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mayuko
2022年3月26日 20:04
7月中旬。就職活動の真っ只中。内定は、まだひとつもない。暑苦しいリクルートスーツに身を包み、一つ縛りにした真っ黒な髪の私を、真夏の太陽は容赦なく照りつけ、ジリジリと肌を焼いた。ゴミひとつ落ちていない綺麗な道。感情のない顔でビジネスマンが行き交う高層ビル街で、私はなんだか情けないくらい大きな声で泣き叫びたい気持ちになった。私は”無駄なものがない”状態が苦手だ。いや、苦手というレベルではな