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「Mトーナメント2023」出場選手予想答え合わせ&所感

前回のnoteを投稿したのはMトーナメント2023(以下Mトーナメント)開催発表の2日後のことだった。
このときにわかっていたのは、Mリーガー32名と主要5団体(後述)の推薦プロ20名の合わせて52名が参加すること、
現鳳凰位・HIRO柴田p、現最高位・竹内元太p、現雀王・浅井堂岐p、元Mリーガーで鳳凰位戦A1リーガーの和久津晶pが参加することだった。(p=プロ)

その後、1回につき4名ずつ、計4回にわたって推薦プロの追加発表が行われた。
そして、その追加発表の度に前回の投稿にスキがついていき、現時点では遂に20を突破してしまった。

前回の投稿から今回の投稿に至るまで、Mリーグの閉幕、フェニックス・近藤誠一選手の勇退&新監督就任、
そして9チーム目となるMリーグ新規参戦とMリーグ関連のホットな話題が続き、
Mトーナメントへの注目度がだいぶ薄れつつある中でのこの反響の多さにはただただ驚いている。

元々、団体推薦プロが全員出揃ったところで答え合わせメインの投稿をする予定ではいたものの、
この反響の多さに加え、Mトーナメント開幕までに様々な動きが起こることを考慮して、急遽投稿を早めることとした。
ここでは事前予想の答え合わせとともに、今回の団体推薦プロの顔触れを見ての独自の見解を綴っていくことにする。

答え合わせ

まず、今回の推薦元であるMリーグ参加資格のある主要5団体は以下のとおりだ。

・日本プロ麻雀連盟(以下連盟)
・最高位戦日本プロ麻雀協会(以下最高位戦)
・日本プロ麻雀協会(以下協会)
・RMU
・麻将連合(以下μ)

主要5団体といっても最大手の連盟と他の4団体では規模に大きな差があり、
送り出しているMリーガーの人数も最多の連盟が16人、最少のμが1人(小林剛選手)と大きな開きがある。
そんな団体ごとの規模の差も考慮して、各団体ごとの選出枠を以下のように予想した。

連盟:6人
最高位戦:5人
協会:4人
RMU:3人
μ:2人

ただでさえ連盟所属のMリーガーが多い中で連盟のプロが大量に入ると、
さすがに連盟の色が強すぎると感じ、連盟の枠はやや抑え気味に予想してみたのだ。
で、実際の選出人数はというと以下のようになった。

連盟:9人
最高位戦:5人
協会:3人
RMU:2人
μ:1人

最高位戦はピタリだったが、協会、RMU、μが1枠ずつ少なく、
その1枠ずつを連盟が全て吸収した格好になった。
比率でいえば現在のMリーガーの比率とあまり変わらない感じになった。
この時点で既に予想はズレ始めている。


次に、各団体ごとの選出予想の答え合わせ。

【μ】
◎忍田幸夫p → 選出
○梅村日奈子p
○藤川まゆp
△井出洋介p

【RMU】
◎楢原和人p
○阿部孝則p → 選出
○白田みおp
▲山本ひかるp

【協会】
(確定)浅井堂岐p
◎田口淳之介p
○逢川恵夢p
▲尻無濱航p
▲佐月麻理子p
▲水崎ともみp → 選出
△長澤茉里奈p
△松嶋桃p

【最高位戦】
(確定)竹内元太p
◎醍醐大p → 選出
◎朝倉康心p
◎石橋伸洋p
○浅井裕介p → 選出
○友添敏之p
▲河野直也p
▲小宮悠p
△西嶋千春p

【連盟】
(確定)HIRO柴田p、和久津晶p
◎前原雄大p
◎鈴木大介p
○藤崎智p
○沢崎誠p
○白銀紗希p → 選出
○中田花奈p
▲岡崎涼太p
▲早川健太p
▲菅原千瑛p
▲一瀬由梨p
△前田直哉p
△奈良圭純p → 選出

予想時点で確定していた選手を除き、名前を挙げたプロは合わせて35人。
そのうち選出されたのは7人で、予想の中での的中率は20%、
予想時点で未発表の16枠での的中率は約44%となった。
これが確率として高いのか低いのかは個人では判断がつきかねるので、それぞれで評価していただければと思う。

