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彼女に書いた手紙

家族の中で、たくさん心が傷ついてきて、学校に行かれなかったり、学校をやめたり、苦しんでいた、知り合いの思春期の女性に、昨年私が書いた手紙です。


同じような状況の方に届いたらいいな、と願い載せました。

載せるにあたり、名前、詳しい状況はわからないように変えてあります。


〇〇ちゃんへ

はじめまして。
〇〇〇〇と申します。


全く知らないおばさんからいきなり連絡がきたら、びっくりしますよね。

驚かせてごめなさい。


〇〇ちゃんの現状を少し聞き、〇〇ちゃんのことを思うと、おばさんは強く強く抱きしめてあげたくなってしまいました。


キモい、やめて、と言われても。


〇〇ちゃんは今まで、ものすごく傷ついてきていると思います。


おばさんは、そんななか、必死で生きてきた〇〇ちゃんを、よく生きてきてくれたね、大変だったね、頑張ったね、ありがとう、と強く抱きしめてあげたいのです。



今は、私は傷ついているんだ、大変だったなあ、あんな嫌な状況の生活を、よく私は耐えぬいてきたなあ、と自分自身を心から褒めてあげてください!!



本当に〇〇ちゃんは、今生きているだけで、すごい頑張ってきたんです。


本当に本当にこのことを認識することは、とても大事なことです。


周りからどんなに、いろいろ言われても、私は大変だったんだ、傷ついてきたんだ、だから、まずは、自分のその傷を癒すのが1番大事なことなんだ、と思ってください。


子供にとって、1番大事なことは、安心、安全な場所で、お母さんをはじめ、周囲の大人に見守られて育つことです。


でも、それぞれ事情があって、できないこともある。


おばさんの若いときもそうでした。


親から愛されていない、と思っていたので、母を憎み、父を憎み、周囲の大人をみんな憎んで恨んで、自分自身を傷つけていました。



でも、自分が大人になったら、親たちは、それしかできなかったんだ、やりたくても、人との健全な関わり方を親自身が知らないんだから、できるはずもない、と理解できるようになりました。


そう理解できるようになるまでも、長い時間がかかりました。
簡単なことではありませんでした。



どんなに親を理解しても、子供の心が傷ついていることに変わりはありません。



自分がしっかり癒されたあとに、そういう理解に至るのは自然ですが、まだ、傷ついた心が癒されていないときに、無理に、親を、理解しよう、などとはしなくていいからね。


余計に自分を傷つけるだけだから。


いっぱい感じてきた怒りや悲しみを、たくさん、たくさん涙を流して、自分を労ってあげてください。


何より大事なのは、自分の本当の感情を感じて、自分を労ってあげることだからね。


そうした正直な感情を出して思い切り泣いたり、信頼できる人に話すことも大切です。

少しは楽になるからね。



自分の心の傷が癒えてくれば、無理に頑張らなくても、朝きちんと起きたり、何かをしよう、という意欲が自然と湧いてきます。



身体は頭より無意識の心に正直だから、何かしたくない、というときは、心がすごく傷ついて疲れているのです。



多分、〇〇ちゃんはすごい緊張感の中で、すごく頑張って生活していたと思います。



そのときは、それが当たり前だからその生活に夢中でも、今は、その疲れが出ているんだなあ、と認識し、いろんなネガティブな感情の自分も受け入れてあげてくださいね。



もし、話したいことがあったら、おばさんにいつでも連絡してね。


時間とか気にしなくていいから。


おばさんの携帯番号を書いておきます。



〇〇ちゃんが今1番にやることは、あんな状況を切り抜けてきた私は、えらい!すごい!と褒めてあげることだからね。


そのことをおばさんは応援しています。

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