のびやかになろう
大学教育に関わっていると、
「いまの学生は何も言わないんですよ。授業でも発言しないし手も挙げないし…」
といった嘆きの声を聞くことが多い(もちろん一概には言えない)。
もどかしい思いをすることは私にもある。
しかし、考えなければならないこともある。
「この学生さんたちも好きで、そういうふうになったわけではないだろう」と。
私はいまの小・中・高校の事情につき「先生も忙しくてギスギスしていて、生徒にもプレッシャーがかかって…。」と聞くことは多くなった。
それらを振り返るにつれ、私が教育についてどんなことを人に言っているか、それを自分の胸に聞かせてみた。
私は時々、「教育を通して、学生に勇気を与えたい」と大人たちに言っている。
だったら、学生さんを目の前にして、
「最近の若者は…」
「こんなことでは日本の将来が心配だ」
「こういうことになるのは高校教育(中学・小学校についてもに同じ)のせいだ」
なんて言っている場合ではない。学生に誠意をもって接さないといけない、と改めて思った。
私が一番嫌いな大学教員のタイプは、学生の前でやたら怒ったりふんぞり返ったりして、同僚の前ではお酒を飲んで愚痴を言っている教員だ。学会の懇親会などで、「こんな大学教員になりたくない。あんたはどれだけ努力したの?」とよく憤っていたものだった。
努力しよう。まず自分がのびやかになろう。そしていつも謙虚でありたい。
自分にそういいきかせて、教壇に立つことにしよう。
この記事のタイトル画像には、「みんなのフォトギャラリー」よりCHOP@Canva|㊗日本初のCanva認定クリエイターさんの画像を使用させていただきました。ありがとうございます。
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