率直なる所感

そもそもMトーナメント開催発表リリースの段階では、
団体推薦の基準となるような条件等の明記はなく、
藤田晋Mリーグチェアマンの以下のようなコメントが掲載されているのみだった。

麻雀界にはMリーグに参加している選手以外にも強い選手がまだまだおり、そういった猛者たちを視聴者の方々に知ってもらいたい、そして若手からベテランまで現在の麻雀界のトップどころが参戦することで、新たな風を生み出してくれるんじゃないか、という思いのもと本トーナメントが実現いたしました。

Mリーグ公式ホームページより

この文言だけを見ると、Mリーグ以外の大会で目立った活躍をした選手、
特に現在のMリーグにいない若手の男性プロや近藤誠一選手をも超えるレジェンド級のプロ、
新しい風という意味では注目度の高い選手も選ばれるのではないかと考えたくなってしまう。
自分の事前予想も、この藤田チェアマンのコメントを基に、
いかにワクワクできるカードが組めるかということを軸として選んだところがあったのだ。

その上で、今回の団体推薦プロ20名の全体としての率直なる所感を申し上げると…。



地味。



それなりに麻雀界について知っている自分はほとんどの推薦プロは存じていたものの、
それこそ最近Mリーグを見始めたライト層からしてみれば、
ただただよくわからない地味なメンバーが揃ったなという印象を抱いて仕方ないだろうと。
せめて岡崎涼太pぐらい若さが突出しているプロがいたり、
荒正義p伊藤優孝pぐらい実績や知名度があるレジェンド級がいたり、
女性プロの比率がもっと高ければまだ印象が違ったかもしれないが、残念ながらどれも当てはまってはいない。

ちなみに今回の団体推薦プロ20名の年齢(全員公表済)を調べてみたところ、
20代以下および60代以上のプロは1人もいなかった。
最年長は連盟の近藤久春pとμの忍田幸夫pでともに現在59歳、
最年少は連盟の白銀紗希p山脇千文美pでともに現在33歳、
男性プロの最年少は連盟の石井良樹pと最高位戦の関翔太郎pでともに現在34歳となっている。
若くして結果を残しづらい麻雀界においては30代前半でも若手の部類には入るのかもしれないが、
それでもフレッシュさという意味ではややインパクトに欠ける感は否めないだろう。

当初は朝倉康心p石橋伸洋pと現U-NEXT Pirates(以下Pirates)メンバーであるとか、
ともに格闘倶楽部ファミリーの前原雄大p伊達朱里紗選手であるとか、
「セレブ」黒沢咲選手と「裏セレブ」一瀬由梨pであるとか、
今までありそうでなかった夢のマッチアップを期待していたのだが、それも結局は実現しなかった。
そういった意味では非常に残念ではある。
ただ、改めて選出メンバーの顔触れを考えてみると、
当初の楽しみとはまた違った楽しみ方というものが見えてきたともいえるのである。

新井啓文pのnote


まず大前提として、今回の団体推薦プロ20名の選出の方法について、
自分は2つのパターンを想定していた。

①各団体が推薦プロの名簿(人数の縛りなし)を作成、そこからMリーグ機構が出場させたいプロを選出

②Mリーグ機構から各団体ごとに枠が割り振られ、各団体はその枠数の中で推薦プロを選出

もし①であったならば、Mリーグ機構が明らかに地味なプロを選びすぎているし、
Mトーナメントに注目を集めたいと思うならばこんな選出にはならないだろうと思うわけで、
推薦プロの全陣容が固まる前に②のパターンなんだろうなという大凡の察しはついていた。
そして、②のパターンであることの確信を得たのが、新井啓文pが投稿した以下のnoteである。

このnoteの中で、新井pは以下のように綴っている。

最高位戦の選出方法は、
“基準を満たした人の中から希望者を募り、会員投票により5名選抜”
 
という形でした。

新井啓文pのnoteより

「5名選抜」と綴られているということは、
端から最高位戦には5枠が割り振られていたということであり、
実際に最高位戦からは5名が選出されている。
新井pは当然他団体の選出については把握はしていないだろうし、
あくまでも最高位戦での選出方法について触れているだけなのだが、
各団体の選出メンバーから察するに、おそらく他団体も最高位戦と同じような形式をとっているものと思われる。

