女性より女性らしい、男性より男性らしいの本意とは
よく舞台なんかで男性の役者さんが女性の役を、女性の役者さんが男性の役を演じたときの褒め言葉としてこんな言葉がよく出てきます。
女より女っぽい!!
本当の男より男らしい!!
具体的に言うと、歌舞伎や落語、また宝塚歌劇団なんかはよくこういうことを言われると思います。
そういった褒め言葉を聞くたびに「女より女らしいとは…?」と疑問に思うのです。(もちろん逆も然り)
恐らくこの言葉はこういうことではないか?
本当の女性より、理想的な女性だ!
本当の男性より、理想的な男性だ!
みんなそれぞれ「この人にはこうあってほしい」という願望が少なからずあるはずです。でも現実は必ずしもそうではない。
少女漫画に出てくる男の子のように、優しく、甘〜い言葉を囁いてくれたり、
若い女性は愛らしく、成長してくると男性を魅力する色気が出てきたり、男性のためにすべてを投げ打ってくれたり。
私は女性側なので、こういった女性のキャラクターを観ると「そんなこといくら好きでもできないよ!」と思いますし、逆も然りで男性も「そんな奴いねーよ!」と思うのではないでしょうか。
人ってどうしても理想を捨てられないし、相手に求めてしまいがちだなぁと改めて気付かされます。
それをフィクションで求める分には全く問題ないと思いますが、現実世界で相手に自分の理想を押しつけてしまっていないか、は意識的に気をつけたいと思います。
別にこれは、ジェンダー論議をしたいわけでは決してありません。ただ、異性を演じたときの褒め言葉ってきっとこういうことなんだろうなという個人的な考察でした。