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バンクーバーの冬を越えて感じたこと(超長期Co-op留学のメリット・デメリット等)

 久しぶりの更新です。先日は強い太陽フレアの影響で、バンクーバーでもオーロラが観測されました。私にとっては人生初のオーロラ鑑賞だったのですが、バンクーバーでは少し弱かったのか、肉眼ではほんの少し色付いた煙がゆっくりと夜空を覆うような光景でした。それでもカメラには美しく映し出され、タイトル写真のように綺麗に収まりました。

 さて、今日の投稿では長いバンクーバーの冬を過ごして考えたことをまとめようと思います。前回の投稿は昨年末でした。閑散期のため仕事のシフトが削られ金銭的にも精神的にも厳しい状況で、雨季で憂鬱になる冬を乗り越えるのに必死でした。仕事が減ったアパレル販売員は辞め、生活のためになんとか見つけた飲食店の仕事も思っていたよりシフトに入ることができませんでした。その後その仕事を辞め、現在は別の仕事を見つけてようやく生活のやりくりができるようになりました。その間、「何しにカナダに来てるのかな」とまたまた考え込んでしまいました。
 私はHSS型HSPの気質から刺激を求めることが好きで、日本での会社員時代はチャレンジ精神旺盛な側面と真面目な側面を活かし、それなりに仕事を楽しめていましたし、評価も受けていたと思います。それがきっかけで物流コースのCo-opを選びました。しかし、「当時はあんなに勢いがあったのにあの熱量はどこへ行ったのか」と留学してから自分の選択に悩むようになりました。鬱々とした冬の期間だったため余計に考え過ぎてしまったのだと思いますが、自分の選択に自信を持てなくなった理由を考えてみました。

理由①留学期間が長過ぎた
 私の選択したCo-opプログラムはトータル2年を超えるとても長いコースです。以前の投稿でも書きましたが、ビザが長い分仕事を探すのに有利だったり、初めから永住を視野に入れている人にとってはメリットがあると言えます。私はその点を考慮した上での選択でしたが、実際に経験してみると座学期間が1年を超えるため、仕事に対するモチベーションを保つのが難しかったです。座学期間では授業そのものや政府による就労時間の制限もあり、専門の仕事へのアプライがしづらく、Co-op期間に直結しない仕事をしてきました。この期間は、どうしても時間を無駄にしているような感覚になってしまいました。

理由②周りの知人の仕事が気になった
 
2つ目の理由は、違うコースの知人の魅力的な仕事内容や人生に興味が湧き、自分の選択に自信が持てなくなったことです。留学中はいろんな人、仕事、文化に出会います。私は多くの新しい経験に充実感を得たり興味を抱いた一方、「本当に自分は今の選択で良いのかな」と知らず知らずのうちに他人の選択と比較してしまっていたのだと思います。自分の将来の軸を持っていたつもりでしたが、気付けば実際には曖昧になっていたようです。仕事選びの軸に関してはまた別の投稿でまとめられたらと思います。

理由③仕事に関するリスクを考え過ぎていた
 これは心配性な私の本質的な原因です。仕事を始める前から、あらゆる不安を思い浮かべてしまいます。例えば、「ジャパレスは古い体質が多い(?)から避けた方が…」「マルチタスクが苦手で飲食店は合わないし…」「辞めづらいから今のタイミングで次の仕事を探すのは…」「今からCo-opと関係ない仕事を始めるのはちょっと…」などと余計なリスクへの思考に影響されて行動力が鈍ることです。そしてこれまで短期のシーズナルジョブを中心に選んできたため、長く安定した仕事の経験がありません。Co-opにしたいと思っている仕事においても、いろんな悪いイメージが思い浮かび自信を失ってきたのかもしれません。今の仕事もまだ始めてから4ヶ月程度なので、Co-opの仕事を見つけてしまって辞めるのは早いかな、とついつい起こっていない先のことを考えてしまうのです。そんな中でも今はCo-opに向けて行動を始めています。できる限り周りに配慮しつつ、考え過ぎず自分のやるべきことを着実に進めていこうと思います。(それが本当に難しいのですが)

とこのように、本音で書き出そうとするといつも暗めな文章になってしまうのですが(笑)、この長い閑散期に心の支えやモチベーションになったことがいくつかありました。

心の支え・モチベーションになっていること
・日本にいる幼馴染、家族
・バンクーバーの日本人の繋がり
・専門分野のイベントへの参加

 まず、日本にいる幼馴染や家族の存在は言うまでもありませんが計り知れません。幼馴染とはゲーム友達で、留学後長らく連絡をとっていなかったのですが、なんとか楽しみを見出そうと連絡を取り、時折オンラインでゲームをするようになりました。留学前は「留学先でゲームなんてしてたら貴重な時間を無駄にしてしまう」と思い日本に置いてきたのですが、幼馴染との繋がりの維持と気分転換のツールとして新たに購入し、それが思っていた以上に自分の人生に役立っていたのだと感じました。なので意外とインドア好きな人には留学先にゲームを持ってくるのもオススメかもしれません。また、いつも気兼ねなく話ができる家族の存在があるのはとてもありがたいです。留学期間中、私が家族から気を配られる一方、私自身もずっと家族のことを気に掛けていることに気づきました。最終的な将来として、姉兄や両親の近くに居られる実家を継ぎたいと思うようになりました。これは新たな将来の重要な軸になるのかなと感じています。

 バンクーバーにおいては、日本人のつながりにかなり救われてきました。特にESLの頃にできた友人たちとは男女問わず兄弟のように親しくなりました。その他のコミュニティにおいても、やはり日本人またはアジア人とは会話のテンポが合いやすく、言語の壁以外の部分のハードルも低く感じられたのは留学後の発見の一つでした。

 最後に、専門分野のイベントへの参加も良い刺激になっています。先日、カレッジのインストラクターの紹介で学外の貿易・流通系のプロフェッショナルな社交イベントがあったので、苦手な場所ではあるものの思い切って行ってみました。専門分野のビジネスマンたちとの会話について行けるのかなと緊張しましたが、物流系の仕事の魅力を感じたり、仕事探しのアドバイスを直接もらうことで、自分の選択や行動に自信が出てきました。このモチベーションを今後の仕事探しに活かしていこうと思います。


バンクーバーの美しい夏がまたやって来ます。そしてあと数ヶ月で座学期間もついに終わりを迎えます。長い長いCo-opプログラムのおかげで1年目の夏を存分に楽しめたので、2年目は誘惑が少ないのが幸いしています。趣味の写真やハイキングを気分転換にしながら、今夏はより深く自分のキャリアに向き合っていきます。

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