枠数としては連盟が最大の9枠を与えられた一方でμは1枠しか与えられなかったわけだが、
これも団体の規模等を踏まえた上でのMリーグ機構の総合的な判断によるものなのだろう。

そして、枠数とともにポイントとなってくるのが「会員投票」というワードだ。
要はプロ同士による投票であり、プロ野球のオールスターにおける選手間投票のようなものだ。
こういった会員投票で票を集めそうなのはどういったプロなのかを考えると、以下のような特徴が浮かんでくる。

・主要タイトルの獲得経験はないがそれなりの結果は残している
・大々的な放送対局の機会に恵まれてこなかった
・チャンスが与えられる機会が多い若手の期間を過ぎている
・地方で活動している、病気を経験したといった苦労している(した)エピソードを持っている

こういった点を踏まえて考えてみると、
自分が事前予想したプロたちは、既に麻雀最強戦などで結果を残していたり、
これからもチャンスが与えられそうなプロが大半で、会員投票で票が集まるとは到底考えづらい。
一方、今回の団体推薦プロの20名は、上記の4つの特徴のうち最低でも1つ、
人によっては4つ全て満たしているプロもいる。
つまり、各団体が会員投票で選出したからこその顔触れということなのだ。

例えば連盟の近藤久春pは自らTwitterのプロフィール欄に「無冠のAリーガー」と書くほどタイトルに恵まれず、
麻雀最強戦も2020年に「プロ雀士ランキングベスト16」に出場、予選卓にて敗退したのを最後に声がかかっていない。
(ちなみにこの時の「プロ雀士ランキングベスト16」で優勝したのが新井啓文pで最終的にはファイナル決勝卓2位にまでなっている)
ただ、現在はA2リーガー、前期まではA1リーガーであり、その実力には疑いの余地なし。
「ダンディ」の二つ名でもお馴染みで、連盟プロの中でも評価、人気があるプロの1人であり、
今回の会員投票で票を集めるのも大いに納得できる。

また、今回の推薦プロの中でも知名度は確実に下の方であり、
当の本人ですら「お前誰やねん枠」と称していた最高位戦の関翔太郎pは、
元々は愛知県の出身で、当初は最高位戦本部に所属し、その後に地元の東海支部に移った経歴を持つ。
第46期B1リーグでは全48戦で669.9p、2位に200p以上の差をつける圧倒的な成績で1位となりA2リーグへ昇級、
前期の第47期A2リーグでは全22人中16位と振るわずも残留を決め、
赤坂ドリブンズの鈴木たろう選手などとともに今期もA2リーグにて闘っている。
東海支部の誇るスターといえば、やはりPiratesの鈴木優選手だろう。
現在の東海支部長でもある優選手からすれば、関pは東海支部にとっての期待の星であり、
会員投票に向けて東海支部を挙げてプッシュしにいったのは想像に難くない。
(5/31追記)
関翔太郎p御本人より出身は豊橋ではないとのご指摘をいただいたため、一部内容を訂正しております。



現王位であり東北本部に所属する連盟の石井良樹pもそうだが、
こういった地方所属のプロが、所属する地方の期待を一身に集めるのも会員投票ではよくあることではある。
ただでさえ東京拠点のプロよりも機会が巡ってこない地方勢からすれば、
こういったチャンスを逃してなるものかと燃えるものがあるのは間違いない。
形こそ違えど、連盟の関西本部所属の原えりかpが、
麻雀最強戦の出場枠獲得のために自ら近代麻雀を大量購入して自分に投票するなんてこともあった。
一部では批判的な意見も出ていたが、これもまた目先のチャンスを逃してなるものかという地方勢の執念の形というものなのだろう。
そんな地方勢の期待と連帯感が今回の推薦プロの陣容からも少しばかり感じられたのだった。

「Mトーナメント」=「麻雀界の○○」


改めて各団体ごとの推薦プロを振り返ってみると、
そもそも1枠しか与えられなかったμは順当に現将王の忍田幸夫pになった。
永世将王まで獲得しているものの、μの団体規模のこともあり、
他のタイトルホルダーと比べても明らかに活躍の機会は少なかった。
ここで忍田pが結果を残せれば、μへの注目度は多少なりとも上がるはず。
団体の期待を背負う存在としてこれ以上の存在はいないだろう。

