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大インフレ時代、消費小作民にならないために

日本で売られている商品のなかで、「海外の2倍たかくね?」っていうものと「それ4倍になってね?」っていうものが割とたくさんあるのでNOTEにすることにしました。

記事に関係ない人

こんな人は関係ないのでこの先読んでも時間がもったいないかもです。

  • ブランドが好き、ブランドこそ重要

  • お金も名誉もあるので値段は気にしないし変化の必要はない

  • 国産製品しか使わない

  • ネット通販は使わない、店舗一択

TikTokショップじゃなくてAliexperssとかのお話です。


コロナ後に気がついた日本の価格の歪み

海外住みなので、たまの帰国時に海外生活の必需品をまとめ買いして持ち帰るのですが、今年になってやっとコロナが終わって流通が正常化、日本にもモノが溢れてきた感を実感するとともに、日本の円安インフレとそれに伴う質や商品の変化を感じています。価格以外で気になるのは

  • 商品の質が微妙になった

  • 東南アジアと同じ様な物が増えた

  • 一流メーカー(と言われる海外大企業ブランド)の製品の種類が減った

  • 日本の会社のものがすごく少なくなった(中国からの転売が多い)

です。売れやすい価格帯で海外有名メーカーの商品を販売しづらくなって中国製に切り替えて販売している中間業者の苦しい感じがビンビンします。

つい比べてしまうのですが、ベトナムはアパレル・シューズの産地でナイキとかアディダスとかもよく見るとベトナム製と書いてあるものが珍しくありません。 しかし企業がベトナムへ依頼(子会社含む)して生産・輸出するための生産で、ベトナム人が消費するのは主に安い中国の無印?な製品です。

日本とASEANでネット通販を見比べると、最近は殆ど??というくらい同じになってきてるのが中国製品の品揃え。 しかし、売っているものの種類は貧乏なベトナムより日本のほうがチョイスが少ないケースがあるのは、高齢化による消費の偏りやこれまでの消費習慣が関係ありそうです。

1️⃣ 値段の差がわかりやすい(ざっくり2倍違う)

日本で売られている商品のなかで、「海外の2倍たかくね?」っていうものと「それ4倍になってね?」っていうものが割とたくさんあって驚きます。 たとえば必需品?なUSBケーブルやスポーツグッズの例でご説明しますと。。。

USBケーブル、高くない?

海外生活でライフラインとなるのは水と現金以外ですと、やはりスマホ。そこで絶対に必要になるのは充電で使うUSBケーブルです。

ASEAN界隈だとタクシーや食べ物の出前、会話通訳など日々の生活のあらゆることをスマホで賄っているので充電池とケーブルが重要品目なので、おそらく日本でも誰もが消費するこの商品で値段の比較をしてみましょう!


AmazonとAliexperssで似たような商品を物色すると、Amazonで800円→2割引で640円で販売されている近い仕様のUSBケーブルがこんな。

中国通販Aliexpressで同ような仕様の物を探すと300円ちょっと。ベトナムの通販でも同じくらいの価格です(ローカル同士なので送料はすこし安くなりますが)

ちなみに編み込みで似たようなAnker製品は1490円(笑

2倍2倍で4倍以上の差があります💰
ちなみに、ツーリングなどでは振動するのでいつ断線してもおかしくない前提で複数本を用意して使っていますが、今のところaliexpressのものは無事に
使えています。

USBケーブルはデータ送ったり電流供給したりと、ちょっと難しそうな要素がある製品ですが、実際に大量生産されるときにはほとんど機械が製造し手間は製品によってそれほど変わらないかと思いますので、あまりに価格差があるのは馬鹿らしく感じます。

では、もっと手作業が必要そうなアパレル製品ではどうでしょうか。


2️⃣ 折りたたみ帽子がご臨終で探す探す

ちょうど折りたため帽子がダメになったので物色していたので探したら似たようなことがありました。
実際にはアディダス製品でしたが、こんな感じでツバが折れる折りたたみ可能なスポーツ用キャップ、すごく便利なので日本から持ってきましたが耐久性が乏しく、洗濯するうちにボロボロに。定価で4000円近くスポーツオーソリティーのおなじみ会員セールで3割引で買いました。

ナイキだぜ?

