間は約1年間だった。つまり、23歳の時に元夫と出会っている。

22歳~23歳の1年は、合コンをしいろんな出会いを探していた。
今ほどマッチングアプリが普及していなかったから、合コンで複数人と話す→連絡先交換→1対1で何度か会うという流れをひたすら繰り返した。

その頃のわたしは、結婚に焦っていたわけでもとても強い結婚願望があったわけでもない。どちらかというと、長く仕事で活躍するためにスキルアップや転職を考えていた時期だった。

しかしそれが故に、結婚をゴールに設定してしまったのかもしれない。
当時営業職だったわたしは、合コンに参加する度に無意識にKPIを設定していた。
男性が4人であれば、そのうち1~2人と1対1で会いたい。そこから1人は次の合コンに繋げる。1人は彼氏候補に。そして告白してもらい、お付き合いする。
そうやって頭の中で計算し、計画通りにいかなかった合コンでは自分の態度や会話内容を反省し次に活かした。
場合によってアピールポイントを変えたり、会話の仕方を変えてみたり。1対1で会った場合も同様だ。
「PDCAを回せ!」と毎日言われていたから、恋愛でもその通りにした。
こうして真面目にPDCAを回し続けたわたしは、成果として元夫とお付き合いすることになった。

プロポーズまでのメイン戦略だった「綺麗売り」

お付き合いした後も、目的意識は抜けない。
最短距離で成果を出したい。どんな行動をすれば、ゴールにたどり着けるか。
ゴールとはもちろん、結婚である。

ゴールに最短距離でたどり着くためにわたしは、当時流行っていた恋愛ブログで指南されていた「綺麗売り」を実践することにした。
自分の負の感情や悪い考えは見せず、常にポジティブな表現を心掛ける。
大事に思っている信条でも強い意見にして言わない。不安や不満があっても「大丈夫」と飲み込む。
彼を常に安心させられる女でいること。良い女を演じ切ること。
そんな「綺麗売り」を、プロポーズまでの約1年間徹底した。
(今思うと、その「綺麗売り」行動はわたしの解釈違いだったとも思う。)

もちろん、彼のことは本当に好きだった。
10歳上の彼は、デートの度に素敵な場所に連れて行ってくれたし、いつもとても優しくしてくれた。
こんな素敵な人と結婚できたら嬉しいと思ったから、最短距離でゴールにたどり着けるよう努力をしたのだ。

「綺麗売り」が夫婦を壊した

こうして結婚し、新婚生活は順調だった。
いや新婚時代だけでなく結婚生活約6年間、ほとんどケンカをしたことがなかったので、傍から見たらずっと順調だった。
なぜなら結婚してからも「綺麗売り」を続けていたから、ケンカにならなったのだ。

しかし「綺麗売り」をし続けた結果、「本当は嫌だ」、「不安だ」という気持ちを表現できなくなっていた。
「本当はまだ妊活はしたくない。もっと仕事を頑張りたい。」、「子どもが苦手なわたしが、子どもを産んで良いのか不安だ。」
彼の提案に対する負の感情を表現できなかった。彼に悪いと思ってしまったし、綺麗に見せ続けてきたからぶつかる勇気がなかった。

綺麗な部分だけを見て溜め込んだゴミは、肥大化していた

離婚する半年前。お世話になっていたカウンセラーさんにある宿題をもらった。
「ご主人に対して不満に思うことを、すべて書き出してみてください。」

モヤモヤと悩み、何が問題なのか分からなくなっていたわたしの思考を整理するための棚卸しだったのだと思う。
書き始めは、「妊活が不安」というような大きなテーマしか浮かばなかった。
しかし考えていくうちに、小さな不満から溜め込んで肥大した大きな不満までたくさん書き出すことができた。
自分自身で、負の感情を見ないようにしていたことに気づいた。

わたしは綺麗な部分だけ見ていたのだ。彼もきっと同じだった。
汚い負の感情は、最初は小さかったはずだ。
でも溜め込んだことによって大きな大きなゴミになってしまい、もう二人では抱えきれなくなってしまった。

結婚は日常生活。汚い部分があっても、相手としっかり対峙する

結婚は日常生活だ。キラキラした綺麗なことばかりではない。
お金のこと、仕事のこと。親族との付き合いや体調・病気のこと。不安な育児・介護。日常には汚い負の感情もセットされている。

結婚はゴールではない。
重々わかっていたつもりだったけれど、無意識に婚活ゲームをクリアしようとしてしまっていたのだ。

次は、ゴールにたどり着くためではなく、日常生活を上手く良く運べるようにPDCAを回していきたい。
綺麗な部分だけを目に入れてもらうのではなく、相手にしっかり対峙し、汚い部分も二人で背負っていこうと思う。