2枠が与えられたRMUは河野高志p阿部孝則pが選ばれ、現令昭位の楢原和人pは選ばれなかった。
現在の主要5団体のリーグ戦のタイトルホルダーで今回のMトーナメントに不参加となるのは楢原pが唯一となる。
ただ、楢原pが現在46歳、河野pが現在57歳、阿部pが現在55歳という年齢を考えると、
より今後にチャンスが回ってこなさそうな2人に票が集まるのも理解はできる。
河野p阿部pともに実績は十分で、同団体の多井隆晴選手松ヶ瀬隆弥選手のことは知り尽くしている。
この2人が勝ち上がることでその強さが改めて再認識され、
ひいては令昭位戦Aリーグ戦への注目度も高まっていくというものだろう。

3枠が与えられた協会は現雀王・浅井堂岐pに加え、現女流雀王の水崎ともみp、元雀王の矢島亨pが選出された。

事前予想に入れていた逢川恵夢p佐月麻理子pは自らの力でチャンスを掴み取ってきた経験が豊富である一方、
前期で初の女流雀王獲得となった水崎pは当然ながら今までそういった機会に恵まれてこなかった。
やっと巡ってきた女流プロ麻雀日本シリーズと麻雀最強戦ではいずれも振るわなかったものの、
きっと彼女はこんなものではないという声があちこちで挙がっていたのであろう。
それだけ実力への信頼が厚いということだ。

矢島pは前期A1リーグでは降級スレスレの11位(14人中)に終わっており、近年はあまり成績を残せていない印象だったものの、
実際は前期のオータムチャンピオンシップにて、決勝でサクラナイツの渋川難波選手などを抑えて優勝しており、
既に獲得していた雀王、雀竜位、日本オープンと合わせて、
協会主催の主要4大会を全て制する「生涯グランドスラム」を史上初めて達成している。
この辺りは自分の事前のリサーチが足りなかったと反省するところではある。
「生涯グランドスラム」は協会の中ではもの凄い記録ではあるのだが、協会への注目度のこともあり、あまり大きな話題にはなっていないし、
矢島p自体もそこまで注目度が上がっているともいえないのが現状ではある。
そんな現状に不満を抱くプロたちが矢島pに票を投じてくれたのだろう。
今期A1リーグでは現在上位につけており、逆襲の可能性は十分にある。

5枠与えられた最高位戦からは現最高位の竹内p、先述の関pに加え、醍醐大p坂本大志p浅井裕介pが選出された。
醍醐p坂本pは元最高位で今期A1リーグでも現在上位、浅井pは現マスターズといずれも実績は十分。
まさに今の最高位戦が誇る「勝てるメンバー」が選ばれた格好だ。
こういった選考基準になると女性プロが弾かれてしまうのも致し方ないところだろう。
ただでさえ男性の方が比率が多い麻雀界で会員投票となると、女性プロは票を集めづらいというものである。
女流最高位獲得4回の西嶋千春pでさえ、上の顔触れと比べると印象の面で負けてしまうのは仕方ないところだ。

そして、最多の9枠を与えられた連盟は、現鳳凰位のHIROp、女性唯一のA1リーガーの和久津p、現女流桜花の白銀p、現王位の石井p、先述の近藤久春pとともに、
藤島健二郎p
奈良圭純p石立岳大p山脇千文美pが選出された。

藤島pは某YouTubeチャンネルでのバスローブ姿ですっかりお馴染みになり、現在は麻雀格闘倶楽部にも参戦しているものの、
プロとしては長らくA2リーグに所属し、第38期A2リーグ2位で遂にA1リーグへ昇級した苦労人。
迎えた前期の第39期A1リーグでは決定戦進出も見えた5位と健闘、今期のA1リーグでも上位につけている。