ちなみに、可処分所得が急激に低下+円安値上がりのせいでしょうか、同タイプのものは日本ではメインストリームで販売は終わっていて購入は難しい情勢。。。


えー、何だよその安さ。

で、海外通販で探すとこのお値段。

ちなみにもっと安く売っているのもありましたがその分、送料が高く設定されていたりしました(笑

アマゾンで探すと同じものが!

ちょっくら似た仕様のをAmazonで探しますか….。 と検索すると程なく見つかります。が、値段が違いすぎる(笑
こちらは一番多い1600円くらいのスクショですが、同一製品で1000円とか、高いのは2500円とかもありました。
面白いのが、画像にある[セドン]の表示が、実は商品ブランドではないこと。日本人のレッテル依存を見抜いた商法でしょうか。

これ、そもそもAliexpressだと商品ブランド名とか無いんですw

セドン、ってセドリマンの短縮形でしょうか。別に流通させているだけだからセドリとは違うとは思いますが。

流通小作民の悲しみ

実際にキャップ来たので使ってみると、前に使っていたやつよりツバの折れる所が頑丈で洗ってもそれなりに長持ちしそうな感じです。またキャップ本体の生地が薄手で、折りたたむと嵩張らず小さくなり、洗濯後はすぐに乾燥するのでツーリングや旅先でもランニングするわたしには本当にありがたい仕様。安いけどこっちのほうが優秀ですか…ありがとうございます。😑

3割引きだ!って喜んで買って、すぐぼろぼろになったアディダス君よりずーっと安い価格で良いものが手に入ってしまうとは。。。トホホ。

それにしても、この倍々になる価格差。 江戸時代の農民のように5割を年貢で収め、更に土地のレンタル代で半分取られ、食べるのも精一杯しか残らない、小作民のような4→2→1構造。。。ひどい!(イヤ情弱なダケヤ…😭)

日本の談合問屋流通や店舗固定価格や割引前提の二重価格にすっかり慣れてしまって、適正価格を自分で考えられなくなっている私達。「これってこのくらいが妥当だよな!」って、何かと輸入が多い日本(しかも生産国が海の向こうで実感が持てない)だと感覚が養われないのかもしれません。

業者とか広告に加工こまれて割引で一喜一憂して業界の計画通りに買って消費し相手の計画した利益率に寄り添う。。。現代の小作民と言えるかもしれません。


とにかく不安なのです

海外で日本を見たとき、日本の価格の特殊性競争が少なかったり社会主義のように「定価」とか「ルール」を商品・価格に求める割に「安売り」が異常に好き、ということでしょうか。海外だと安売り=騙される(悪いもの、売れ残りを押し付けてるetc)、という意識が強いので日本ほど好まれない印象です。

ブランドに関しても残念ながら日本製のものは減り通貨力や国力で海外から有利に買い叩ける時代は終わったので、物の価格や消費について他の国の人同様に賢くなる必要に迫られている気がします。

だって競争が苦手なんです

ベトナムで販売詐欺は多く、いつもニュースを賑わせている話題なのですがときに通販を活用し、ときに知人のつてを頼り、あの手この手で様々な流通をして競争や最適化が行われている雰囲気があります。

一方で日本の場合

  • 無知なので騙しちゃえ、という雰囲気

  • 国内で閉じていて競争が少ない

  • 自信がないので(バカにされる意識があり)ブランドに頼る

  • 薄々、無知なのはわかっていて「騙されたくない!」という心理

=>不安!!だからブランド!