奈良pはここ2年の麻雀最強戦での「やらかし」イメージがかなり強いものの、
麻雀最強戦出場前の段階では、マスターズ2期、BIG1カップ1期獲得の実績があるにもかかわらず、
放送対局への登場の機会に恵まれない不遇ぶりだった。
昨年の麻雀最強戦では聴牌の手を流局で伏せてしまい、
その時のノーテン罰符の差でファイナルを逃すというミスをしでかしたのだが、
その後に参加した第3回リーチ麻雀世界選手権で優勝して「世界のNARAちゃん」に。
場数の少なさゆえ、Mトーナメントでも何かをしでかしそうで不安はあるのだが、
普段から放送対局の裏方として働いていることもあり、連盟のプロの中でも期待と信頼は依然として高いということなのだろう。

石立pは第11期、第12期とJPML WRCリーグ(以下WRC)を2連覇。
WRCという大会自体がタイトルの格付けではG2で、
鳳凰位や十段位といったG1タイトルと比べると注目度が低くなるため、あまり大きな話題にこそなっていないものの、
第11期ではベスト8卓で初代若獅子・阿久津翔太pから大三元を和了り、
第12期ではベスト8卓で佐々木寿人選手魚谷侑未選手というMリーガー2人を沈めて勝ち上がるなど、内容としても十分すぎるものを残している。
タイトルの格のこともあり、これまで大きな舞台に上がる機会が回ってこなかったことが、会員投票での後押しに繋がったといえそうだ。

山脇pはABEMAで放送されたRTD Girl's Fight!!!にて第1回、第2回と連覇を達成。
特に第2回では黒沢咲選手茅森早香選手岡田紗佳選手と後のMリーガーの面々を下して優勝している。
前期の女流桜花でも決定戦まで進み、最終日をトップで迎え、最終的には白銀pの猛チャージの前に屈したものの2位という成績を残している。
女流桜花をはじめ、連盟主催の公式戦のタイトル獲得はまだないものの、
女性プロでは珍しい部類に入る鳴き主体の打ち回しはプロ間でも評価が高く、
赤ありのMリーグルールでの大化けへの期待も後押しになっていそうだ。


と各推薦プロについて綴っていったが、
総じて言えるのは、実績や実力こそ確かなれど最近はチャンスに恵まれてなかった、
しかし何か機会が回れば大きく羽ばたく可能性があると期待されたプロが選ばれているなということだ。
改めて各推薦プロの詳細を調べてみると、選ばれる理由というのも大凡納得がいった。
つまり、今回のMトーナメントは、今までチャンスらしいチャンスが回ってこなかったプロたちが、
一気に飛躍するためのチャンスの場だということなのだ。

ここまでわかった時、Mトーナメントとある大会が強く結びつくのであった。


そうか、Mトーナメントは麻雀界の「The SECOND」なんだと。


「The SECOND」とは今年から新設された漫才の賞レースで、
同じく漫才の賞レースである「M-1グランプリ」の出場資格である結成15年以内を過ぎたコンビ、
つまり結成16年以上のコンビのみに出場資格が与えられる。
また、結成16年以上のコンビの中でも「M-1グランプリ」「The MANZAI」の歴代優勝者には出場資格が与えられない。
麻雀プロでいうならば、プロ歴16年以上かつ各団体の主要タイトル獲得経験のないプロのみに出場資格があるような感じだ。
この大会では今まで表舞台に立つ機会があまりなかったコンビが注目されるようになり、そこにある人間としてのドラマも話題を呼んだ。

今回のMトーナメントの各団体の推薦プロの顔触れを見ても、
十分な実力がありながらタイトルが遠かったり、
タイトルは獲得しているものの広く知られていなかったりと、
今まで何かしらの不遇を味わってきたプロが大半を占めている。
自分が調べただけでも各推薦プロには様々なドラマがあったし、
おそらくMトーナメントの本放送でも、麻雀最強戦での事前紹介VTRのように、各推薦プロの人となりがしっかりと紹介されることだろう。
そして、そんな不遇を味わってきたプロたちがMリーガーたちを薙ぎ倒して勝ち進めば、そこには必ずや熱いドラマが生まれてくるはずだ。

今回の団体推薦プロの20名は皆、人生を懸けた勝負に挑んでいくことになる。
そんな20名に対し、Mリーガー32名はいかにぶつかっていくのか。
各対局ごとに繰り広げられる人間ドラマをしっかりと目に焼き付けていきたい。


(あとがき)
本当はもっと短くする予定でしたが、ついつい熱くなってこれだけの長文になりました。
ここまでお読みいただきありがとうございました。







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