みたいな思考停止な消費傾向が強い様に思いますが、そろそろ自分で見て利用価値にいくら払いたいの?ができる人の割合が増えていく必要はありそうです。
日本製品が競争力を失った一因も、国内マーケットの温さが原因の一端があると思います。 価値がわからないため製品内容よりブランド名含め広告に左右されやすいく、リスクとゲインのトレードオフを認識して判断できなかったりする人が多数派の市場のため、国内と同じ感覚では競争できない海外をあきらめ、安い海外生産でメーカー自ら「せどり」的な業態になってしまっていますから。 


談合と不公正取引が日本人を弱くしている気がします


手を出してはいけないパターン:価格と性能が違いすぎ

中華だから安いの当たり前!というとそういうことではなく、電子機器のように構成するパーツの価格相場があるモノ、例えばタブレットであればCPUやメモリ、カメラモジュール、液晶などを仕入れて組み立てるため、同等製品と比べて格安すぎるのよく見ればわかりますので、怪しいと判断して避けるべきです。また、メーカーに型番、名称が存在しないものはもちろん除外します。
ちんぷんかんぷんでわからん!という場合は、youtubeで商品名や性能のキーワード検索すると、だまされて怒っている人の動画が出てくるので参考にするのもよいかと思います。

snapdragon888 搭載でこの値段?ハ?そもそもこういう機種あるん?ということで検索。該当の名称では検索結果がないためfake商品?(というかp60 proはそもそもタブレットじゃなくてスマホなんですよね😅)

更におすすめ動画には関連するこういった動画がでてきました。販売中のメジャーな商品であれば、インフルエンサーの紹介おすすめ動画がたいていは出てくるのでわかりやすいです。


もう1つの楽な確認方法はbangoodで検索する方法。品揃えが少ない=怪しい謎商品がない、のがBangoodで、日本でいうとOCNオンラインショップ(旧 NTT-X Store)に近いでしょうか。私はスマホなどエレクトロニクス製品は最初からこちらで探して購入しています。



余談ですが。。。

海外に住んで良かったな!っと思う良い副作用の1つに「広告デトックス」があります。たぶん日本ほどではないにしても多少は目にはしているとは思いますが、言葉がわからないので無意味(笑
全く広告がない世界の気持ちの良さは、表現し尽くせませんが「自由は素晴らしい」事とかなり近いと思います。似たこととして「ニュースって政府か近い団体の広告」というのもはっきり見えるようになりました。海外でニュースを見ると「ああ、こう思ってほしいんだ。。。」というのが他人事なのでよく分かるのです。それって広告と同じですよね。🤣

悪い副作用?としては会話でモノ中心な人とはムリな感じになったことです。以前はわたし自身がその代表者だったと思いますが、モノの話を聞くと「それ広告記事を見た受け売り。。。」としか思えず「で、あなたはどんな行動をこれからするの?」という感想になってしまいます。
っていうのも、外国人と話をしていてモノとかメーカーの話ってすごく少なくて(まあ、安い中華製品が故障したとか愚痴はありますけど)殆どの場合は「何をする」という経験の話が中心だったりします。
ただ消費させられて行動はしないっていうのは日本でも特に密集して生活が忙しい東京近辺だけかもしれないですが、日本人と話をするとこの「消費アニマル」な傾向は顕著な印象です。


海外で聞いたこと無いLV信仰

一応?ベトナム以外でアメリカ、スペイン、ロシア、ポーランドに仕事などで滞在したりやり取りをしてきて入るのですが、ルイビトンのような高級ブランドを持って歩いてる人はあまりお目にかかりません。特に若い人では皆無と言って良いと思います。中国は別で「日本人は好きだから」と営業マンが偽物をくれたりしますが。。。ベトナムだとLVマークの服やバイク用マント?など様々なブランドマーク商品が売られていますが、現地の人はマークの意味は知らず、単なる消費物として購入・使用しているようです。
たぶん、NYマークの帽子を被っているギャルに近いかもしれませんし、こっちでもよく目にします。(笑

こちらでは素の見た目の印象と利用価値以外は、それほど意味がないのが現実。 車などでも当初は似た考えでしたが、中国製のバイクをよくわからず導入したらトラブル続出で、極端なホンダ信仰になったといいます。(笑


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